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クッカーの材質の違いで湯沸かしの時間がどれくらい違うか実験してみた【キャンプで役立つ知識】

健啖隊

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キャンプなどのアウトドア・レジャーで使うことが多いクッカー(コッヘルとも言います)の材質の違いによって湯が沸く時間はどれほど変わるか実験してみました。

/// 実験の内容と使った機材 ///
形状、容量が同じで材質がステンレス、チタン、アルミニウムのクッカーを用意して、それぞれ1リットルの水が沸騰するまでの時間を計測する。
今回用意したクッカーはどれも直径18cm、深さ10cmの平底で寸胴タイプのクッカーです。
販売時の容量表示は2.5リットル前後、個人用というより数人で使う共同装備用のクッカーです。
加熱に使ったコンロはアウトドアー用のカセットガスコンロで製造メーカーの発表で最大発熱量3.5kW (3,000kcal/h)の製品です。
これを最大火力で使いました。
気温25度、水温も25度の無風状態の環境で実験しました。

+++ 実験の結果 +++
沸騰が早かった順に
アルミニウム:4分33秒で沸騰開始、4分40秒で煮沸状態。
ステンレス:4分50秒で沸騰開始、5分5秒で煮沸状態。
チタン:5分25秒で沸騰開始、5分33秒で煮沸状態。

--- 実験結果の考察 ---
素材の熱伝導率の違いがそのまま沸騰までの時間に反映されたようです。
結論から言えばクッカーの形状、容量、熱源が同一なら熱伝導率の良い素材の方が効率良く湯が沸くという事です。
熱効率(燃費)が良い順にアルミ、ステンレス、チタンです。
製品価格が高い順にチタン、アルミ、ステンレスです。
但し、アルミ製はアウトドアー用途でない家庭のキッチン用のものなら安価な物も多いです。
耐久性は一概に比べられませんがチタンはやや良い、アルミとステンレスは使い方にもよりますが同程度と言えます。

意外かも知れませんがチタンは熱効率が良くないです。
これはチタンの熱伝導率の低さに由来しています。
時たまチタンは熱伝導が良いといった話を耳にしますがそれは誤りです。
現在はそのような事は無いと思いますが、10年以上前、チタン製のクッカーが世に出始めた頃のメーカーのHPにさえもチタンは熱伝導が良いといった誤った記述がありました。
これはチタンは高強度な上にステンレスのような電蝕も無いので極薄の素材でクッカーが作れるため、素材の熱伝導は悪くとも極薄素材による熱の透過性が良い事を、熱伝導が良いと混同した結果だと推察します。
チタンクッカーはこの熱伝導は悪いが極薄素材による熱の透過性が良いと言う特性から、調理に使った場合、中の食材が焦げやすいです。

ステンレスクッカーはアルミとチタンの中間くらいの熱伝導性があり、強度はチタンと同程度に高く、特に摩擦強度はチタンよりも高いかも知れません。
欠点は中に入れた食品のイオン化により電蝕してピンホール(極小の穴)が出来やすいことです。
そのような理由からステンレス製のクッカーは素材は高強度なのですが極薄素材の製品はありません。
ある程度の厚みがあっても中に食品を入れっぱなしの状態で使うことが多いと数年でピンホールが空いてしまいます。
但し、ステンレスクッカーは安価な製品が多数出回っていますので穴が空いて買い換える事になってもそれほど多くの出費は必要ありません。

アルミ製のクッカーは、その昔はクッカーの殆ど全てがアルミ製と言えるほど全盛な時代もありました。
軽量で熱伝導率が抜群に良いのでアウトドアー用途には最適だと思うのですが、現在では不思議な事にそれほど多くは見かけません。
素材が柔らかで変形しやすいのが欠点です。
熱伝導率が抜群に良いという事は中に入れた物の温度がクッカー全体に伝わりやすいという事で、これはマグカップなどのように直接口を付けて使う場合、特に熱い物を入れた場合には火傷しないよう注意が必要です。
アルミのアウトドアー用クッカーは製品が少ない為か割高感のある製品が多いような気がします。

以上が今回の素材別湯沸かし実験動画の解説記事です。
皆様のアウトドア・レジャーの参考になれば幸いです。

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