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【京都市】上京区 桃の節句に『宝鏡寺』(人形寺)で「春の人形展」

高津商会RICALIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

多くの人形が所蔵されている『宝鏡寺』(人形寺)という、尼門跡寺院があります。

年一回、秋に人形供養祭(及び関係物故者供養祭)が営まれ、 壊れたり汚れたりして捨てられてしまう人形を弔い供養します。その際には、島原太夫による舞や和楽器の演奏などが奉納されたり、全国各地から人形やぬいぐるみを持ち込まれます。

人形製作に携わる人々により、昭和34(1959)年に人形塚が境内に建立され、吉川観方氏による京人形を象徴する「御所人形」や、武者小路実篤の歌が刻まれています。

残念ながら、3月1日のひなまつりイベントは新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止となってしまいましたが、今日は、「ひな祭り」。ちらし寿司や、はまぐりのお吸い物などを食べてお祝いします。

「宝鏡寺」さんでは、3月1~3日と4月3日までの金曜日・土曜日・日曜日・祝日に「春の人形展」が行われています。

有職雛 (HPより)
有職雛 (HPより)

近世の皇女である第24世三鷹地院宮 霊厳理欽尼(さんまじいんのみや れいげんりきんに)には、 父君の光格天皇から下賜された三組の有職雛、猩々人形などが残されています。

令和4年の「春の人形展」につきましては、3月1~3日と4月3日までの金曜日・土曜日・日曜日・祝日の日程で開催いたします。※状況により変更される場合があります。
(3月1日・2日・3日、4日・5日・6日、11日・12日・13日、18日・19日・20日・21日、25日・26日・27日、4月1日・2日・3日の公開です)HPより

本堂・大門・阿弥陀堂・玄関・使者の間の6棟が、現在は京都市指定有形文化財に指定されていて、書院には円山応挙の杉戸絵、天保4(1833)年に円山応震と吉村孝敬が描いた襖絵があり、圧巻!足利義政の妻だった日野富子像などもあります。

お庭では、梅が綺麗に咲いていました♪ 

鶴亀の庭も有名です。

「宝鏡寺」では皇女が入寺されていたことから御所より人形が贈られ、孝明天皇(こうめいてんのう)御遺愛の人形をはじめ、由緒ある人形を数多く所蔵されていて、この特別拝観で見ることができます。(写真禁止)

桃の節句〜

高津商会
高津商会

老舗会社「高津商会」にも、「お雛様」の人形始め、多くの仏像などの小道具があります。映画やドラマなどでご覧になったこともあるかもしれませんね♪

高津古文化会館」では、古今雛から有職雛、御所人形、賀茂人形など貴重なものが多く所蔵されており、春季特別展を行っていたそうです。(今は残念ながら閉館中)

高津古文化会館
高津古文化会館

「高津古文化会館」で春季特別展によるお披露目が近々行われることを心待ちにしながら…

高津古文化会館
高津古文化会館

今日は桃の節句。もともとは平安時代中期から三月の初めの巳の日を、上巳(じょうし)の節句として災難や厄を人の代わりに受けてくれる人形を川へ流す「流しびな」が発端という説や、宮中でおこなわれていた人形遊びの1つ「ひいな遊び」が起源という説も。

雅な「ひな祭り」を、うちのお雛様たちと楽しみたく思います♪

旧百々御所 宝鏡寺門跡
〒602-0072 京都市上京区寺之内通堀川東入ル百々町547
TEL:075-451-1550

LIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都で生まれ育つ。世界各地を周遊、欧米中心に20年ほど滞在し京都に帰還。日本のコアな伝統文化や芸能、神社仏閣や裏歴史、催事らを国内外の旅サイト・雑誌・新聞で執筆。経験に基づく“陰謀説”の電子書籍出版あり。ジャーナリスト、写真映像家、イベントプロデューサー、特殊ツアーガイドから日本庭園庭師までマルチに活躍。京都太秦にある老舗『髙津商会』にて映画・美術装飾・アート&エンタメ、海外事業に携わりつつ伝統文化・芸能などに関わる史実や古美術らについて勉強中。『京愛』や『日本愛』を深める毎日。

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