【京都市下京区】《The Terminal KYOTO》ギャラリー「悲とアニマⅡ~いのちの帰趨~」展
悲とアニマⅡ~いのちの帰趨~
現代京都藝苑2021による現代美術の展覧会「悲とアニマⅡ~いのちの帰趨~」(The Return Destination of Life展)
建仁寺塔頭・両足院とThe Terminal KYOTOの2会場で開催中の現代京都藝苑2021による現代美術の展覧会「悲とアニマⅡ~いのちの帰趨~」(The Return Destination of Life展)。
京都の真ん中にある京町家をギャラリーとした「The Terminal KYOTO」。まず、開かれた格子戸を入るといきなりハイシーリングの空間に飾られた写真たちが迎えてくれます。
勝又公仁彦インスタレーション『Skyline』シリーズと『CITIES ON THE MOVE』シリーズ。勝又作品の中でも2000年以降の代表作品とも言えますね。
Panning of Days -Syncretism/Palimpseste-3DAys in 14years(2008-2021)こちらも勝又作品です。巨大な作品であるこの作品は、屏風のように京町家を飾っています。桜の木の影が、その下に見える街の景色とうまくとけ合い、ピンクの色が明るい未来を象徴しているかのようです。両足院でのインスタレーションとは打って変わり、いらない物が削ぎ落とされ洗練された感が否めません。両足院での展示が、古代から現代までの時空空間を物質での表現だとすると、The Terminal KYOTOでは平面の中で立体空間を演出するという対比が大変面白かったです。両足院での展示会について→ https://creators.yahoo.co.jp/kozushokairica/0100159126
また、靴を脱いで中に入ると正面には鎌田東二教授の「大島のオーソレミヨ(気仙沼市大島亀山)」(2014年)が迎えてくれました。
ー非のみやこ おきてやぶりの 雷光と ともに翔けゆけ アニマの鳥よー(鎌田東二)
池坊由紀さんの作品が床の間にみえ、その先に綺麗に剪定された中庭と大舩真言作品が見れます。中でも、伊吹山のリフレクションという作品は家族や姪や甥と一緒に登山をした思い出のある大切な山。滋賀の「太郎坊の天狗さん」を思い起こさせるヒゲのようなものが中庭に続く縁側に見え、一瞬テンションが上がりました♪
二階に上がり、廊下の空間も演出がされています。「和」の世界に溶け込むアート作品集に圧倒されつつ、次の部屋へと向かいます。
二階からは中庭を望みつつも、メッセージ性のある作品が集まった部屋が連なっております。
高い天井からぶら下がったオブジェたちが「静」を表しつつ、いつでも動きそうな「動」を含む表現作品と『生と死』を彷彿させる空間演出。
このギャラリーには防空壕も2つありました。規則的に敷かれた石に導かれ、路地を進みます。
現世では、その存在を聞いたことがあっても実際に見ることが少ない『防空壕』。ドキドキしながら中に入ってみました。
密閉された中で、「生」を望みつつ「死」と隣り合わせの時間を過ごしたと思われる『防空壕』では、不思議な感情が生まれてきました。
老舗会社『高津商会』という日本映画界を作ってきた会社で、現代での役割がなにかを考える日々。京町家という『和』の中にあるモダンアートたちを、紅葉が色とりどり綺麗な秋に感じることで「生きること」とは何か一瞬でも立ち止まることで、「今」を感じることなのだと気付くきっかけになりました♪感謝♪
第2会場:The Terminal KYOTO
(京都府京都市下京区新町通仏光寺下る岩戸山町424)
時間:09:00~18:00(※但し11月28日は09:00~17:00)受付終了は30分前
予約不要 入場無料
http://kyotocontemporaryartnetwork.web.fc2.com/introduction2021.html