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松本零士先生の漫画 銀河鉄道999より メーテルを描く

きたがわ翔

漫画家、アーティスト

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銀河鉄道999、1977年なので昭和53年、当時の少年キングに連載されていたので軽く読んでいた記憶があります。
漫画の方は全体に漂う悲壮感?ペシミスティック(悲観的)な雰囲気が漂う感じが、当時少し苦手だったので、主に僕はアニメの方を視聴していました。
当時から既にモーリス・メーテルリンクの青い鳥が銀河鉄道999のモチーフになっているんだろうな...とは気がついていましたが、実際にメーテルの名前の起源がメーテルリンクから来てるのではないか?!と気が付いたのは、僕が40代になってからでした(笑)
どうしてもアニメ版の印象が強く残っているのでアニメ版の話になってしまうのですが、好きなエピソードとしてアンドロメダの雪女の回があります。
古い商売と古い考えの若者を捨てて機械の身体になってしまった女が、ラーメンを食べようとすると凍って食べることが出来ないという不思議で切ないお話なのですが、どこかコントのようで笑ってしまった思い出があります。

漫画では所々で巻物の中に語りを書いてありましたが、アニメ版ではそれを声優高木均さんが優しく包み込むようなナレーションにしていたのが印象的でした。
メーテルが鉄朗の母親のような存在であるなら、あの影ナレーションの存在は父親のような存在とも言えるかもしれません。
でもその元になった漫画の巻物(文章)は松本零士先生が書いている訳ですから、(メーテルの)対の存在は松本零士先生自身だったと考える事もできますよね。
そんな松本零士先生のルーツを考えると、東郷青児の女性絵・婦人絵に感銘を受けて創作活動をなさっているのではないか?と思われます。
メーテルの悲しみを帯びた優しい表情から東郷青児のエッセンスを感じるのは、僕だけではないと思います。

最後に余談ですが、松本零士先生は昔から無茶苦茶マンガマニアだったそうです。
若い頃から気に入った漫画の単行本などは2冊購入して、1冊は読むために、もう1冊は完全保存用として完全に空気を遮断させて梱包保管していたとか?!
楳図かずお先生のデビュー作である「森の兄妹」「底のない町」の単行本を復刻する時、松本零士先生が完璧に保管してあった貴重なコレクションを貸与なさったのだとか。
その甲斐あって、とても状態の良い高品質な復刻版の書籍を作ることができたそうです。

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