少し時間ができたので「神戸市立相楽園」で現在開催中の「第70回神戸菊花展」に立ち寄ってみました。菊花展といえば、子どもの頃から知ってはいましたが、改めてじっくり見るのは初めてかもしれません。せっかくの機会なので、日本の国花のひとつでもある「菊」について勉強しながら楽しんできました。

菊花展とは

文化の日をピークとして、10月～11月に日本全国で開催されています。皇室関係の大規模なものから、地域の愛好家が作品を持ち寄るアットホームなものまで様々です。明治時代の神戸では、菊栽培は上流階級層の趣味でしたが、戦後「雑風景になってしまった神戸の街でこそ菊花展を」と昭和27年に初めて菊花展を開催。昭和50年代には一般の人の趣味として菊栽培が広がり、神戸菊花展で賞をとることが栽培家たちの大きなステータスとなりました。

多種多様な菊を楽しむ

私の菊のイメージは、昔は仏花だけでしたが、最近は、結婚式の和装装花で、丸くて可愛らしい菊を思いつきます。しかしこれらの殆どは、洋菊の「マム」という品種で、日本からヨーロッパに渡ったものが改良されたものだそうです。また、茶花でも使われる「野菊」は、もとは「野生に咲く菊に似ている花」をそう呼んでいたそうです。一方、菊花展で使われる菊は、和菊の中でも特に伝統的な「盆養菊」と呼ばれる品種で、大菊・中菊（古典菊）・小菊に大きく分類されます。

大菊大花壇

1つの鉢に、途中で枝分かれして3つの花を咲かせ、左右の花の高さが揃っています。それが4×3鉢ずつ、手前から奥になだらかに高くなるよう、揃えられています。また、花の色が斜めに繋がるよう並べます。圧倒的な存在感があります。

だるま花壇・福助花壇

おもしろいなと思ったのが、大菊大花壇のミニチュアバージョンのような「だるま花壇」と、さらに、鉢よりも大きな花を1つだけ咲かせる「福助花壇」です。どちらも5鉢を一列に並べ、異なる花の配色にします。また、高さにも制限があります。花部分の面積割合が大きいためか、とっても華やかに見えます。

菊の和名

順に見ているうちに気になったのが、菊の和名。沢山ある菊の数に驚きました。漢文かと思うくらい漢字が並んでいるかと思えば「ナザルバエフ大統領」と名前がついている菊もありました。2017年に名付けられた、カザフスタン共和国の初代大統領だそうです。様々な名前があって、見ていて面白いですね。

盆栽

どんなものでも「ミニチュア」ってかわいらしいですよね。子どものおままごとを思い出すというか。失礼ながら、私はこの盆栽を見ながら、ミニチュアの景色に小さな動物や人をイメージしたり、日本の昔話に出てくるような風景を思い出したりして楽しみました。

※小品・草物盆栽、盆景・衝立風致盆景・鉢植風致盆景花壇など色々分類があるようですが、ここでは全て盆栽と表記させていただきます。

様々な花壇

その他のおすすめ

和菓子の販売

神戸菊花展開催中「創作菓子いおり」のお菓子を食べられます。ベンチに腰掛けて菊を眺めながら、私は生菓子と温かいお茶をおいしくいただきました。

フォトスポット

せっかくなので写真も撮りたいですよね。こちらの花壇は、中のベンチに腰掛けて撮影OKのようです。

顔出しパネルならぬ、顔出し菊もありました！

その他にも撮影用に用意されたものではありませんが「ここ映えるかも？」と思ったところをご紹介。くれぐれもお花には触れないようにお気をつけください。

イベント

コンサートもあるようなので、それに合わせて行くのもいいですね。秋の青空コンサートに菊の香り、気持ちよさそうです。

• 大菊切花展
  11月8日（月）まで　9:00～16:30
  場所：旧小寺家厩舎
• 懐かしの名曲カバーライブ
  11月14日（日）14:00～15:00
  場所：旧小寺家厩舎前広場（雨天時は厩舎内）
• アジサイ合唱団　うまやコンサート
  11月20日（土）14:00～15:00
  場所：旧小寺家厩舎前広場（雨天時は厩舎内）

詳細は、公式HPのイベントページ（外部リンク）をご覧ください。

神戸菊花展は11月23日（火祝）まで開催しています。相楽園は、以前ご紹介した【神戸市須磨区】秋のバラ観賞会は色と香りを楽しもう＠須磨離宮公園も楽しめる年間フリーパス「四季トリコロール」が共通で利用できます。にぎやかな街なかから少し移動して、ゆったり楽しめる相楽園で日本の花・菊の祭典をお楽しみください。

以上リポートは
MC の B 面：新米ライター・YUKO でした！

施設・イベント情報