あと3日で2024年。正月の酒、1周回って「久保田 萬寿 純米大吟醸」を薦める、極めて論理的な理由
利酒師の渡邉です。
お正月の準備、その中でも我々にとって最重要なお酒の仕入れはお済みでしょうか?
今回は、お正月に飲むのにオススメの日本酒を紹介する記事です。
結論から言うと久保田の「萬寿・純米大吟醸」をオススメするんですが、あまりにも有名な酒なので、改めて紹介するのが利酒師として極めて恥ずかしいです。
「オススメのハンバーガー店を紹介!」という企画で、「今回紹介するのはマクドナルドというお店です!」と意気揚々と紹介し始めるようなイメージです。
しかし、その恥ずかしさをおしてまで、わざわざ紹介するのには理由があります。
正月に”しか”飲みたくない日本酒
久保田・萬寿 純米大吟醸。
流行りの日本酒のフルーティーでフレッシュな香りとは違う、品のある華やかな甘い香り。上品な甘さと深みと奥行きを感じる酒の味わいは、日本の伝統、品格のある和のイメージを喚起させます。
飲む方が畏まってしまうような、厳かな気持ちを呼び起こす酒。
ですので、何でもない日常の中では、おいそれと飲もうという気にはなれない酒でもあります。
ですが、逆に、正月のような特別な日、ハレの日には無性に、積極的に、是が非でも、飲みたくなってくる日本酒です。ていうか、お正月か、じいちゃんの米寿祝いの日ぐらいしか、飲む機会が無いんじゃないでしょうか。
幸いなことに、おせち料理は、醤油や砂糖、味噌や酢などを使った味付けが中心です。
日本酒と同じく麹を使った調味料はペアリングの面でも日本酒と相性がよく、そこに砂糖も加えた甘辛い味付けは、甘さがしっかり感じられる萬寿とはよく調和してくれます。
ですので、萬寿はほとんどのおせち料理とよくマッチします。そして、後味には上品で華やか吟醸香を添え、煌びやかな余韻を演出してくれます。これが本当にウットリしてしまうほどの至福の体験。
同じ久保田の「千寿 純米吟醸」ではこの恍惚の余韻を生み出すことはできず、やはり萬寿クラスの吟醸香にしか成し得ない、一線を画したマリアージュだと断言できます。
新春の訪れに色を添える、華やかさと品の良さ。
正月にこそふさわしいこの美酒で新しい年の始まりを彩ることができれば、これ以上幸先のいいこともないでしょう。
やはり年の始まりにこそ飲みたい、とっておきの純米大吟醸酒です。
「久保田 萬寿 純米大吟醸」のより詳しいスペックや評価、様々な料理とのペアリング、さらにはキャンプとの相性など、より詳細な情報はこちらの記事で解説しています▼
ちなみに
ちなみに、過去記事ではこの記事では紹介しきれなかった、「日本酒で正月をもっと至福の時間にする方法」を紹介しています。
具体的には、
お正月の各家庭のニーズ・予算別のおすすめ日本酒の紹介
特に、おせち料理を美味しさを存分に引き出すための日本酒について紹介しています。
いつもより美味しいおせち料理で、正月をもっと豊かで至福の時間にしたい方は、ご一読ください。
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