岡垣町高倉にある「カカポ乗馬クラブ」には、山の麓でのびのびと走り回る8頭の馬と1頭のポニーがいます。

そしてそこにもう一人、「もっとたくさんの人に乗馬を楽しんでもらいたい！」という熱い想いを胸に頑張っている人がいます。

山の麓からはじめる夢への第一歩

元々北九州市若松区にある「北九州市立響灘緑地GREENPARK（グリーンパーク）」で働いていたという「カカポ乗馬クラブ」オーナーの藤井吾朗さん。グリーンパークに勤務していた当時から、園内で馬の世話をしていたんだそう。

「いつかは自分の厩舎（きゅうしゃ）を持ちたい」と思っていたところで縁があって前運営者と知り合い、今年4月1日から乗馬クラブの経営を引き継ぐことになりました。

引き継ぎのタイミングで改めた施設名は、藤井さんが好きな「世界で唯一の飛べないオウムの『カカポ』から名付けた」と言います。

絶景の中でのんびり乗馬体験

会員制の乗馬クラブではありますが、乗馬体験も受け付けているので「いつでも気軽に声をかけてほしい」と言う藤井さん。

体験コースはいくつかあり、スタッフが馬を引っ張って乗る初心者向けの「ひき馬」と、自分で馬を歩かせる簡単なレッスンを受ける「乗馬体験」、また小さな子ども向けの「ポニー乗馬」も用意しています。

もちろん乗馬会員になってモリモリ練習するのも大歓迎だそうですよ！

大人から子どもまで馬をもっと身近な存在に

今回取材するにあたって、我が家の姪っ子たちにも乗馬体験をしてもらったのですが、藤井さんの指導の丁寧さには家族みんなで感激していたんです。

乗馬体験なんて大抵その日限りじゃないですか。言ってしまえば、馬に乗れさえすればいいわけで、それ以上の説明なんてきっと必要ないんです。

だけど藤井さんは15分間の体験中、ずっと馬について教えてくれていたんだそう。

そんな藤井さんのおかげで子どもたちは「また来たい！」と喜んでいたし、この人は本当に馬が好きなんだなと、こちらまで心が温かくなりました。

「ここで馬と触れ合うことでもっと身近な存在に感じてもらって、乗馬の楽しさも知ってもらいたいんです。そして乗馬を趣味にする人が増えてくれたら何より嬉しいですね」。

藤井さんのその熱い想い、これからもたくさんの人たちに届きますように。