タブレット学習の注意点?使うときに意識してほしい幼児教育講師厳選のポイント4選!
こんにちは!幼児教育講師のTERUです!
今日は僕の運営しているコミュニティメンバーから『幼児期からのタブレット学習』というテーマで話してほしい!とご要望をいただきましたので、僕なりの考えをお話ししてみたいと思います。
▼動画で観たいという方はYouTubeでも配信していますのでこちらをご覧ください。
【タブレット学習のメリット・デメリット】
タブレット学習のメリット
・アニメーションなどで楽しく学習できる
・持ち運びしやすい
・自立して学習ができる(採点などがいらない)
・理解しやすい演出が豊富
・お子さんのレベルに合わせて取り組める
タブレット学習のデメリット
・目が疲れやすく、視力低下などの恐れがある
・運筆などの感覚が違ったりするため、巧緻性や握力の面で少し劣ることがある
・理解している問題を飛ばしたりがしづらいので、どんどん進めたい子にはストレスなこともある
・学習スタイル(姿勢など)が緩くなりやすい
・費用がかかる&故障などのリスクもある
一般的に言われることをザッと挙げてみました。
これは一長一短ですし、お子さんやご家庭の環境によってメリットが大きくなるかデメリットが大きくなるかは違うので、やはり皆さんのご家庭に合った形を考えていくのが大事かなと思います。
ここからは僕なりのタブレットを取り入れるときのポイントをお話ししていきたいと思います!
【タブレット学習を取り入れる時のポイント】
①五感を伴う実体験を大切にする!
タブレット学習を選択するとき、どうしても幼児教育の先生として気になってしまうのが『理解したつもりになってしまう』ということです。
例えば「コップに物を入れると水が溢れる」というような問題にタブレット学習の中で触れたとします。
このような問題がプリントで出た場合、理解ができなかったら実際にその現象をご家庭の中で体験してみるということもあるかと思います。それを自分でやってみた子どもは「なるほど!こういうことを言っていたのか!」と納得してプリントの理解が深まりますよね。
ですが、タブレットはすでに映像を用意してくれていて子どもの理解を助けてくれることも多いです。その結果、その問題が解ける程度の理解ができるのですが、それって本当の理解なのでしょうか。
私は幼児期は、なるべく五感を伴った理解が大事だと思っています。
実際、コップの水に何か物を入れてみると色んな発見があります。
・ものが入る時にポチャッと水面で音がする
・どのくらいの大きさの物を入れるか?によって溢れる水の量が違う
・高くから物を落として入れるとより水が溢れやすくなり、周りにビシャっと水が撒き散らかる
・入れるものの材質によって浮いたり浮かなかったりする
・溢れるギリギリの体積の物を入れると表面張力でこんもりした現象が見られる
水が溢れる映像を見ることと、実際にやってみることは情報量が全然違います。
このような実体験が後々色んな応用問題や何かと何かを関連づけて考えたりするときに役立つのですが、タブレットの映像を見ただけで「理解した!」と完結させてしてしまうのは、長期的にとても勿体無いことだと感じます。
②専用タブレットを用意する
タブレットなどを子どもに与えるとき『中毒のような状態になること』は最も気をつけていきたいですね。
スクリーンタイムなどでお子さんが自制できるならそれで良いのですが、どうしても際限なくなってしまう子が多く、その度に親子でバトルしているというご家庭は多いです。
そうならないために、タブレット学習を取り入れるのであればそれしかできない仕様の専用のタブレットを買うか、必要な学びに関するアプリしか入れない学習用としてタブレットを用意することをおすすめしています。
そうすれば、少なくとも子ども自らYouTubeなどを開いてみてしまう恐れもないですし、その結果親子バトルが減っていく可能性もありますよね。
ちなみにタブレットは目の負担も考えて、なるべく画面が大きなものを選んであげてほしいなと思います。
③子どもが取り組んでいることに興味を持って関わる
タブレット学習のメリットの1つに子どもが自立して取り組んでくれやすいということがありますが、だからこそ意識的に子どもが取り組んでいるものに興味を持って関わってあげてほしいです。
1)実体験に繋げやすい
先ほど1つ目で挙げましたが、お子さんがタブレットでやっていることを親も知っていることで「これを家で実体験してみよう!」と思うきっかけになりやすいですよね。
タブレットに任せっきりで何をやっているのか親が知らないとそういったきっかけを失ってしまいます。
2)できた喜びを一緒に感じることができる
幼児期の学びは「できた!」→パパママと一緒に「やったー!」と喜ぶ。そんな体験がとても大事だと考えています。
幼児期の学びの中で、親子で喜んだ経験、親から褒めてもらえた経験、そういったものが根底的に子どもの学びへの良いイメージを育んでくれます。
タブレットは画面の中から褒めてくれたり、表彰してくれたり、色んな仕掛けがありますが、ぜひそれに任せることなくお子さんがやっていることに興味を持ってあげて一緒に喜んだり褒めたりしてあげてくださいね。
3)理解が深まり記憶の定着にもなる
人は言葉でアウトプットすることにより、知識が定着したり理解が深まったりしますよね。
タブレット学習の内容を通じて会話していくことでお子さんのアウトプットの練習にもなると思います。
④紙に書く経験と早く処理する機会を意識して増やす
幼児期からのタブレット学習は運筆などの経験が少なくなるので、基本はペーパーでの学習と合わせて行うか、ペーパーでの学びの補助としてタブレットを使うくらいがバランスが良いのではないかと思います。
タブレットを中心に使うとしたら、やはり紙に書く機会は意識的に作ってほしいですね。
運筆の練習という面だけではなく、人は書くスタイルの学習によって、思考力と脳のスペックと呼ばれる『ワーキングメモリー』を育んでいると言われています。
タブレットは選択肢での回答も多く、細かいところまでちゃんと文字を書くことも少ないため、思考が簡易になりやすい傾向があると言われており、思考時間が短くなるのは脳を育む上では少し勿体無いことだと思います。
さらに『処理スピード』の面に関しては特に意識して機会を作ってあげてほしいです。
タブレット学習は色んな演出などがある分、一問解いたら次の問題が出てくるまでに若干の間があったり、理解できている簡単な問題でも解説を聞かないといけなかったりと、展開のスピードが遅く自分のスピードに合わせられないことが多いですよね。
その結果、何かを早く処理して進めていくという練習が疎かになりがちな傾向はあります。
もちろんスピードは学習の全てではありませんが、どんどん早く処理できるようになっていくことは学習の要素として大事なことです。
高速で文字を書いたり・音読をしたり、簡単な計算タイムアタックをしたり、100マス計算のようなものでスピードを競ったり。そういった楽しい競争のような形で、何かを処理する経験を意識してさせてあげることをおすすめします。
いかがでしたでしょうか?
以上が僕なりの幼児期からタブレット学習を取り入れるときのポイントです。
『幼児期から学びをどのくらいやるのか』『タブレットを取り入れた方がいいのか』はご家庭の価値観を第一にしていただき、今回の話がご家庭に合った形を考えていく際の少しのヒントになれば嬉しいです。