Yahoo!ニュース

【京都市】中京区『白山神社』ご神体は″加賀一の宮″の神輿一基!縁結び、夫婦和合、歯痛平癒のご利益♪

高津商会RICALIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都市中京区の住宅街にある『白山神社(はくさんじんじゃ)』の前でふと立ち止まりました。

麩屋町をなんども通ってるけれども…最近気になっている神様たちの名前が!『白山神社』のご祭神は、菊理比売、そしてイザナギ、イザナミ。

菊理比売は″くくりひめ″と読み、「くくる」という名が、「結び」につながるところから、縁結びの神と親しまれています。

「白山神社」は良縁、縁結び、夫婦和合、そして珍しい「歯痛平癒」のご利益で知られる神社だそう。後桜町天皇(1737-74)が歯痛で苦しまれた際に、この神社で箸と神塩をうけ、たちどころになおったと記録にあり、無病息災の祈願にも遠くからお参りに来られる方も多いそう。

「ここは変わってる神社なんですよ」とお声をかけてくださった宮司さん。かつて社地は、北は押小路通、南は御地通に及んだほど大きかったとか。

御祭神の菊理姫は、日本書紀に出てくる神様で、イザナミとイザナギが喧嘩した際に仲裁をした神様だそうです。古事記には登場せず、日本書紀の一書にのみ登場する女神。死者イザナミと生者イザナギを取りもつ関係からシャーマンの元祖といわれることもあるそう。

また、創建に関してもこんなお話を聞かせてくださいました。

「白山神社」の創建は高倉天皇の平安末期、加賀国(石川県)の白山権現(白山比咩神社)の第八社で平家の武士達が乱暴狼藉を働き、それに怒った白山権現の僧徒達は1177年に加賀国石川郷白山権現″加賀一の宮″の神輿を三基もかつぎ込み、京都の内裏まで強訴に押し寄せて来ました。

しかし護衛の武士に相手にされず、仕方なく加賀国へ引き返すことに。その際に神輿の担ぎ棒が僧らの肩に食い込み、ついに麸屋町通り押小路辺りで神輿の1基が動かなくなってしまいました。雨風に吹きっさらしにするわけにもいかず、社を作ったのが発端。

その後、あとの2基と一緒に、八坂神社にお神輿は移されたということです。

社は、1788年の天明の大火で全焼し再建されたが、1864年7月の禁門の変の兵火により再び全焼したそう。建物、古文書類をも焼失してしまったそうですが、いまでは綺麗になった「白山神社」にお参りができますよ♪

境内には白菊稲荷社、天満宮社、猿田彦社がご鎮座。

道開きの神様として知られる猿田彦さんは、天狗のような姿でよく描かれています。珍しくこちらの提灯には、天狗さんとお猿さんの姿が描かれていて、天狗さん大好きな私としてはテンションあげあげなりました〜

ちなみに、小道具の老舗会社である「高津商会」には時代劇や祭、映画や舞台、ドラマ、バラエティや情報番組などのセットなどで使われる様々な提灯が揃ってますが、天狗や猿田彦の書かれた提灯は見たことがないなぁ〜

御所から近いところにある『白山神社』で、歯痛治癒祈願だけでなく歯ぎしり治癒などの祈願も!また、白山神社の神箸を赤ちゃんのお食い初めに使うと、歯が丈夫なこどもに育つといわれているそう。

良縁、縁結び、そして天満さんと猿田彦さんに道開きをしてもらえるのは嬉しいですね♪

白山神社
京都府京都市中京区御池上る上白山町243 麸屋町通

LIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都で生まれ育つ。世界各地を周遊、欧米中心に20年ほど滞在し京都に帰還。日本のコアな伝統文化や芸能、神社仏閣や裏歴史、催事らを国内外の旅サイト・雑誌・新聞で執筆。経験に基づく“陰謀説”の電子書籍出版あり。ジャーナリスト、写真映像家、イベントプロデューサー、特殊ツアーガイドから日本庭園庭師までマルチに活躍。京都太秦にある老舗『髙津商会』にて映画・美術装飾・アート&エンタメ、海外事業に携わりつつ伝統文化・芸能などに関わる史実や古美術らについて勉強中。『京愛』や『日本愛』を深める毎日。

高津商会RICAの最近の記事