ショットバーで過ごす時間、プライスレス。ふらっと寄ったら明日元気になれる店@小松バー【神戸市中央区】
ショットバーのすすめ
バーで気分転換。何しに行くって、私は喋りにね、マスターに。特に何の話って訳でもなく。大半の時間はグラスを見つめてひとりで仕事のことなど頭をめぐらせながら、脳内整理をしたり、逆に「ぼーっと」何も考えずに頭を休ませてあげたり。それで気持ちの疲れ知らずに走ってきた頃もあったよね。
久しぶりのアルコール
色んなお酒を飲んできたものの、すっかり忘れてしまった。「今日はあまり飲めないし」と悩んでいると「シェリートニック」を提案してくれた。一時期シェリーにハマっていたことを覚えてくれていたかは怪しいけれど、懐かしい響きで飲みたくなった。
無色透明で甘さはあまり感じない。でも、ガンっとくるタイプではない。飲みやすさの割にしっかりアルコールの味は感じる。結構あっさり飲み干して「酔わずに帰れそう」と思ったけれど、やっぱりシェリー。時間差で気持ちよい眠気がやってきた。
注文のしかた
バーで飲むお酒の楽しみは、味と雰囲気だけじゃない。「赤」のリクエストで出てきた「デュポネ」のロック。透き通る赤は見ていて飽きないし、色でリクエストすると案外お酒の味を覚えやすい。デュポネを「チンザノロッソのような感じ」と言われてわかる私は若くないらしい。「ヴェルモットの一種」と説明しないあたりはやさしさなのか。
飲んで適量を知る
カランコロンと音を鳴らしながら、丸い氷がわずかに解けてアルコールと混ざり変化する味は、カウンターで飲むお酒にぴったり。デュポネが私好みの甘さで飲みやすかった分、今度はクセのあるボトルを並べてもらった。
多分、昔飲んだことがあるような気がする。ただ、味の記憶は殆どない。ラガヴーリンは、重厚な味わいが今の私には「重すぎるのではないか」ということで選択肢から外して、他を1杯ロックでお願いした。
香りも味もクセがあるけれど、思ったほどではなく意外とすっと飲める。アードベッグか、ラフロイグか。気になる方は飲み比べて確認を。ここに答えを書かない理由は単に忘れただけ。何を飲んだか忘れるって、気持ちよく過ごせた証だったりする。
KOMATSU BAR
「マスター」なんて書いたけど、私はいつも「こまっさん」。おしゃれな店内と看板のギャップが、マスターをよく表現していると感じるのは、私含めて常連みんなそうじゃないかと思う。バーテンダー歴は長く、お酒のウンチクは聞けば色々教えてくれる。でもどちらかというと、この空間と今その時間を静かに楽しめるお店。
殆ど常連の客層ではあるけれど、イチゲンお断り店ではない。私の隣に若い旅行客の女の子たちが、目を輝かせながら「バーデビュー」を楽しんでいた。
ここは、連続する淡々とした日常に、私が差し色づかいするバーとして通う、数少ない店のひとつ。自分にとって大切な場所をひとつ、バーに持っておくのもいいものだ。
店舗情報
KOMATSU BAR
場所:神戸市中央区北長狭通1丁目20-5レンガ筋ビル3F
営業時間:18:00~26:00(2:00)
定休日:日曜日
チャージ:¥500(税込)
ドリンク:ハイボール¥800(税込)~など
※情報は取材時のものです。
※自治体等からの要請により、休業や時短営業をする場合があります。