6月1日（水）～7月24日（日）13:00より北野坂の美容室chit-chat（チットチャット）で、永田恵理さんの個展が行われます。永田さんは「お紙ごと展」（過去記事リンク）でも紹介しましたが、今回は個展ということで、より多くの作品が見られる機会で、今から楽しみです。

HALF／HALF

動物たちの鋭くて個性的な瞳が特徴的な墨絵と、日常を切り取った喫茶店風景のスケッチ画という対照的な作品の展示から「ハーフ・ハーフ」と名付けたそうです。でも実はもうひとつ意味があり、会場である美容室は、施術スペースとギャラリーが壁を挟んで表裏で、ほぼ半分ずつという面白い内装になっています。ヘアケアとアートが1カ所で楽しめる、ありそうでなかった空間ですよね。

一貫したコンセプト

作家の作風は、年月を経て少しずつ変化することが多いですが、永田さんの場合、根底にあるコンセプトは変わっていないそうです。動物をモチーフに「今を生きる」ことを表現し、生と死を感じられるように描かれています。特に、何か訴えかけているような目力が、強い意志と生命力を表しているように思えます。

一方のスケッチドローイングは、永田さんが大学生時代に出会った、考現学の提唱者・今和次郎氏のスケッチ集に大きな影響を受けています。「今をスケッチしなければ今の歴史は残らない」という想いが、喫茶店ドローイングに繋がりました。何気ないありふれた風景も、実によく観察・表現していて、懐かしさを感じる絵に仕上がり「今を生きる」証のようです。小さく添えられたコメントもいい味だしていて大好きです。

製作実演

今回の個展は、完成した絵を見るだけではありません。1枚30分～1時間程度で、リクエスト動物のライブドローイングが行われます。先日の高槻阪急催事場でも大変人気だったようで、今回も土日いずれかに実施予定とのことです。詳細スケジュールは随時、Twitter（外部リンク）などのSNSで発表されるそうなので、チェックしておいてくださいね。写真があればペットなどを描くこともできるそうですよ。

アートとともに楽しむ

展示期間が約2カ月のため、会期途中で作品の追加や一部変更も検討されています。そうなると何度か足を運びたくなりますが、その際のおすすめは、ヘアカットやスパの予約をして、美容を兼ねて鑑賞を楽しんだり、ついでに北野観光をしたりなど、初夏の美術鑑賞で、会場である美容室や周辺エリアも一緒に楽しんでみてください。

写真提供：永田恵理さん

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