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【京都市】右京区『油掛地蔵尊』で油を掛て商売繁盛♪

高津商会RICALIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

掛けられた油で姿も見えない『 油掛地蔵尊』の噂を聞いていました。

『高津商会』のある太秦からそう遠くない場所にあると聞いていたのですが、なかなかたどり着けなかったところ、ある日、突然その日はやってきました!ふと偶然にも『油掛地蔵尊』のノボリを見かけたのです。

「油掛(油懸)地蔵尊」は、商売繁盛、願望成就、家内安全の信仰があり、地元の人の篤い信仰を受けているそうです。

綺麗な花に囲まれたそのノボリの奥に「油掛地蔵尊」はいらっしゃいました。正確にはお地蔵様ではなく「阿弥陀如来坐像」だそうで、鎌倉時代に造立されたものです。

1310年に願主「平重行」により「阿弥陀三尊」として安置されたそう。鎌倉時代からある古い石仏です。

大本山「大覚寺」の油掛地蔵となってます。「大覚寺」さんは、「高津商会」の小道具たちがお世話になっている時代劇のロケ地としてもよく知られる場所です!

御詠歌にも、油かけ〜とあります。300年以上前から油を掛けて祈願する風習があったとは驚きですね!油の入った容器と杓子が用意されており、この油をお地蔵さまに掛けてお参りします。

額には「大日如来坐地蔵尊」と書かれています。

京福電気鉄道嵯峨嵐山線の『鹿王院駅』から北へ5分歩いたところにある有栖川沿いの四つ辻の一角に、「油掛地蔵尊」のお堂が見えてきます。

甘茶かけや水をかけて参拝するのは、見かける光景ですが、油を掛てご参拝させていただくことは特殊な事かと思います。

京都市内では4箇所あると言われています。ある商人が油をこけて流してしまい、残った油をお地蔵さまに掛けて祈願したところ、その後、商いが大いに栄えて富豪になったことから商売繁盛、願望成就、家内安全の御利益があるとされ、信仰を集めています。

油掛地蔵さまの横にある集会所のようなところに8月16日「嵐山 灯籠流し」のポスターがありました。8月16日は五山の送り火の日。京都では、お盆でお帰りになられたご先祖さまの霊があちらの世界に帰られる日です。

京都のお盆は、色々と忙しいですね♪

油掛地蔵尊
京都市右京区嵯峨天龍寺油掛町30-1

LIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都で生まれ育つ。世界各地を周遊、欧米中心に20年ほど滞在し京都に帰還。日本のコアな伝統文化や芸能、神社仏閣や裏歴史、催事らを国内外の旅サイト・雑誌・新聞で執筆。経験に基づく“陰謀説”の電子書籍出版あり。ジャーナリスト、写真映像家、イベントプロデューサー、特殊ツアーガイドから日本庭園庭師までマルチに活躍。京都太秦にある老舗『髙津商会』にて映画・美術装飾・アート&エンタメ、海外事業に携わりつつ伝統文化・芸能などに関わる史実や古美術らについて勉強中。『京愛』や『日本愛』を深める毎日。

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