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【京都市】東山区 京の盂蘭盆は『六道珍皇寺の六道まいり』で「ご精霊さん」♪

高津商会RICALIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都では、盂蘭盆(うらぼん)を控えた8月7〜10日の期間に『六道珍皇寺』さんに行きます。

コロナが始まってからは去年まで規模を縮小して行われてましたが、今年は普通に行われてました。

「精霊迎え」とは、お盆に先祖の霊が冥土から戻る際に、六つの道に迷うことなく加護し迎える盂蘭盆会の行事で、「お精霊(しょらい)さん」と呼んだり、「六道まいり」といったりします。

順番があり、まず、高野槙をいただきます。

本堂前で、水卒塔婆に戒名を書いていただきます。

戒名を書いてもらった水塔婆を持って、鐘をつきに行きます。

この鐘をつくのに、外を一周するほどの多くの人が並びます。オススメは平日の早めの時間!

水塔婆を線香でお清めします。

戒名を記した経木に槙の葉で水をかけ、精霊を迎えます。

お精霊さんで迎えた先祖の霊は、8月の五山の送り火(東如意ヶ嶽の大文字、松ヶ崎西山・東山の妙法、西賀茂船山の船形、衣笠大北山の左大文字と鳥居)の火によって、冥土に戻っていかれます

六道珍皇寺』さんは、小野篁が彫ったと伝わる「閻魔大王」や、着物の袖が風になびいている「小野篁」がいらっしゃるところ。また、埋葬地で有名な鳥辺野に近いのと、六道さんの前の道が鳥辺野を通り清水寺への道だったことから「六道の辻」と呼ばれ、現世とあの世の分かれ道とされてきました。

また、小野篁が冥土と現世を行き来したとされる井戸も庭にあります。

ご精霊(ご先祖様の霊)を迎えるために参詣する「六道まいり」という風習。奥深いです…

私たち、京都の人はお盆の始まりにご先祖さまの霊などをお迎えに行くことで、夏を感じるのかもしれません。

もともと、「六道珍皇寺」の御本尊は、秘仏「薬師如来(薬師瑠璃光如来)」(重要文化財)で、藤原期を代表するものと言われています。

小野篁卿作と伝わる「閻魔大王坐像」も特別開帳されることより、前日と同様に当期間に限り、彩色にて「ゑんま王」のご朱印も特別授与。

また、五山の送り火の次の日である8月17日には「お盆総供養法要」が午前11時より営まれます。

京都のお盆の風習についてのご紹介でした!この機会に是非、体験してみられてはいかがでしょうか?

六道珍皇寺

京都市東山区松原通東大路西入ル

六道まいり/8月7日~10日

電話:075-561-4129

LIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都で生まれ育つ。世界各地を周遊、欧米中心に20年ほど滞在し京都に帰還。日本のコアな伝統文化や芸能、神社仏閣や裏歴史、催事らを国内外の旅サイト・雑誌・新聞で執筆。経験に基づく“陰謀説”の電子書籍出版あり。ジャーナリスト、写真映像家、イベントプロデューサー、特殊ツアーガイドから日本庭園庭師までマルチに活躍。京都太秦にある老舗『髙津商会』にて映画・美術装飾・アート&エンタメ、海外事業に携わりつつ伝統文化・芸能などに関わる史実や古美術らについて勉強中。『京愛』や『日本愛』を深める毎日。

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