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【京都市右京区】「京都・太秦キネマのまち」特別イベント・映画『太秦ライムライト』

高津商会RICA

LIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

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右京ふれあい文化会館

京都市右京ふれあい文化会館開館20周年記念事業&地域文化芸術活動活性化協議会連携事業の一貫として、「京都・太秦キネマのまち」〜名作映画誕生の地〜イベントが2021年12月4日、京都市右京ふれあい文化開館ホールで行われました。

第1部
講演会と「羅生門」上映
〇 公 演 日:令和3年(2021年)12月4日(土)
〇 開演時間:13時(12時30分開場)15時30分終演予定
〇 公演内容:第1部 講演/「黒澤監督を魅せた太秦のカツドウヤたち」 井上理砂子(ジャーナリスト)
上映/「羅生門」1950年 黒澤明監督作品
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第2部
座談会・殺陣と「太秦ライムライト」上映
〇 公 演 日:令和3年(2021年)12月4日(土)
〇 開演時間:17時(16時30分開場) 19時45分終演予定
〇 公演内容:座談と殺陣/「映画文化のまち・太秦 映画の魅力を語る」中島貞夫(映画監督) 大野裕之(プロデューサー・脚本家) 清家三彦(殺陣師) 清家一斗(俳優兼殺陣師)
上映/「太秦ライムライト」2014年 福本清三主演作品

京都市右京ふれあい文化会館は、太秦安井の地に20年前に誕生、そこには、昭和7年から平成2年まで株式会社東洋現像所(現Imajica Lab.)の京都工場があり、ふれあい文化会館の建物デザインもフィルムのかたちをしているそうです。東洋現像所では、映画『羅生門』、『雨月物語』、『残菊物語』など日本を代表する名作映画の数々が現像処理されました。

このエリアには「宝プロダクション」、「JOスタジオ」、「双ヶ岡撮影所」などがあり映画関連産業が集まっていました。日本映画を支えてきた「高津商会」も太秦に存在しています。

右京ふれあい文化会館では、ロビーで映画に関する写真パネル展なども行われてました。

大映商店街・キネマストリートの大魔神像の写真も!(過去記事もご参照くださいませ〜https://creators.yahoo.co.jp/kozushokairica/0100131016

映画『太秦ライムライト』

映画業界では老舗である『高津商会』は、映画『羅生門』にも関与しておりますが、福本清三先生主演作品である映画『太秦ライムライト』は思い出がいっぱい。

中島貞夫氏(映画監督)、大野裕之氏(映画プロデューサー)、清家三彦氏(殺陣師)、清家一斗氏(俳優兼殺陣師)らの座談会もあるということで、第二部に参加させてもらいました。

『太秦ライムライトと福本清三先生』として1年前からイベント企画をしたが、残念ながら福本清三先生が亡くなってしまわれました、というアナウンスから始まりました。一緒にイベントに参加していた『高津商会』女性陣は心悲しくなりました…特に撮影所で働いていた大橋さんや重鎮の荒川さんは思い出が多くあるようでした。

この映画の脚本家である大野裕之氏は、5万回斬られた俳優として「福本清三先生」に主役をお願いするのに500回はアホかと断れ続けたが2013年にやっと出演承諾してもらえた、というエピソードを披露。映画中で松方弘樹さんや太秦剣会の方々の活躍だけでなく、『高津商会』の名前の入った小道具箱、そして本社ビルオフィスでの撮影シーンなどを見てとっても身近な映画になりました。

『太秦ライムライト』で出てくるオフィス(ロケ地「高津商会本社」)
『太秦ライムライト』で出てくるオフィス(ロケ地「高津商会本社」)

中島貞夫映画監督も、『くノ一忍法』で監督デビュー以来、『木枯らし紋次郎』や、『極道の妻たち』シリーズなど著名な作品ばかり作られておりますが、この映画でも中島組の監督として出演されております。

「チャンバラで本当に斬られたように見せるにはどうすれば良いか」を突き詰めた人が、福本先生である、と。人間のコミュニケーションの基本は、お互いを信じること。「斬る人はあてない、斬られる人はあてられない」深い話です。我々の毎日の生活における基本を改めて思い出させていただいた気がします。チャップリンを師と仰いだ福本先生は、常におごらず、謙虚に毎日「仕出し」(エキストラ)役でも出演を拒まなかったそうです。あの、世界的ヒットしたトム・クルーズの映画『ラストサムライ』出演された後でもです!(『高津商会』も映画中で使用される刀を提供!)

脚本を担当された大野さん曰く、立ち回りの撮影を毎週見学にいき、時代劇の「仕出し」として出演した際に、「真冬の凍えるような撮影で二度とこんなことしたくない」と思った瞬間、それを何十年も続けてきた福本先生の半生を映画にしたい、と誓ったそう。清家三彦さんと清家一斗さんによる殺陣の基本デモンストレーションも見せていただき、まさに「斬る人と斬られる人」の関係性やこれからの時代劇や映画の見方が変わってきました。時代劇の世界で新参者であるリサちゃんと私は目からウロコなことがいっぱい!リスペクトが増しました。

この作品は世界中で評価され、国内外13個の賞を受賞。奇跡的で歴史的にとっても大切な映画。映画界の裏話だけでなく伝統文化、日本という社会の昨今と問題点をうまく表現しています。海外生活が人生の半分を占め、海外エンタメ業界に長くいた後で、京都という’伝統’を重んじる故郷に帰ってきた私にとって、かなりカルチャーショックでした。涙がいっぱい出ました。私に何ができるのか、本当になんども問いかけました。

映画「太秦ライムライト」をご覧になった上で、大野さんの今秋公開映画『ミュジコフィリア』で本来の京都が少しでも多くの人に伝わるといいなぁと思います。大野さんは、昨今テレビ出演しながら日本社会とエンタメの世界や今あるシステムの良し悪し、問題点などについて、文化的な視点から論争を繰り返されています。その番組のセットの一部を担当しているのが『高津商会』だと伝えると「福本先生は喜んであの番組を見ていてくださったんですよ」と笑顔でお話くださいました。

京都市右京ふれあい文化会館や、太秦エリアで「日本映画の歴史」感じながら探索されてみてはいかがでしょうか。

京都市右京ふれあい文化会館
〒616-8065 京都市右京区太秦安井西裏町11番地の6
TEL (075)822-3349

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