【京都市上京区】大河ドラマ「光る君へ」でユースケ・サンタマリアさんが演じた安倍晴明は当時最高の科学者
2024年1月7日に放映が始まったNHKの大河ドラマ「光る君へ」の冒頭部分で「安倍晴明(あべのはるあきら)」役で出演したユースケ・サンタマリアさんの怪演が話題になっていますね!
大内裏の陰陽寮で星空を眺めながら都に凶事が起きる兆しを指摘し、「雨が降るな」とつぶやくと雨が降る。藤原兼家が娘の詮子と同じく円融天皇に入内した藤原頼忠の娘遵子に、「子ができぬように致せ」と命ずるといとも簡単に快諾するといったもの。
陰陽道の暦道や占術、祭祀は、古代中国から日本に伝わったとされ、安倍晴明によって体系化された、森羅万象の成り立ちや因果関係を示す理論から成り立っているといわれます。干支や厄年、恵方、吉日等もその理論に基づいているとも。晴明は、今回のドラマに登場する円融天皇や花山天皇、一条天皇始め6代の天皇に仕えたといわれる官僚ということになります。
晴明は、「天文の変化をいちはやく察してその吉凶を占いこれを天皇に奏する」とされる天文密奏の役割を担い、朝廷に大きな影響を与えたといわれます。陰陽寮や陰陽師はオカルティックに描かれることも多いですが、当時最高の科学者たちの集まりだったといえます。
晴明の屋敷跡は、大鏡や今昔物語などの文献から、堀川通一条上ルの「晴明神社」内や一条戻り橋の南側周辺にあったとされる説や新町下長者のブライトンホテルの駐車場辺りが有力ともいわれます。
「晴明神社」の境内には、晴明が一条戻り橋の橋下で飼っていたとされる式神の可愛い石像やいたるところにトレードマークの五芒星が散りばめられています。晴明が念力により湧出させたと伝承される晴明井があり、四神門の石柱の上には、四神(東の青龍・南の朱雀・西の白虎・北の玄武)が掲げられています。
創建当時の晴明神社は、東は堀川通、西は黒門通、北は元誓願寺通、南は中立売通という広大なものであったとされています。ところが、応仁の乱の後、豊臣秀吉による都の造営や度重なる戦火によって、その規模は縮小。古書、宝物なども散逸し、社殿も荒れたままの時代が続きました。
氏子さんたちの努力によって、現在の姿に復興されたのは、昭和になってからのことになります。
「光る君へ」の聖地巡礼に加えてみてください!
「晴明神社」(外部リンク)京都市上京区晴明町806 075-441-6460