【京都市西京区】京の西の果てにある農村地帯にポツンとある工房のこだわりのパウンドケーキが美味すぎる
京都盆地西縁の小塩(おしお)山麓に広がる大原野は、勝持寺や大原野神社のほか、小塩山中腹には金蔵寺、三鈷寺、善峰寺、十輪寺などの古刹も数多くあって、竹林と広大な田畑が広がっています。そんな大原野の農村地帯を2023年9月27日に散策していると、ポツンとガソリンスタンド「ENEOS 大原野 SS (小田石油)」(外部リンク)が一軒ありました。
スタンドの横に「おださんのパウンドケーキ」と書かれた大きくキャッチーな看板があります。奥にケーキ屋さんでもあるのかなと思って入っていくと小田石油と表札のある事務所の上に「おださんのパウンドケーキ販売所」の看板が掲げられていました。玄関を入ってすぐにパウンドケーキの見本が並んでいます。
パウンドケーキには、フルーツミックス、プレーン、黒豆、梅酒味の4種と旬の時期限定で筍があるようです。(株)小田石油の専務でもある小田房子さんにお話を伺いました。フルーツミックスのドライフルーツは、パイナップル、レーズン、クランベリー、チェリー、クルミとアーモンドスライス、上等のリキュールも数種類使っています。プレーンは、砂糖を控えて白あんや上質のバターで。
黒豆は、丹波の最高級品を8時間じっくり炊きあげ、蜜漬に。人気の梅酒味は、城陽の青谷梅林で採れる「城州白」を使用した明治時代に創業の城陽酒蔵の梅酒で大人の味に仕上がっています。また旬の季節限定で販売される筍パウンドケーキは、「これがタケノコやあ」との食感をケーキと馴染ますのに10年の試行錯誤を繰り返したと言います。
小田さんがかつて営業していたイタリアンのピザ店でおみやげに提供していたパウンドケーキが評判になっていたこともあって、パウンドケーキだけは復活してほしいとの声も多く、小田石油事務所横に工房を作り、地元大原野で栽培される四季折々の野菜や果物を使って提供するようになったんだそうです。現在は、ENEOS 大原野 SS (小田石油)の事務所や通販での販売と京都縦貫自動車道の「道の駅 丹波味夢の里」でのみ購入できます。
フルーツミックスと黒豆を購入して持ち帰り、ママさんグループに食べていただくと、「しっとりふんわりしてフルーツの味がしっかり食べた後も残っててすごい美味しかった」、「紅茶にもあってほっこりする時間に最高やね」、「ナッツもいい感じのアクセントになっているし、お持たせにも最適やね」、「優しい甘さの黒豆と生地がマッチして、これめっちゃ美味」と大好評でした。
「一つ一つの素材選びも新鮮かつ上質が基本」なんだそう。一本を持ってみると、ずっしりと重い。中身がぎっしり詰まっていることが分かります。地産地消をベースに体に優しい料理教室も手掛ける小田専務は、「体力が続く限り、国産小麦、上質のバターにもこだわって、見かけだけでないびっくりするほど美味しいほんまもんを届けたいですね」と明るい笑顔で語ってくださいました。
「おださんのパウンドケーキ」(外部リンク)京都市西京区大原野灰方町68−2 075-335-0117