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低山ながら深山幽谷の雰囲気を醸す「石老山」 ◆東京近郊ハイキング・レポ◆(0002)

上町嵩広登山レポーター

神奈川県相模湖そばの低山ショートハイキングコース。奇岩、森、湖の眺望などバラエティ豊かな山の表情に出会えます。

<趣意>
東京とその近郊のハイキングで個人的なお気に入りのコースをピックアップして紹介いたします。

<ハイキングコース名>

石老山 (せきろうさん)
所在地: 神奈川県相模原市

<概要>

相模湖の南岸の山。標高は約702m。
中腹にある顕鏡寺への表参道である登山道上には多くの奇岩奇石が連続する。
登山道はおおむね東海自然歩道に重複する。

<石老山の魅力>

(1)連続する奇岩奇石の見応え
石老山表参道から登る場合、中腹のあたりまで様々な奇岩奇石が連続しておりなかなかの見応えがあります。
(2)都心からのアクセス便利
最寄駅のJR中央本線「相模湖」駅へは新宿からですと中央本線で1時間強程度で着くことができます。高尾山のすこし先あたりになります。

<ハイキングコース>

今回は「石老山入口」バス停を起点にして顕鏡寺を経て石老山を登り大明神展望台に向かいそのまま相模湖そばのプレジャーフォレストへ下りていくルートです。

「石老山入口」バス停
「石老山入口」バス停

石老山表参道入口 右の石段を登る
石老山表参道入口 右の石段を登る

顕鏡寺への参道は駐車場と森の間に入る
顕鏡寺への参道は駐車場と森の間に入る

「石老山入口」バス停からスタートです。バス停そばの交差点・石老山入口に看板が立っていますのでこれに従い国道412号線から横に分岐した道に入ります。しばらくは舗装道路です。路上の道標に沿って進みます。「石老山表参道入口」の看板が出てきますので、指示された先の石段を上がります。相模湖病院の脇に登山道が続いており、いよいよ山道となります。

登山道の最初は石畳
登山道の最初は石畳

奇岩奇石の連続
奇岩奇石の連続

顕鏡寺の鐘撞き堂
顕鏡寺の鐘撞き堂

沢沿いの道を登っていきます。薄暗い杉林の道です。すぐに無名有名の岩が次々と現れます。苔むした石の道を登っていきます。傾斜は比較的強めです。しばらく奇岩奇石が連なる道を上がっていくと、やがて顕鏡寺の鐘突堂が見えてきます。石段を上がり顕鏡寺門前の道に出ます。右手に顕鏡寺、左手に進むと石老山への登山道です。

顕鏡寺
顕鏡寺

鏡岩
鏡岩

擁護岩
擁護岩

顕鏡寺からの登山道は土の道です。しばらく上がると桜道ルートとの分岐に差し掛かります。今回は左手の八方岩経由の道へ進みます。奇岩奇石はまだまだ続きます。岩棚が突き出たような八方岩を過ぎると桜道ルートに合流します。石老山の山頂を目指してまだまだ上がります。すこしなだらかな道となります。その先に融合平展望台があります。

山頂への登り
山頂への登り

石老山山頂
石老山山頂

石老山山頂からの眺め
石老山山頂からの眺め

融合平展望台からさらに上がっていきます。もうすぐ山頂かなと思うと前衛峰でした(だまされました…)。いったん下り登り返しを上がっていくとようやく山頂です。木立の合間から見える山並みは丹沢です。蛭ヶ岳の方でしょうか。

石老山から大明神展望台へ
石老山から大明神展望台へ

針葉樹林と広葉樹林が尾根で分かれる
針葉樹林と広葉樹林が尾根で分かれる

大明神展望台からの展望
大明神展望台からの展望

登ってきた道をすこし戻り大明神展望台へ向かいます。この先は小さな起伏を何度も繰り返しながら徐々に下りていきます。森はおおむね杉林ですが部分的に広葉樹林もあります。大明神展望台にやってきます。相模湖を望みその奥の山並みは陣馬山・景信山・高尾山に連なる奥高尾縦走路の稜線でしょうか。

大明神展望台下の分岐路
大明神展望台下の分岐路

九十九折りの下山
九十九折りの下山

相模湖と奥高尾縦走路の稜線
相模湖と奥高尾縦走路の稜線

県道517号線の合流
県道517号線の合流

展望台からすこし下ると分岐があります。右手の道が東海自然歩道のルートのようですが道が荒れているとのことです。今回は道標に従い左手に下りていきます。最初は九十九折りに急斜面を下っていきます。やがて道はザレた状態になります。しばらく下ると森が切れて相模湖が大きく見えてきます。さらに下ると舗装道路が見えてきました。登山口に下りて県道517号線に合流です。

東海自然歩道への入口
東海自然歩道への入口

プレジャーフォレストの観覧車
プレジャーフォレストの観覧車

「プレジャーフォレスト前」バス停
「プレジャーフォレスト前」バス停

県道と合流して右手へ下っていきます。路側帯が狭くカーブの多い車道歩きになりますので通行車両にご注意ください。キャンプ場脇の東海自然歩道の登山口を過ぎてさらに車道を下りていきます。やがて畑と民家が出てきます。左手にプレジャーフォレストの観覧車が見えてくるともうすぐバス停です。国道412号線沿いの「プレジャーフォレスト前」バス停に到着しました。今回はここがゴールです。

[行程表]

※標準的タイムによる目安(休憩含まず)
「石老山入口」バス停→ 相模湖病院(20分)→ 顕鏡寺(20分)→ 融合平展望台(30分)→ 石老山(40分)→ 大明神展望台(50分)→ 大明神展望台入口(40分)→ 「プレジャーフォレスト前」バス停(35分)
コースタイム/ 4時間程度
標高差/ 500m程度 (石老山入口バス停:210m、石老山:702m)

[ハイキングコースの補足]

相模湖には渡し船があります。登山口から相模湖へ下っていく県道517号線の途中の左手に渡し船乗り場への入口があります。常時運行ではありませんのでご留意ください。
●水場やトイレなど
登山道上に水場はありません。
トイレは石老山入口バス停そば、顕鏡寺にあります。

[難易度・危険箇所など]

とくに大きな難所や危険箇所などはほとんどありません。
表参道から顕鏡寺までの石の道は濡れていて滑るところもあります。
大明神展望台からの下りはザレた部分があり滑りやすいです。

[アクセス]

●往路
JR中央本線「相模湖」駅から路線バス(神奈川中央交通バス)で「石老山入口」バス停まで約10分。
●帰路
「プレジャーフォレスト前」バス停から路線バス(神奈川中央交通バス)で「相模湖」駅まで約8分。

<こんな方にオススメ>

(1)奇岩巨石などの一風変わった山の景観に興味がある
(2)東京都心から比較的近いところでトレッキングをしたい
(3)ショートハイキングを楽しみたい

<補足情報>

[売店等]

登山ルート上には売店などはありません。相模湖駅には自動販売機があります。

[日帰り温泉など]

プレジャーフォレスト内に日帰り温泉施設「さがみ湖温泉うるり」があります。

[お食事処]

相模湖湖畔にある相模湖公園周辺には複数の飲食店があります。ワカサギフライなども提供しています。※相模湖公園から相模湖駅までは徒歩圏内。
相模湖駅周辺には複数の飲食店があります。
「さがみ湖温泉うるり」内には食堂があります。

[名産品]

ワカサギ

[そのほかの補足]

相模湖観光案内所
相模湖駅そば。観光パンフレット等備置あり。

<私的な雑感>

石老山は低山ながら変化に富んだ景観を楽しめる面白い山だなーという印象です。
深い森のなか苔むした石の道に連続する奇岩奇石の数々、奥高尾の山並みと相模湖の眺望、山稜に広がる広葉樹林など歩くゾーンで様々な登山のエッセンスが詰まっています。

コースタイムは休憩を入れても4時間強といったところでしょうか。山慣れた方にはちょっと物足りないかもしれません。その場合は東海自然歩道の続きである嵐山も歩いてみてもいいかもしれません。プラスで2時間30分くらいかかりますが、そのまま歩いて相模湖を経由して駅まで行くことができます。

奇岩奇石の山といいますと関東では筑波山が有名です。石老山も負けてはいないかと思われます。筑波山の奇岩奇石のコースはかなり観光化されて明るく開放的な雰囲気という感じです。一方、石老山のコースはまるで深山幽谷という趣です。高い樹木に覆われて差し込む陽も少なくまた沢沿いということもあり湿気が多いせいか苔むした石だらけの道が続きます。駅近の低山とは思えないちょっとした秘境感さえ感じます。

石老山は、ちょっと遅く起きた休日でも「今日、ちょっと山歩きしたいな」とふと思い立ってふらっと訪れても気軽に楽しめる、東京都心からもアクセス便利なショートハイキングコースといえるかもしれません。

<備考>

東海自然歩道の解説およびマップが神奈川県のWebサイトで公開されています。
昭文社・山と高原地図においては「28.高尾・陣馬」内に記載があります。

(2023/11/11 上町嵩広)

登山レポーター

登山やトレッキングに関する極私的な観点からの感想や記録のレポートがメインです。登山道の情報だけでなくお食事処や立寄り湯などの関連情報もお伝えしていきたいと思います。皆様の今後の山行のお役に立ち、またこれから登山を始めたいと考えていらっしゃる方のためになれば幸いです。登山歴は15年ほど。普段は奥多摩や丹沢周辺に出没し、八ヶ岳や北アルプスにも出張ります。雪山やテント泊もやっています。ブログ「note」内でマガジン『登山の魅力』や『歴史に連なる山登り』なども掲載しております。よかったら併せてご覧ください。好きな山は「編笠山」(八ヶ岳)。山の抱負は「ちょっとだけ背伸びした山を登ってみる」

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