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【京都市西京区】西山山麓の閑静な住宅街で36年続く洋菓子とカフェの絶品シュークリームと旬のケーキ!

HOTSUU地域ニュースサイト号外NETライター(京都市)

 京都市南西部にある西山断層崖の麓で小畑川が南に向かって流れる西山丘陵に立地している洛西ニュータウンにある「Madame Chou creme(マダムシュークレーム)」は、この地で36年続く地元で評判の洋菓子とカフェの店です。以前から気になっていたのですが、2023年10月22日にやっと訪問することができました。

 ニュータウンの中でも小畑川沿いの一軒家が続く閑静な住宅街の真ん中に、ひときわ目立つパリの街角を感じさせるような白壁の洋館がありました。店前にはフランスの国旗トリコロールとスイスの国旗を掲げてあります。

 店内に入るとショーケースにおしゃれなショートケーキやタルト、パイ、プリンといった洋菓子が並びます。まだ昼過ぎでしたが、「プリンアラモード」や「キルシュトルテ」など人気の逸品はすでに売り切れていました。旬の最後を迎える完熟イチジクと生クリームの「ガトーフィグ」と看板商品の「シューアラクレーム」をお願いして、カフェの方へ。

 一人でしたので、なんとかカウンター席に座れたものの、歓談する地元のマダムたちで満席でした。まずは「シューアラクレーム」の包装を開けてみると、ごつごつではなく、一般的なものより平べったいふわっふわの生地の中から、上品な生クリームと昔懐かしいカスタードがこぼれ落ちそうに出てきます。

 口の中ですぐにとろけるような甘みが広がってめちゃ美味です。パティシエの高島雅行さんによると、「開店当初から小さい子どもから年配まで食べやすいようにと、クリームを注入するやり方ではなく、生地をスライスして中に塗り込む方法にこだわっている」と言います。

 「ガトーフィグ」は、「イチジクってこんなにも新鮮な甘みがあって美味しいんや」と思わせる逸品。こちらのケーキも口の中でとろけていきます。その時期にしかない旬の果物にこだわるパテシィエの創り出す洋菓子はどれも魅力的です。

 昔から変わらぬサイホンで淹れられる珈琲も美味しい苦みのある大人の味。貴族のコーヒー「アイリッシュコーヒー」のアイスコーヒーにはリキュールを入れてさらに優雅な気分になりました。氷までコーヒーを凍らせたもの、味が薄くならないようにとの気遣いが嬉しいですね。

 おすすめがもう一つ、一本売りになりますが、「大原野ロール」は、なんと果物の季節に応じて、旬の素材をふんだんに盛り込んだロールケーキです。これからイチゴの「あまおう」や栗のロールケーキが登場するのだそう。楽しみですね!

 「マダムシュークレーム」は、グランドシェフの高島 朗さんがスイス、フランス、カナダの有名菓子店やホテルのパティシエとして8年間にわたって活躍した後に、1987年に独立して奥様と一緒にこの地に創業した店です。「決して流行を追うことはせずヨーロッパの伝統的な味をそのままに」をコンセプトに続けてきました。

 現在は二代目の雅行さんにその味が引き継がれています。一度は建築関係に進んだ雅行さんでしたが、子どものころから大学生まで手伝ってきた父である朗さんの店がほんとにたくさんの地域の人たちに親しまれてきた姿を目の当たりにする中で、「この伝統の味をしっかりと継承しながら新しい試みもやってみよう」と後を継ぐ決意をしたんだそう。

 雅行さんは、「今後もこの店舗だけでぶれずにやっていきたいですね。多くの人に本物のお菓子らしさ、コーヒーらしさを感じて幸せになってもらいたい」と語ってくださいました。

 善峯寺や大原野神社、正法寺、光明寺、柳谷観音など紅葉名所の西山へお越しの際はぜひ立ち寄ってみてください!

「Madame Chou creme」(マダムシュークレーム)(外部リンク)京都市西京区大枝南福西町3-1-7 075-332-6160

地域ニュースサイト号外NETライター(京都市)

 「YAHOO!ニュース ベストエキスパート2024 地域クリエーター部門 特別賞」を受賞 京都をこよなく愛する地域ニュースサイト号外NETの京都市担当タウンクライヤ―です。四国から大阪の元地方紙記者。観光ガイドをしながら京都時空観光案内2024(観光ガイドのための京都案内マニュアル)全19巻や「やさぐれ坊主京を創る 前田玄以の生涯」(京都文学賞一次審査通過)はじめ、京都を題材にした小説なども執筆しています。

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