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【京都市】左京区 日本の楊貴妃と呼ばれた丹後局が隠居した「浄土院」(大文字寺)

高津商会RICALIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

『銀閣寺』の真隣にある『浄土院』さん。お盆の風物詩である「五山の送り火」の大文字山に奉納する護摩木を書きに行かせてもらう時にいつもお参りさせてもらってます。

こちらの「浄土院」さんの前で昨年までは護摩木奉納が行われていました。(今年はもうすこし道を奥へ進んだところにある「八神社」で行われました)

「浄土寺」さんは、浄土宗知恩院派如意ヶ嶽(大文寺山)の送り火を管理するお寺だそうで、門には弘法大師さんの提灯があります。

そのことから「大文字寺」とも呼ばれてます!

ご本尊は等身大の「阿弥陀如来像」を安置されており、「清泰山浄土院」という浄土宗の寺。

平安時代末期、後白河法皇の近臣・平業房が「浄土寺」に御堂を寄進したそうです。業房の妻である高階栄子は夫の死後、丹後局の名で後白河法皇の寵愛を受けるようになります。

大河ドラマでも、その存在感は絶大ですね!後白河法皇の没後には、院政の陰の実力者として力をふるった人物で女性政治家としての走りと言われてます。

関白九条兼実の日記に日本の楊貴妃と書かれたほどの絶世の美女だったとか。

「丹後局堂」では、丹後局(高階栄子)の立像が見られます。夫であった平業房が亡きあと、丹後局は浄土寺に隠棲するようになり、「浄土寺二位」と呼ばれるようになります。

参道では、かわいいお地蔵様たちがお出迎え。

仏足石が立派に存在感を出しています。

大の字中心部の火床「金尾(かなわ)」近くにある「弘法大師堂」にて、「浄土院」のご住職や保存会員さんらによる般若心経などの読経が「五山送り火」の日に行われます。

第25代天台座主の明救が寛仁3年(1019)に創建した浄土寺があったことに由来していると言われる「浄土院」さんでは、平安から鎌倉にかけて活躍した女性で日本の楊貴妃と呼ばれる「丹後局」と、御本尊である阿弥陀如来さんにパワーをいただくことが出来ますよ♪

浄土院
〒606-8402 京都府京都市左京区銀閣寺町30
075-771-5158

LIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都で生まれ育つ。世界各地を周遊、欧米中心に20年ほど滞在し京都に帰還。日本のコアな伝統文化や芸能、神社仏閣や裏歴史、催事らを国内外の旅サイト・雑誌・新聞で執筆。経験に基づく“陰謀説”の電子書籍出版あり。ジャーナリスト、写真映像家、イベントプロデューサー、特殊ツアーガイドから日本庭園庭師までマルチに活躍。京都太秦にある老舗『髙津商会』にて映画・美術装飾・アート&エンタメ、海外事業に携わりつつ伝統文化・芸能などに関わる史実や古美術らについて勉強中。『京愛』や『日本愛』を深める毎日。

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