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【京都市西京区】一流割烹で30年修業した店主が瑞穂の国の卵で巻くだし巻きや本気プリンが絶品 昼呑みも

HOTSUU地域ニュースサイト号外NETライター(京都市)

 阪急上桂駅から徒歩8分、苔寺や鈴虫寺に至る参道の閑静な住宅街にポツンと看板が立っていました。テイクアウト用の小窓があるお弁当やさん? よくみると京丹波の素材にこだわり、余計なものを一切加えないだし巻き卵やおばんざいを売りにしているようです。昼呑みできますよとあったので2024年4月15日に入ってみることに。

 厨房の横にわずかに数人が立ち呑みできるカウンターがあります。冬の間はあったかおでんや熱燗が良く出たのだとか。生ビールはキャパにあって新しい一杯が出せるようにと一番搾りを小さめのサーバーTAPPYで提供されています。小振りのビアカップでリーズナブルに提供されるのも嬉しいところです。

 だし巻き卵のメニューには、鰹、明太子、穴子、鶏、鶏そぼろ出し巻があります。鰹と穴子のだし巻きを注文しました。注文してから巻いてくださいます。これが信じられないくらい柔らかくて薄い衣が何重にも丁寧に巻かれていて、食べると口の中で濃い卵のうま味が剥がれ落ちていくような美味すぎる逸品。中に巻かれた具材もいい仕事をしています。

 「出し巻工房 すゑひろ」の安江宏和代表は、京都の一流旅館や割烹で30年修業を続けた料理人です。生まれ育った松尾の地で、地域にとけこんだ気さくな店を開きたいと独立。和食料理人の基本ともいえる出し巻きの店を1年3か月前に開業しました。店名は安江代表の姓名からきています。

 なんでこんなにも薄くやわらかく巻き上げることができるのか、企業秘密ですが、その一端を聞いてみると、卵と出汁の割合をあえて難しい5割ずつにして巻くという匠の技なのだそう。京丹波にある「みずほファーム」の卵を使用し、糖質を究極まで抑えて仕上げるといいます。特注の卵焼き器も格好いい。

 この時期でいえば、大枝産の筍土佐まぶしや平目の南蛮漬けなど旬の食材を使ったおばんざいがテイクアウトでも、昼呑みでも食べられます。これも一流割烹の味、立ち呑みで食べられるなんて嬉しい限りです。

 そしてお薦めしたいのが、だし巻屋さんの本気のプリンです。みずほファームの卵をまるまる2個、ほぼ卵黄のみを使用した、固すぎず柔らかすぎない濃厚な卵のうま味がぎゅっと詰まった究極のプリンです。自家製のほろ苦カラメルをかけるとめちゃ美味でした!

 苔寺や鈴虫寺、浄住寺、地蔵院、松尾大社などに来られた時は、ぜひお立ち寄りください!

「出し巻工房 すゑひろ」(外部リンク)京都市西京区松尾大利町80−1 075-950-2388

地域ニュースサイト号外NETライター(京都市)

 「YAHOO!ニュース ベストエキスパート2024 地域クリエーター部門 特別賞」を受賞 京都をこよなく愛する地域ニュースサイト号外NETの京都市担当タウンクライヤ―です。四国から大阪の元地方紙記者。観光ガイドをしながら京都時空観光案内2024(観光ガイドのための京都案内マニュアル)全19巻や「やさぐれ坊主京を創る 前田玄以の生涯」(京都文学賞一次審査通過)はじめ、京都を題材にした小説なども執筆しています。

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