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「やっているのか、いないのか。何屋かもわからない謎の店」その扉の向こうには不思議な世界が..!藤沢市

ころんころライター(藤沢市)

そのお店は、「羽鳥交番前」の交差点とJR「辻堂駅」を結ぶ道路沿の古びたアパートの1階にあります。

やっているのか、いないのか…。遠目には何を売るお店なのか見分けもつきません。

近づいてみると…

『古美術アンティークあづき』と書かれたプレートが。そしてガラス窓から店内をのぞき見ると…

存在感を放つ商品がいっぱい。勇気を出してお店の扉を開けてみます。

「やっているのか、いないのか。非常に入りにくい当店にいらしてくださりありがとうございます」と声をかけてくれたのは店主の薄井さん。お話をうかがうと、3年ほど前にオープンした不定期営業のアンティークショップで、他店ではあまり見かけないような「焼き物」や「動物をモチーフにした作品」を取りそろえているそう。数百円から3,000円ほどで買える「日常に取り入れやすい商品」も多いのですが、薄井さんは「けして『入店したら何かを買わないと出られない雰囲気のお店』ではありません」とチャーミングに笑います。

それでは…

本日は薄井さんが力を入れて集めているコレクションの一部を、写真多めでご紹介いたします。最初は、今では幻と言われる陶磁器「横浜焼」から。

「横浜焼」とは、明治時代に港町横浜で「海外への輸出向け」に作られた、和と洋が融合したデザインの陶磁器のこと。「現在日本にある『横浜焼』は、いわば外国から長旅を終えて『里帰り』をした商品です。もともとは輸出向けに作られたものですので、『日本の高い焼き物技術を外国に広めたい!』という職人の思いが込められた力作が多いのも特徴です」と薄井さんは言います。

例えば、お皿の裏の部分にも繊細な絵付けがほどこされた器や…

池のほとりで優雅に過ごす鳥を描いた、柔らかなデザインのソーサー。

ティーカップの縁に至るまでていねいに絵付けされた作品も。

職人魂を感じずにはいられない、非常に手の込んだ絵付け
職人魂を感じずにはいられない、非常に手の込んだ絵付け

全体を華やかに魅せる金彩
全体を華やかに魅せる金彩

どれも高度な技術と熟練の筆運びが見てとれるものですよね(商品価格については、公式Instagram(外部リンク)をご確認ください)。気になる方は、知識豊富な薄井さんにぜひお声がけを。

続いて、独特の世界観を放つ「薩摩焼」の絵皿。

まるで油絵のような重厚感。不思議な奥行きも感じる絵柄は、手にする人を空想の世界へといざないます...。

「薩摩焼」の絵皿のお隣に並ぶのは、京都府の老舗漆器店『象彦』が仕上げた「鎌倉彫」の鯛のお菓子入れ。客間に1つ飾るだけでも空間が華やかに感じられそう。

和テイストの商品だけでなく、輸入雑貨も多くあります。こちらはシルバー製の「動物のしおり」。どれかひとつ買って帰りたくなる可愛らしさとお値段ですよね。

続いては、シルバープレート(銀メッキ)の「カトラリー」とアメリカヴィンテージの「コスチュームジュエリー」

どれもインパクトのあるデザインで、当時の流行や物語を秘めた感じがなんとも魅力的。

「植物」や「動物」をモチーフにした、可愛らしい陶磁器もありますよ。小鳥が取っ手になっているイタリー製「小物入れ」や、まるで桜の枝からもぎ取ったようなデザインのイギリスアンティークの「ティーカップ」

華麗な宮廷文化が息づくオーストリア製アンティーク『M.Z.』の「蓋つきカップ」もあります。

『M.Z.』の「蓋つきカップ」
『M.Z.』の「蓋つきカップ」

黄色いひよこのデザインが、使う人の気持ちを和ませてくれそうですよね。

まだまだご紹介したい商品がたくさんあるのですが、あとはぜひお店で...。

「遊びに来てケロ…」
「遊びに来てケロ…」

「やっているのか、いないのか。何屋かもわからない謎のお店」は、敷居の高さを感じない、とてもフラットなアンティークショップだということがわかりました。お店の営業日や営業時間は不定期ですので、訪れる際は公式Instagram(外部リンク)をフォローし、最新情報をチェックしてから足を運んでくださいね。

※記事内でご紹介した作品は、すでに完売している場合があります。また同じ作品でもひとつひとつ状態や価格が異なることをご了承ください。

基本情報
店名:古美術アンティークあづき
住所:藤沢市羽鳥1-3-10
アクセス:JR辻堂駅より徒歩10分
電話:0466-47-2628
駐車場:店頭に1台

公式 ホームページ(外部リンク)
公式 Instagram(外部リンク)
※詳細は『古美術アンティークあづき』の公式サイトをご確認ください。

取材・校正協力 古美術アンティークあづき 薄井様 田中様

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ライター(藤沢市)

湘南エリアの複数メディアや紙面、昭文社「まっぷるトラベルガイド」などで、記事執筆&撮影を担当。取材スポットは1000ヶ所近く。そんな取材後記や、徒然なるままのゆるゆる日暮らしを、Instagramに綴っています。ほわっとあたたかくなる「神奈川県藤沢市」の情報をお届けできたら幸いです。※「毎週日曜の20時10分」に約1週間分の記事をまとめてお届けする「LINEでの配信」がスタートしました。ご登録いただくと藤沢市の話題(特に美味しいもの情報)に困りません。

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