【秋田県横手市】昭和20年創業!横手駅前にある昼飲みの聖地『池田屋食堂』とは?
横手駅から徒歩30秒!屋台から始まった歴史ある人情食堂とは?
1月某日、私は横手駅前にある老舗食堂に向かった。創業から80年近くの歴史を誇る『池田屋食堂』だ。定食から麺類まで幅広いメニューが魅力の大衆食堂だが、実はお酒のアテも揃っているため私はひそかにこの店を「横手の昼飲みの聖地」と呼んでいる。
そう、新年一発目となる今回の記事は、この人情食堂で昼酒をかまそうという魂胆である。
品書き
いぶり大根(キンピラ)漬:300円、にしん漬:400円、いわしの梅煮:400円、納豆汁:400円、ホッケ焼:450円、塩辛(にしん):300円、ホタルイカ沖漬:350円、おでん:450円、かつ煮:500円、ホルモン煮:450円、ギバサ:300円
黒板には「ザ・酒のアテ」といった塩梅のメニューが並ぶ。店内から漂う昼飲み歓迎ムードが酒飲みにとっては嬉しい限りだ。
ラーメン:450円、チャーシューメン:700円、味噌ラーメン:600円、辛口ネギ味噌ラーメン:650円、マーボラーメン:650円、かけそば・かけうどん:250円、野菜天ぷらそば・うどん:450円、ざる中華:400円など。
玉子丼(味噌汁付き):550円、カツ丼(味噌汁付き):650円、カレーライス:450円、焼肉定食:700円、とんかつ定食:750円、ホルモン定食:700円、鳥唐揚げ定食:750円、肉鍋定食:650円など。
酒のアテだけではなく、食事メニューもなかなか豊富だ。ちなみにノーマルのラーメンは450円と激安。こいつは最後の〆に決まりだ。
酒飲みの幸せがここに!横手の昼飲みの聖地『池田屋食堂』で乾杯!
昭和感あふれる池田屋食堂の店内は地元の方で賑わっている。古き良き大衆食堂に轟く相撲の実況中継とお客さんの笑い声。そこに常連さんの「あったかいお酒ちょうだい」という声が交差する。良い雰囲気だ。
私もさっそく瓶ビールを注文して、新年の幕開けに乾杯といこう。
ビールに合わせるのは好物のマグロ山かけといぶり大根漬だ。ウマい酒とウマいアテを楽しみながら、横手駅前で遅めのハッピーニューイヤー。ひとり幸せを噛みしめながら酒を煽る横手の冬だ。
ビールを飲み干した私は、その勢いのまま日本酒へシフト。アテはおでんをチョイス。熱燗とおでん。これさえあれば酒飲みはいつだって至福である。味が染みた温かいおでんを熱い日本酒で流し込む。まぁ、冬も悪くないな。寒い季節は苦手だが、このときばかりはそんなことを思う調子のいい私だ。
「この店の始まりは屋台だったんですよ」
そう教えてくれたのは三代目にあたる女将さんだ。戦後間もない昭和20年から続く池田屋食堂だが、その原点は現在も人気のラーメン(当時は支那そば)のようだ。これは食べないわけにはいかない。日本酒を飲み干しすっかり良い気分の私は、至福の昼酒タイムのフィナーレを飾るべく創業当時からの看板メニューを注文した。
昭和20年から続く老舗の味!『池田屋食堂』の時をかけるラーメンとは?
ラーメンが到着。価格は450円と学食並の安さだが侮ってはいけない。鰹出汁が効いたスープと中細麺の相性がバッチリで、厚めのチャーシューも嬉しい。派手さはないが昭和の時代から受け継がれてきた歴史を感じる一杯だ。
横手駅前で愛され続けている池田屋食堂だが、その要因のひとつが女将さんの人柄だ。親切で優しいお母さんに魅せられて、常連さんは横手駅前に足を運ぶ。私もまるで実家のような安心感についつい長居してしまった。
「大仙から来たのか。気をつけて帰ってな」
帰り際、常連さんにそう声をかけられて私は店を出た。心がなんだかほっこりしているのは、温かい日本酒を飲んだからだけではないようだ。
再開発が進む横手駅前に残る老舗食堂。街の景色が変わっていっても、変わらない温もりがそこにはある。
【店舗情報】
池田屋食堂
住所:秋田県横手市駅前町3-16
営業時間:11時~22時
電話番号:0182-32-1872
定休日:第2・第4・第5日曜日