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【土浦市】今宵のお酒と絶品つまみVol.2 日本酒の品揃えは土浦屈指。馬刺し、饅頭の天ぷらに舌鼓

コイケケイコ土浦在住ライター(土浦市)

来る、来ると言われて、やっときました日本酒ブーム。海外では“ジャパニーズワイン”と呼ばれ、上質な白ワインのように楽しむ人々が増えていて、逆輸入のような形で日本でも女性や若い世代の方を中心に日本酒ファンが増えています。しかし多くの飲み屋さんでは日本酒は扱っているけれど超定番の数種類だけというところが多いのも実情です。おいしい日本酒と、それに合うおつまみも楽しめるのが今回ご紹介する「我夢酒楽(がむしゃら)」。福島県喜多方出身のマスターが切り盛りするアットホームなお店です。

8席のみの小ぢんまりとした居酒屋はアットホームで居心地抜群です

土浦駅西口から歩いて5分程度。駅を背にして市役所沿いの左側の道を歩いていくと広めの道路にぶつかります。その道路をわたって石畳の通りを進んでいくとちょうど中間あたりに「我夢酒楽」が姿を現します。お店の前にはためく「会津桜肉」ののぼりが目印です。

小ぢんまりとした店内はカウンター8席のみ。お酒もおつまみもおいしいし、居心地がいいお店なので満席の時が多いのですが、事前に席が空いているかを確認して空いていたら席を確保しておいてくれるので出かける前に電話してみることをおすすめします。

「我夢酒楽」のマスターの菅沼健太郎さん。写真を撮られるのが苦手だということでちょっと緊張気味の表情ですが、生身のマスターはもっと優しい雰囲気ですのでご安心くださいね。
「我夢酒楽」のマスターの菅沼健太郎さん。写真を撮られるのが苦手だということでちょっと緊張気味の表情ですが、生身のマスターはもっと優しい雰囲気ですのでご安心くださいね。

マスターの作る料理や選んでくれる日本酒が好きで、ひとりでふらふらと訪れるお店のひとつですが、ところで店名が「我夢酒楽」にはどんな意味があるのでしょうか。

「『がむしゃら』って言葉が好きなんですよ。一生懸命頑張る人を応援するようなオールマイティな言葉だなと思って。自分の店もそんな存在になれたらなという想いを込めてつけたんです」

がむしゃらに仕事を頑張る、がむしゃらに恋をする、がむしゃらに向かっていく。初めて店名の由来を知りましたが、「我夢酒楽」は確かにそんな頑張る人たちの心と胃袋を満たしてくれるお店。明日また頑張るために今日は飲んで食べて楽しもう。そんな時に立ち寄るのにおすすめの一店なのです。

会津地方の郷土料理の美味さにハマる! 絶対に食べてみてほしいメニュー3選

「我夢酒楽」の正式な店名は「会津郷土料理居酒屋 我夢酒楽」といい、その店名のとおり、福島県会津地方の郷土料理を味わえるお店です。海の幸にも山の幸にも恵まれた福島の中でもマスターの生まれ故郷である会津地方は、ご当地グルメが充実していることで知られています。

「我夢酒楽」で通年味わえる日本酒のメニュー。上段の日本酒は福島県のものが中心で、下段は日本全国の酒どころからマスターがチョイスした日本酒が並んでいます。
「我夢酒楽」で通年味わえる日本酒のメニュー。上段の日本酒は福島県のものが中心で、下段は日本全国の酒どころからマスターがチョイスした日本酒が並んでいます。

また福島県は、歴史ある日本酒のコンクールで最高峰の誉れである金賞受賞の銘柄数が国内最多を誇っています。自分好みのおいしいお酒に巡り合える期待大なのです。

今回は、「我夢酒楽」のメニューの中でも人気のある会津地方の郷土料理をご紹介します。またそれぞれの料理に合う日本酒をマスターに選んでもらいました。

今宵のお酒と絶品つまみ①

絶品つまみ「会津桜肉」980円

馬刺しというと熊本のイメージが強いですが、会津地方も「会津桜肉」と呼ばれる馬刺しが有名です。サシの入った熊本の馬刺しは脂身の甘みが特徴的ですが、会津の馬刺しはさっぱりとしていてヘルシー。きれいな赤身の桜肉に、辛みの強いにんにく味噌と醤油をちょこっとつけて頬張ると肉の甘みが増して、とろけそうになります。

日本酒「純米酒 寫楽(しゃらく)」800円

「寫楽は、料理を選ばない万能な食中酒としても知られています。日本酒があまり得意ではないという方でも飲みやすいですし、女性にも人気があります」

今宵のお酒と絶品つまみ②

絶品つまみ「にしん山椒漬」380円

身欠(みがき)にしんと山椒の葉を重ね合わせて、醤油や酒などの調味料も加えて漬け込んだ料理はお酒のあてに最適です。ぎゅっと締まったにしんの身は燻製のような味わいで、山椒のぴりっと感もくせになります。塩分が強めなのでちびちびとつまむのがオツです。

日本酒「純米吟醸 会津中将(あいづちゅうじょう)」900円

「にしん山椒漬は日本酒であれば何でも合いますが、ちょっと辛口の日本酒の方がつんと抜ける山椒の辛みをよりおいしく味わえておすすめです」

今宵のお酒と絶品つまみ③

絶品つまみ「饅頭(まんじゅう)の天ぷら」(1ケ)300円

饅頭を天ぷらにするという、ある意味斬新発想のこちらのメニューもまた会津地方のソウルフード。諸説ありますが、仏壇に供えた饅頭が日が経って表面が硬くなってしまい、そのままで食べるのはおいしくないし、捨てるのももったいない。だったら天ぷらにしちゃおうという「もったいない」精神から生まれたという説が濃厚のよう。

饅頭の天ぷらの断面図がこちら。こし餡を黒糖の皮がふっくらと包み、さらに天ぷらの衣をまとっています。この天ぷらを天つゆにつけて食べると、饅頭の甘さと天つゆのしょっぱさが見事に混ざり合い、お菓子ではなく立派な絶品料理に。ちなみに餡はつぶ餡は合わずこし餡じゃなきゃダメだそうです。

日本酒「飛露喜(ひろき)」1100円~

「入手困難なレアな日本酒として知られる飛露喜はどうでしょう。我夢酒楽では、通年ご用意のある特別純米生詰めのほかに大吟醸や冬季限定の無ろ過生原酒もあります。土浦で飛露喜の種類がこれだけ揃うのはうちだけだと思います。甘い饅頭の天ぷらには辛口の無ろ過生原酒を合わせて楽しんでみてください」

今回は会津地方の郷土料理をテーマに絶品つまみをご紹介しましたが、それ以外のおつまみメニューも豊富です。その日仕入れた素材で作るメニューもあります。お酒に合わせてつまみを選ぶのもいいですし、つまみに合わせてお酒を選ぶのもいいですね。

お酒やおつまみ選びはマスターが相談に乗ってくれますので遠慮なく聞いてみてくださいね。

店舗情報
会津郷土料理居酒屋
我夢酒楽(がむしゃら)
住所:茨城県土浦市桜町3-1-15
電話:029-846-3553
営業時間:17:00~24:00(LO23:00)
※国からの要請に伴い、営業時間短縮などが変更になることがあります。最新の営業時間はInstagramをご覧ください。
定休日:火曜
Instagram:gamusharakenken

土浦在住ライター(土浦市)

土浦市在住のフリーランスの編集・ライター。海外・国内の旅行関連のガイドブックや書籍制作をはじめ、ブライダル情報誌の編集にも携わる。食べること・飲むことが好きで、趣味が興じて最近では食を中心にWEB、紙媒体などで取材執筆活動中。地元土浦の飲食パトロール、歴史やカルチャー学習も積極的に行っています。

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