川越南大塚に昭和43年創業の四季彩菓という和菓子店があります。
この「ふじ乃」に、冬になると必ず買いに行く和菓子があります。
それは、子供の頃から食べている大好きな『いちご大福』。
売り切れになることが多い「ふじ乃」を代表する人気の和菓子です。

今回は、ふじ乃の二代目店主の川上さんに『いちご大福』の美味しさの秘密について、お話を伺うことができましたので、ご紹介したいと思います。

「四季彩菓　ふじ乃」
場所は、西武安比奈線の廃線路の近くで、川越大東市民センターに続く道沿いにあります。

店内に入るとショーケースに商品が並ぶ、昔ながらのなつかしい雰囲気の和菓子店。
現在は先代から店を引継ぎ、二代目店主が和菓子の製造、女将さんが販売を担当しています。

四季彩菓　ふじ乃の『いちご大福』

ふじ乃の『いちご大福』は、新鮮でジューシーな苺の酸味と、さっぱりとしたストロベリー餡の甘みのバランスが絶妙。一つの素材だけが強く主張することなく、それぞれの素材の良さを互いが引き出してくれる。味わいの一体感がたまらない逸品です。
きれいな色合いで、和ませてくれる「ふじ乃」を代表する看板商品です。

「生地・餡・苺」の３つの美味しさの秘密

ふじ乃の『いちご大福』は、この道60年の頑固職人が生み出した先代の味。
今は亡き先代の味を二代目が、忠実に受け継いでいます。

生地は、こだわりの「杵つき餅」

国産のもち米のみで、炊き上げています。

炊きあがった『もち米』を丁寧に杵でつく、昔ながらの「杵つき製法」。
杵でついたお餅はコシがあって伸びがあります。
求肥でやわらかく仕上げる『いちご大福』が多い中、ふじ乃では昔から風味や食感に
こだわり、もち米の『杵つき餅』で生地を作り続けているそうです。

『いちご大福』の要は、ストロベリー餡

餡は、黒餡ではなく白餡にストロベリーリキュールを入れています。
全体をまんべんなく混ぜ合わせることで食感が滑らかになり、口当たりの良さが味わえます。
色は、やさしいピンク色。
餅の白から餡のピンク、苺の赤、3色の色合い（コントラスト）が美しいのも、このピンクの餡があるからこそ。
味わいだけでなく、目で楽しんでもらうことも和菓子職人としてこだわりです。

このストロベリー餡は、苺本来の甘さを最大限に活かし、味わいの一体感を出してくれる
『いちご大福』の大事な要。
オリジナルの『いちご大福』にこだわった、「ふじ乃」自慢のストロベリー餡です。

苺は、「とちおとめ」

酸味と甘みのバランスが良く、実もしっかりとしている「とちおとめ」を好んで使用しています。新鮮でジューシーな、宝石のような苺です。

苺に餡をくるみ、のびがよい「杵つき餅」で包んで形を整える。職人の技が光ります。

自然体で、先代の味を守る二代目店主

今まで、ただ美味しいということで食べていた『いちご大福』でしたが話を伺い、なぜ美味しいのか良く理解できたということを二代目店主に伝えしたところ、こう語ってくれました。


「なんかわからないんだけど美味しいね。ここのお菓子」と言って貰えるのが、すごく嬉しいですし、それだけで十分だと思っています。
お客様にその様に感じて貰えるよう我々作り手は、日々研究しより良いものを作るだけです。


二代目店主からは、気難しい職人気質はまったく感じられず、自然体で先代のこだわりの味を忠実に守り作り続けています。
「当たり前のことを当たり前にやる」それが二代目のモットーです。
その自然体で素直なお人柄が、ふじ乃の『いちご大福』の美味しさに反映しているんだと感じました。

大好きな『いちご大福』が、これからもずっとあり続けてもらえるよう、私も微力ながら購入することで応援していきたと思います。

『いちご大福』がお好きな方は、是非、ふじ乃の『いちご大福』を試して、ご自分のお気に入りの『いちご大福』と食べ比べてみませんか？

店に出向いて売り切れていることも多いですが、通販であればいつでも購入できます。
当日、杵つきした軟らかい餅で包んだ『いちご大福』を送ってくれますよ。