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【京都市】上京区 『上御霊神社』へ向かう道にある『猿田彦神社』

高津商会RICALIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

『猿田彦大神(さるたひこおおかみ)』という神様をご存知でしょうか?

猿田彦大神は、みちひらきの神と崇められてます。日本神話における天孫降臨の際に、天照大神(あまてらすおおみかみ)の命を受けた瓊杵尊(ににぎのみこと)を高千穂へと導いたのが猿田彦大神だったからです。よく、天狗さまのお姿で描かれることがありますね。

京都には、『猿田彦大神』を祀る神社が数社ありますが、こちらは烏丸通から東へ『上御霊神社』へ向かう道の傍らにある『猿田彦神社』です。今では、小さなお社が見えますが、その昔は大きな敷地を有していたそうです。

式内の「出雲高野神社」ともいいます。現在の地に移されたのは1793年のことだそう。

説明書きもありますが、ところどころ消えてしまって、よく読めないのが残念です…

どうやら、桓武天皇は猿田彦大神の託宣により「平安遷都」を決意されたと伝わります。793年に勅願により、社殿を造営されたということですから、平安遷都以前からあったという古いお社なんですね。

ここへは、勅使が送られたり、室町時代には三代将軍であった足利義満が多数の社殿を建造されたり、足利将軍義満も奉幣されるなど大切な場所だったそうです。

『永徳三年造替の節には将軍職より小山郷柏木田を神領として寄進され御遷座祭には将軍義満社参、奉幣御神楽奉納ありて』と説明書に書かれてます。

「応仁の乱」で消失したあと、なんどか再建されますが、今あるお社は1985年に再建されたものだそうです。

「応仁の乱」勃発の地と言われる「上御霊神社」さん。『高津商会』の小道具たちがお世話になっている時代劇のロケ地としてもよく知られてます。

その近くにある道開きの神様「猿田彦神社」には、建築・方位除け・災難除け・開運・事業発展などのご加護があります。また、天孫降臨の途上相対して霊力を競いあった「天鈿女命(あめのうずめのみこと)」もご祭神とされてます。「古事記」で、ご夫婦になったお二人で、アメノウズメは芸能の神様でも知られてますよ♪

猿田彦神社
【住所】京都市上京区上御霊前通烏丸東入上御霊前町489

LIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都で生まれ育つ。世界各地を周遊、欧米中心に20年ほど滞在し京都に帰還。日本のコアな伝統文化や芸能、神社仏閣や裏歴史、催事らを国内外の旅サイト・雑誌・新聞で執筆。経験に基づく“陰謀説”の電子書籍出版あり。ジャーナリスト、写真映像家、イベントプロデューサー、特殊ツアーガイドから日本庭園庭師までマルチに活躍。京都太秦にある老舗『髙津商会』にて映画・美術装飾・アート&エンタメ、海外事業に携わりつつ伝統文化・芸能などに関わる史実や古美術らについて勉強中。『京愛』や『日本愛』を深める毎日。

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