全国から1型糖尿病患者が集まった交流イベントで、生まれた繋がりと次のステージへの一歩【神戸市兵庫区】
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漫画クリエーターハヅキさんが、約1年半前に発症したことがきっかけでSNSに投稿した、1型糖尿病をテーマにした漫画が注目を集めています。読者やフォロワーの声に応えて「IDDM交流イベント」を企画。6月19日に神戸市兵庫区で開催され、私も参加させていただきました。患者さんやそのご家族はもちろん、その他の人にも広くこの病気を知ってもらいたいと活動されています。


IDDMとは
IDDMとは、インスリン分泌の絶対的不足により、インスリン治療が必要な状態のことを指し、主に1型糖尿病に多いそうです。原因は主に、自己免疫の暴走や突発的で原因不明とされるなど、生活習慣とは無関係です。現在の医療では完治困難とされていますが、その多くは血糖値のマネジメントと、周囲の十分な理解により、本来仕事への影響や制限は殆どありません。ところが、それはあまり知られておらず、世間の偏見や、患者自身に正しい情報が届けられないことにより、苦しむ人が少なくないという現実があります。
子どもたちに未来を魅せる
ハヅキさんの最新作は「なんでもできるよ!」という絵本です。幼くして発症した場合「これから将来の夢が制限されてしまうのでは」という漠然とした不安を持つことが多く、そんな子どもたちに向けられた絵本で、実際に1型糖尿病でありながら活躍する人のいる職業例をイラストで紹介しています。
今回のイベントでは、絵本の販売はもちろん、子ども向けにデジタルイラスト体験も行っていました。2歳くらいから体験できると聞いて、3歳の娘にも体験してもらいました。まだ具体的な絵は描けないので「大丈夫かな」と心配でしたが、保育士さん顔負けのハヅキさんの優しいリードで、いつの間にかスタンプペンに夢中になっていました。


当日は、親御さんと一緒に1型糖尿病のお子さんも他府県から来られていました。ハヅキさんの発信に勇気づけられているというファンで、店内での交流を楽しまれていました。
満員御礼の理由
午前中には満席となり、途中で臨時の椅子を出すほど多くの方が足を運ばれました。中には、東京、名古屋、香川など、遠方の方もいらっしゃいました。「1型さーん」「はーい!」と皆が手を挙げる、楽しげな一幕もあったようです。「パワーをもらった、明日からも頑張れる」という声が寄せられていました。また、ハヅキさんが頑張っている様子に勇気付けられ「応援したい」という想いを持つ方も多かったようです。

イベント当日は、3冊の漫画等を販売していましたが、予想以上の人気で完売となり、現在追加印刷を行っているとのことです。
これからの活動
以前、将来的には「クリエーターズカフェをやりたい」と語っていたハヅキさんですが、1型糖尿病に関する雑誌の製作企画の話が進んでいるそうです。どんなものになるのか、完成が待ち遠しいですね。神戸出身とのことで、雑誌販売の際には、また神戸でもなにかイベントがあるかもしれません。以下はハヅキさん直近のスケジュールです。
- 【神奈川】川崎市産業復興会館 4階 2022/07/16(土) 12:30~15:30
- 【大阪】インテックス大阪 2号館 2022/08/21(日) 11:00〜15:00 SUPER COMIC CITY 関西28
神戸発、全国へと活動の場を広げるハヅキさん。この約1年半で、多くの仲間と出会い、進む道を切り開いてこられました。これからもひたむきに描き続ける彼女の絵を通して、力づけられたり、IDDMの認知が広まったりすることを願います。