2時間で兵庫津の歴史を身近に感じられるまちあるきに参加【神戸市兵庫区】
今月OPENした「兵庫津ミュージアム(郷土愛を育む「兵庫津ミュージアム・初代県庁館」がOPEN!館内をご紹介【神戸市兵庫区】)」からスタートの、まちあるきに参加してきたので、コース順に兵庫のまちをご紹介します。
兵庫津見どころコース
午後1時、旧船見番小屋のまちあるきマップ前集合でした。天気は良かったのですが、風が吹き少し寒い中、まちあるきをスタートしました。ご夫婦でご参加の方や、ご友人と一緒にという方の他、私以外にも一人で参加という方もいらっしゃいました。
大輪田橋
新川運河をまたぐ、コンクリート造の三連アーチの橋で、神戸空襲や阪神大震災など2度に渡る大きな災難を乗り越えています。この存在感ある橋柱は、震災で殆どが倒壊し、立っているのはこの1本だけです。
兵庫運河
兵庫運河は5つの運河の総称で、日本最大級の水面積。キャナルプロムナードとして整備された新川運河沿いは、のんびりお散歩にもちょうどよい雰囲気です。
兵庫城跡
兵庫城は、尼崎藩の兵庫陣屋、大坂町奉行所の兵庫勤番所、そして兵庫県庁と姿を変えていきました。
大輪田の泊(とまり)の石椋(いわくら)
新川運河の工事の際に発見された巨石で、港の入口にこのような石を3~4段程度積み上げて松杭で補強し、古代の港湾施設として使われていたのではないかといわれています。
来迎寺(らいごうじ)
人工的に築いた島の上に建てられたことに由来して「築島寺」とも呼ばれていました。経ヶ島埋め立て工事の際、人柱として神に命を捧げたといわれる「松王丸入海」の伝説にちなみ供養塔「松王小児入海之碑」があります。
塔に書かれた「妓王」「妓女」とは、平清盛から寵愛を受けていた姉妹です。ここではガイドさんに、平家物語に描かれた女性たちの話を教えていただきました。
ある日、若い女「仏御前」が舞を見てもらいたいと突然やってきて、追い返そうとした清盛に対し、妓王は「せっかく来たのだから」ととりなしました。踊りや舞に魅せられた清盛の寵愛は、妓王・妓女から仏御前へと移り、追い出された姉妹とその母は、裕福な暮らしから一転、念仏三昧の日々を送ったそうです。壇ノ浦の合戦後に平家一門を弔ったとして、その姉妹の供養塔がここに安置されています。
神戸商工会議所発祥の地
明治11年、東京・大阪に続き3番目に開設されました。当時は、兵庫港周辺に多くの会社が集まり、盛んに商取引が行われ賑わっていたそうです。
岡方倶楽部
アールデコ調の美しい外観で、兵庫商人の社交場として使われていたそうです。また、岡方とは江戸時代から続く兵庫津を3つに区分した際の呼び方の1つで、浜ではない陸側を指しています。
樽屋五兵衛
日曜日だったため残念ながら開いていませんでしたが「いかなごのくぎ煮」が美味しいそうです。
札場の辻跡(ふだばのつじあと)
江戸時代、このあたりには幕府からの命令などを掲示する場所「高札場」があり、兵庫の中心として栄えていました。
多くの大名が通った西国街道のこの地図は、方角で固定した時に文字を逆からでも読みやすいように、説明の文字が逆さになっているところがあります。面白いですね。
能福寺
かつては、神戸港に着いた多くの外国人客が、神戸のマスコットであった大仏を見に訪れていたそうです。初代よりも現在の方が、ふっくらどっしりしていますが、建築基準法の関係だそうです。
能福寺の縁起が英文で書かれているこの碑は、日本で初めて海外新聞(外国の新聞をひらがなまじりの優しい日本語で訳したもの)を発行したジョセフ・ヒコに依頼して作られたものだそうです。
その他、平清盛の墓所や、神戸事件で解決のために切腹した、備前藩士・瀧善三郎正信の顕彰碑などもあります。
真光寺
一般庶民にもわかりやすく「ただ南無阿弥陀仏と唱えればよい」と説いて踊りながらお札を配る「おどり念仏」という布教方法で全国をまわっていた一遍上人ですが、その途中ここで亡くなったそうです。
清盛塚
ここには「清盛塚」と「琵琶塚」が移設され、間には清盛像が建てられています。大正時代の調査で、骨は納められていないことが確認されていますが、今なお地域の人々によって敬われ、大切に守られていることがうかがえます。
まちあるきに参加しよう
今回参加してみると、意外にも普段何気なく通る道に石碑や歴史的なものがあることに気づきました。そしてそこには、様々なストーリーがあり、ガイドさんからそのさわりを聞かせていただくことで、兵庫のまちにより愛着が湧いたような気がします。
はじまったばかりのまちあるきのイベントですが、近くを引率されていたガイドさんに、歩きながら気軽に色々と尋ねられ、見どころスポット以外の解説や、スポットでの補足説明などを聞くことができました。
年内は、まだ埋まっていない日もあるようです。1月の予約も始まっています。こちらへ旅行に来た際には、ぜひ空いている時間に参加してローカルな兵庫を体感していただきたいと思います。また、地元の人にも、むしろ地元の人こそ参加して、改めてその歴史に触れ、かつての兵庫津に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
参加方法
毎週土・日・祝日の13:00~15:00に開催されています。定員は各回10名で、事前の申し込みが必要です。開催前月の初日より、兵庫津ミュージアムの公式HPの兵庫津まちあるきのページ(外部リンク)、もしくはお電話で(078-651-1868)申し込み可能です。
以上リポートは
MCのB面:新米ライター・YUKOでした!
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