創業47年！赤い看板が目印の老舗食堂で、ぶらり晩ご飯！

幸せは、特上のトンカツと共に。

横手駅の近くに、赤い看板が目印の一軒の食堂がある。創業から47年を数える『だるま食堂』だ。以前は横手体育館の隣に店を構えていたが、昨年11月に現店舗へ移転。その後は毎日休まず営業を続けている駅前食堂だ。

以前このメディアで『夜の大曲で定食を楽しめる貴重な店・こみっと』を紹介したが、横手駅前で夜営業している定食屋さんも稀有な存在だ。1日の締めくくりに訪れた晩飯難民の救世主。今日はこの老舗食堂で、ぶらりメシといこう。

店内に入ると気さくなご夫婦が迎えてくれた。壁に貼られた手書きのメニューと、その下で待機するキリンラガーの瓶ビール。ああ、こういう店好きなんだよなぁ。現在の店舗に移転して1年ほどだが、あふれ出る老舗の風格と漂う実家感。初めて来たはずなのに、どこか懐かしい街の食堂だ。

品書き

カツカレー：800円、とんかつ定食：750円、カキフライ定食：750円、ハンバーグ定食：750円、牛丼：750円、カツ丼：750円など。

ニラ玉ラーメン：700円、和風ちゃんぽんラーメン：700円、辛味ちゃんぽんラーメン：700円、天ぷらうどん：750円、天ぷらそば：750円など。

特上トンカツ定食：1,200円、特上カツカレー：1,000円、特上カツ丼：1,000円

定食、丼物、ラーメン。ひと通りのメニューが揃う『だるま食堂』だが、特に目を引くのが特上トンカツのコーナーだ。そういえば店の前でも黄色い「とんかつ」の幟が泳いでいたし、いわゆるこの食堂の「推し」なのだろう。ならばここは思い切って、こいつを指名しようじゃないか。

ぶ厚いのに超やわらか！横手の駅前食堂で出会ったリピート必至のトンカツ定食とは？

今回私がチョイスしたのは特上トンカツ定食だ。ホカホカの白飯に味噌汁、そしてこの厚めに切られたトンカツが私の食欲を加速させる。特上トンカツ。その6文字は、いつだって腹減る男のロマンである。さっそくこのメインディッシュにソースの雨を降らせて、夜の浪漫飛行に出発だ。

おお、これはガチでウマい。思わず口から溢れる感嘆の声。サクサクに揚がったトンカツは、ぶ厚いのに超やわらかで脂も甘い。ハイスペックなトンカツに、進む白飯。茶碗片手におかずを漁る私に「ご飯、おかわりしてくださいね」とお母さん。育ち盛りの季節は25年ぐらい前に過ぎ去った私だが、今日の夜はちょっぴりワンパクだ。

主役のトンカツは言わずもがな、両サイドに陣取ったバイプレイヤーも侮れない。食べごたえのある角煮風の肉じゃがに、箸休めにちょうど良い酢の物。こうした家庭的な料理を楽しめるのも街の食堂の醍醐味だ。

夜の横手で幸せという名のトンカツを口に運び、その勢いで白飯をかき込む。最後にネギたっぷりの味噌汁を飲み干して、今日もごちそうさま。私の浪漫飛行は、お腹いっぱいになって無事着陸だ。

夜の横手で、ぶらり晩ご飯。今回はちょっと贅沢に特上のトンカツを指名した私だが、珍しいニラ玉ラーメンやこれからの季節に嬉しい鍋焼うどんなども気になる。平日は600円とお得な日替りランチも要チェックだ。

……なんて早くも次回に想いを馳せる駅前食堂の夜。食後にお母さんが淹れてくれた珈琲は、この店を切り盛りするご夫婦のように、じんわりと温かかった。