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【札幌市東区】オニオンヌーヴォーの季節到来! タマネギ専門農家の「湯浅農園 直売所」オープン!

吉川雅子野菜ソムリエ上級プロ&フードツーリズムマイスター(札幌市)

今年もこの季節がやってきました! そう、札幌市東区にはたくさんのタマネギ生産者さんがいますが、ほとんどのタマネギ農園が、昨日から軒先でタマネギの販売が開始されています。その中の「湯浅農園」に行ってきました!

東区のタマネギの歴史

東区にある、「札幌村郷土記念館」には、1978年に設置された、「 わが国の玉葱栽培この地にはじまる 」という、碑があります。ここがタマネギ発祥の地であることを今に伝える碑です。

今や料理に頻繁に使われるタマネギは、実は、 札幌村(現在の東区)が日本で初めて栽培されたエリアなのです。

日本のタマネギ栽培は、明治4(1871)年、アメリカから輸入した種子を、札幌官園(開拓使が北海道および東京府に設置した、農業に関する試験・普及機関)で試作したことから始まりました。

札幌農学校で教鞭をとったウィリアム・P・ブルックス博士が、農学校周辺の農家に栽培指導を行い、札幌村がタマネギ栽培を始めたとされ、タマネギ栽培の発祥の地となりました。

札幌村はもともと、肥沃で風が強く乾燥しやすいという、タマネギ栽培に向いている環境だったそうです。

今年も直売所オープン!

干ばつやゲリラ豪雨などもありましたが、無事に「湯浅農園」でも、9月9日から、今年の直売所がオープンしました。

収穫したタマネギはこうして乾燥させます
収穫したタマネギはこうして乾燥させます

「ただ、例年にない高温が続いたので、それがどう影響しているのかちょっと不安」だと、湯浅さんがおっしゃっていました。

タマネギを乾燥させ、選別しながら直売所がオープンしています
タマネギを乾燥させ、選別しながら直売所がオープンしています

辛みが弱くサラダに向く、白いタマネギ「雪景色」。ピクルスや浅漬けでも美味しいですよ。

料理に彩りを添えてくれる赤タマネギの「アーリーレッド」もあります。

エスニック料理には、生だけではなく加熱料理にも使われる赤タマネギ
エスニック料理には、生だけではなく加熱料理にも使われる赤タマネギ

農家の軒先の直売所なので、10kgの大袋がよく売れます
農家の軒先の直売所なので、10kgの大袋がよく売れます

ほかにも、少量栽培している野菜類もあります。

ジャガイモは「とうや」と「デストロイヤー」があります。
ジャガイモは「とうや」と「デストロイヤー」があります。

カボチャは3種類、まだ夏野菜のナスやパプリカなどもあります(売り切れ御免)
カボチャは3種類、まだ夏野菜のナスやパプリカなどもあります(売り切れ御免)

近日中には新米「ゆめぴりか」も販売予定です。

ただ、「特別栽培札幌黄」の販売は9月16日からなので、お気を付けください。

「札幌黄」は現在乾燥中!
「札幌黄」は現在乾燥中!

タマネギの選別作業がある間は直売所もオープンしていますが、9月18日は地域のお祭りがあって直売所はお休みです。

オープンはのぼりが目印です
オープンはのぼりが目印です

<湯浅農園>

*場所:札幌市東区丘珠町692‐3

*TEL&FAX:011-786-9776

*営業時間:8:30~17:00くらい

*詳細は公式フェイスブックを参考にしてください。

野菜ソムリエ上級プロ&フードツーリズムマイスター(札幌市)

札幌市在住。「野菜ソムリエ上級プロ」。ほかにも生産者のブランディングをする「青果物ブランディングマイスター」、地域の食をツーリズムに生かす「フードツーリズムマイスター」などの資格を有する。「簡単におうちで野菜たっぷりな料理をしよう!」をモットーに料理教室やワークショップなど食に関する話題提供や、野菜や果物を使った商品開発やメニュー開発、アグリツーリズム企画なども行っている。また、原田知世・大泉洋主演の映画『しあわせのパン』では、フードスタイリストとして映画作りに参加。著書:『北海道チーズ工房めぐり』『野菜ソムリエがおすすめする野菜のおいしいお店』など。

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