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【京都市】上京区 平安京遺跡『二条公園』と妖怪『鵺』伝説

高津商会RICALIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

二条城公園

二条公園があるエリアは、旧平安京の遺跡が沢山埋没していると言われています。

そのなかで二条公園は、旧平安京の太政官と宮内省及び園韓(そのから)神社(園神と韓神を祀る神社)があったところとされています。

公園整備前の平成15年2月に遺跡確認調査を行った結果、宮内省西面の南北築地基底部(地業跡)や溝とみられる遺構のほか、平安時代前期の遺物築地包含層が見つかり、その中から当時使用されていた瓦や土器が出土されました。

桜が綺麗に咲く公園に子供達が集い、声をあげ楽しく過ごすのを見ながら、歴史ロマンに想像が膨らみますね。

『鵺』伝説

『鵺』とは、日本に古くから伝承される伝説の妖怪です。近衛天皇の仁平3年(1153)京の御所・紫辰殿に、夜ごと帝を悩ませていたという妖怪或いは怪鳥のことです。夜の鳥、または空の鳥と書いて「ぬえ」と呼びます。「平家物語」で登場する鵺は、顔はサル・胴体は狸・手足は虎・尾はヘビのような姿かたちと言われています。

侍臣の源三位頼政に射られて鵺が落ちていった場所は、二条城の北方…つまり二条公園の位置するところだったそうです。

鵺を祀るのが、公園内にある「鵺大明神」であるとされています。

”鵺池碑”も鵺池のところにありました。

そして、鵺の死骸から抜き取った矢を洗ったのが、この二条公園内にある「鵺池」。

鵺(ぬえ)池伝説(説明)
 二条公園の北側には鵺池という小さな池がありました。傍らには不鮮明ですが鵺池碑と書かれた石碑があり、さらにその北側には鵺大明神の祠があり、そこには新しく復元された碑が建っています。平安時代、二条公園を含む一帯は、天皇の住まいである内裏や、現在の国会議事堂に当たる大極殿を正殿とする朝堂院、そして今の内閣に相当する太政官など、国家政治の中心となる官庁街でした。
 「平家物語」巻4によると、院政期とも呼ばれる平安時代後期、深夜、天皇の住まいである内裏に怪しい鳥の鳴き声がし、近衛天皇が非常に怯えられた。そこで弓の名手である源頼政が射落とした怪鳥は、頭は猿、胴は狸、手足は虎、尻尾は蛇という姿の鵺(鵼とも書く)であったといい、そのときに血の着いた鏃を洗ったのが、この二条公園の池だと伝えられています。この度の再整備において池・流れ施設を整備し、鵺池碑を移設しました。
平成17年3月 京都市緑政課

京都は、どこでも遺跡があらわれたり、不思議な伝説が残っているんですね。

この辺りは老舗会社『高津商会』の小道具も活躍していた、京都初の撮影所である二条城撮影所があったところでも知られています。(https://creators.yahoo.co.jp/kozushokairica/0100132126

桜を愛でながら是非、訪れてみられてはいかがでしょう♪

二条公園(鵺大明神)
住所:京都市上京区主税町910−40

LIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都で生まれ育つ。世界各地を周遊、欧米中心に20年ほど滞在し京都に帰還。日本のコアな伝統文化や芸能、神社仏閣や裏歴史、催事らを国内外の旅サイト・雑誌・新聞で執筆。経験に基づく“陰謀説”の電子書籍出版あり。ジャーナリスト、写真映像家、イベントプロデューサー、特殊ツアーガイドから日本庭園庭師までマルチに活躍。京都太秦にある老舗『髙津商会』にて映画・美術装飾・アート&エンタメ、海外事業に携わりつつ伝統文化・芸能などに関わる史実や古美術らについて勉強中。『京愛』や『日本愛』を深める毎日。

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