日本初!世界3か国の銀線細工が集うフィリグリー展3月9日~@神戸大丸【神戸市中央区】
昨年、神戸大丸の催事場で、インドネシアの伝統工芸品「フィリグリー」に出会いました。熟練職人の細やかな手技により生み出される繊細な美しさに圧倒されましたが、来月のフィリグリー展開催を聞き、今日はその素晴らしい本物の世界の、ほんの一部を紹介させていただきます。
銀線細工 フィリグリー
5000年以上の歴史を持つ伝統工芸
メソポタミア文明にルーツを持つフィリグリーは、ヨーロッパではアンティークとして扱われています。糸のように細くした銀線をレースのように編み、模様を溶かさないように気をつけながら接点を全て800度の熱でとめていくという工程が、1つの作品で何千回と繰り返されています。1センチの長さに50センチの銀線が必要と聞いて驚きました。
近年フィリグリーは、質の悪い銀や未熟な職人によって作られた商品の流通により「変色する」「壊れやすい」というイメージが浸透してしまいました。土産店で売られている商品は、そのような低品質のものが殆どですが、熟練された職人の手でつくられた作品は簡単には壊れないし、経年劣化は少ないとのことです。
今回取材させていただいた「フィリグリージャパン(外部リンク)」は、世界トップクラスの職人と日本で初めて取引を始めた企業です。アンティーク調が好まれるヨーロッパと違い、美しい輝きが好まれる日本向けに、ここで扱うフィリグリーには、国内で変色防止加工が施されています。
日本人デザイナーによる普段づかいのジュエリー
インドネシアのフィリグリーは、王族に献上することで技術が発達した歴史を持っています。フィリグリーをより多くの人に親しんでもらうため、カジュアルラインのジュエリーや小物の製作をスタート。デザインは日本人が手掛けています。歴史ある芸術作品をさりげなく身につけられますね。
トンボのブローチは、男性に人気だそうです。まっすぐ前にしか進まないトンボは「不退転」の精神を表すとして、戦国武将の兜など武具にあしらわれ、日本で古くから親しまれています。入学・入社・昇進祝いなどにもよさそうですね。
そしてぜひ手で触ってみて欲しい作品がこちら。パーツのつなぎ方に工夫があり、銀とは思えないほどのしなやかさややわらかさが表現されています。かけ方ひとつで表情が変わるので、ネックレスのデザインはご自身お好みの結び目をつくることで完成します。
子どもたちに未来の翼を
フィリグリージャパン合同会社は、昨年「SDGs推進ベスト企業賞」に選ばれました。代表の松本佳子さんは「インドネシアに次世代を育成する学校を作りたい」という熱い想いをお持ちで、後継者不足や現地の貧困問題など、フェアトレードを行うことで「みんながハッピーになれる仕組み」の構築を進められています。
神戸大丸に集まる世界のフィリグリー
世界各地に広まったフィリグリーは、それぞれの歴史があり、特徴が違います。インドネシアの細くて繊細なイフィリグリーに比べ、貴族が愛用したマルタのものは都会的なセンスが特徴的です。一方、日本・秋田で作られる銀線細工の、日本独特なデザインも素敵です。それらが一堂に会するフィリグリー展はこれまでにありません。
神戸大丸でのフィリグリー展は
2022年3月9日(水)~15日(火)です。
詳しくは下記イベント情報をご覧ください。
各国のフィリグリーを見比べて、その美しさや歴史に触れてみませんか。
イベント情報
銀線細工 フィリグリー展
場所:大丸神戸店 7階中央イベントスペース
期間:2022年3月9日(水)~2022年3月15日(火)
最終日は17時閉場
住所:神戸市中央区明石町40番地
アクセス:
JR元町駅、阪神元町駅より南へ徒歩3分
地下鉄海岸線 旧居留地・大丸前駅よりすぐ
駐車場・提携駐車場あり
関連ページ
- フィリグリージャパン 公式HP(外部リンク)
- 大丸神戸店 公式HP(外部リンク)