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具材はたった1個!簡単おうち茶碗蒸しは料亭にも負けない味わい

岸田夕子料理研究家/JSA認定サケ・エキスパート

茶碗蒸しはむずかしい、手間がかかる。と思っている方も多いかと思います。
でも作ってみると、あら!なに!簡単と思えるお料理のひとつです。

茶碗蒸しのイメージは、三つ葉があしらわれていて、茶碗の中には鶏肉、えび、ぎんなん、しいたけ、かまぼこなど、たくさんの具材が詰め込まれた、下ごしらえの多い手間のかかるお料理ではないかと思います。

でも、おうち茶碗蒸しの具材はたった1個でいい!しかも下ごしらえ不要のものでいい!と決めて作ってみると、あらあら簡単!その日の気分や、残りもの食材で思いもかけぬおいしい茶碗蒸しになったりします。

今回は、我が家の「ひとつ具材のおうち茶碗蒸し」から私が最もよく作るものを紹介します。

梅干し茶碗蒸し

材 料(器の大きさにより2〜3個分)

  • 卵 2個(正味110g)
  • 昆布水(ポイント・メモ参照)330g(卵の3倍)
  • 塩 小さじ1/4前後
  • 梅干し 2〜3個

作り方

1. ボウルに卵を割り入れ、なるべく泡立てないように混ぜ合わせる。

菜ばしを立て、はしの先をボウルの底につけて卵白を切るように混ぜると泡立ちにくい。
菜ばしを立て、はしの先をボウルの底につけて卵白を切るように混ぜると泡立ちにくい。

2. 昆布水を40度くらいに温めて1に加え、静かに混ぜ合わせたら目の細かいザル、またはこし器でこす。

3. こし器の中に残った卵白はヘラを押しつけてこし、塩を加えて静かに混ぜ合わせる。

4. 器に種を取り除いた梅干しを1個ずつ入れる。

5. 3の卵液を4に静かに注ぎ入れる。表面に泡があればスプーンなどで取り除く。

ちなみに、この器は蕎麦ちょこです。
ちなみに、この器は蕎麦ちょこです。

6. アルミホイルでふたをする。
(茶碗蒸し用の器で共蓋があるものはそれを使う)

7. 鍋の底から3cmぐらいの深さになるよう水を入れて強火にかける。沸騰したら火をとめて6を入れ、再び強火にかけ、沸騰し始めたらすぐに弱火にする。鍋のふたをして、弱火で12分〜15分蒸し焼きにする。

ペーパータオルを敷くのは、加熱中カタカタ音を立てないため。気にならなければ敷かなくてもOKです。
ペーパータオルを敷くのは、加熱中カタカタ音を立てないため。気にならなければ敷かなくてもOKです。

鍋から取り出し、アルミホイルを外せば出来上がり〜

ポイント・メモ

  • 材料の昆布水は、出汁用の昆布と水を容器に入れ、冷蔵庫に1日以上おいたもので、そのまま昆布だしとして使える即席出汁です。水の量の1%の乾燥昆布を加えてつくりおき。レシピ詳細は私のHPへ→作っておくと便利な昆布水
  • 茶碗蒸し用の器がなくても、加熱可能な器なら大丈夫。小さめの器に分けて作る場合や、金属製の器の場合は加熱時間は短めに。
  • 塩は、今回の梅干しと違い、具材に塩味のないものを使う場合、少し多めにしてみてください。
  • 工程画像の下に、ポイントを書いているものもありますので参考にしていただければうれしいです。

梅干し茶碗蒸しのほか、なめこだけで作るものもおいしいですよ〜。梅干しの時よりも塩は多めで。
なめこは頭の部分だけ切り取ってパックしているものよりも、株とりタイプのものがおすすめです。他のキノコとは違い、軽く水洗いしてから使います。

例えばこいういもの。最近では都内のスーパーでもよく見かけます。
例えばこいういもの。最近では都内のスーパーでもよく見かけます。

とろとろ卵生地になめこが加われば、さらに滑らか。
こちらもお試しいただければうれしいです*

前回、レシピを紹介したグリーンピースごはんのおかずにしていただいてもばっちり合う!
具材1個のおうち茶碗蒸し、ぜひお試しくださいませ。

レシピ・文 料理研究家 岸田夕子

料理研究家/JSA認定サケ・エキスパート

2010年春にアメリカシカゴより帰国後まもなく料理研究家として始動しました。16年間暮らしていたシカゴでの経験を反映した料理が得意です。出版料理レシピ本9冊を始め、雑誌やWEBマガジン、食品や調理器具メーカーのレシピ考案、テレビ出演、料理イベント登壇などが主な実績です。また「大葉にんにく醤油」「はちみつ味噌」「ジャーサラダ」「スキレット」などのトレンドを仕掛けてきました。今後も、寄る年波に負けず新しい食のトレンドを探したいと思っています。

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