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【京都市】東山区 『東福寺』猫が描かれてる国内最大級の『大涅槃図』修理が完成、特別公開中♪

高津商会RICALIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

紅葉または青紅葉で有名な臨済宗大本山『東福寺』は、日本最古で最大級の伽藍で知られています。

時代劇のロケ地としてもよく知られています。『高津商会』の小道具たちがお世話になっています!と昔から知り合いで陽気な職員さんたちに話しかけると、「いやぁぁぁほんまやわぁ」と笑顔で迎えてくださいました♪

『そうだ 京都、行こう』のポスターでも『東福寺』さんは知られていますね!

山号は慧日山(えにちさん)、本尊は釈迦如来です。『東福寺』の本堂は、1881年(明治14年)に仏殿と法堂が焼失した後、1934年(昭和9年)に仏殿兼法堂として再建された重層入母屋造の建物。

天井の「蒼龍図」は、日本画家の「堂本印象」作。何度見てもその迫力に圧倒されます♪

『東福寺』では、毎年3月14~16日まで涅槃会(ねはんえ)において「大涅槃図」を掛けられます。

涅槃会とは、お釈迦様の亡くなられた日に行われる法要のことです。

今年は、 涅槃図の修復が終わり5年ぶりに、3月15日の涅槃会の供養で大涅槃図修理完成特別公開を行われます。

「大涅槃図」の大きさは、縦11・2メートル、横6メートルと巨大!

また境内の法堂(はっとう)に安置する室町時代のものである『大涅槃図』には、たくさんの動物たちも描かれています。

ご住職によるご説明を受けながら見せていただく「大涅槃図」は圧巻!

室町時代前・中期の臨済宗の画僧である吉山明兆によるものです。京都五山のひとつに数えられる「東福寺」を拠点に活躍した絵仏師です。

約100年ぶりに全面的に解体修理。約4年かけ、絵の具の剥落はくらく止めや裏打ちなどを行った。
修理前の重さは124キロだったが、木軸をカーボンに替えたり、裏打ちに特殊な麻の織物を使うなどして76キロまで軽量化したという。

生まれ変わった『大涅槃図』は、とっても色が鮮やか、そしてその表具にまで明兆がこだわったとあり、手書きで描かれた牡丹の花はしおれており、釈尊の入滅の悲しみを表しており「泣き牡丹」と言われています。

また満月の日に、80歳で入滅されたと伝わる釈尊、涅槃図には満月が見られます。

この『大涅槃図』でとにかくよく知られるのは、が描かれていること!

通常、「涅槃図」には、白象やネズミ、馬、牛、鳥など描かれていますが、明兆が猫好きだったことや、「魔よけの猫」の縁起が伝わって描かれているなど通説があります。

ご住職のお話では、明兆が「涅槃図」を描こうとしたとき、一匹の猫が度々、絵具を咥えてきたのだそう。猫の罪は重いので、本来、仏の慈悲に浴せないものではあるけれども、涅槃の絵具を持ってきた功徳によって加えられたではないか、とのことでした。

東京国立博物館(〔2023年3月〕7日~5月7日)と京都国立博物館(10月7日~12月3日)で開かれる特別展「東福寺」(読売新聞社など主催)に合わせ、東福寺法堂で特別公開(4月15日~5月7日、11月11日~12月3日)も行われます。

3月14日から16日までの期間、無料で拝観させてもらえることに感謝です♪

法堂の東側にて甘酒のご接待もうれしいです!たくわんとアラレが一緒に置かれてましたよ♪

法堂受付にて数量限定で「花供御(はなくそ)」(300円)の授与があります。

『花供御』とは、なんとも不思議な名前ですが、古来よりこの御供えを受け取れる人は、長寿になる、と伝わり無病息災を祈念してくださるそうです♪ありがたい〜♪

この期間中、国宝「三門」が公開されます。

釈迦の入滅の日は、旧暦の2月15日と言われています。現在は3月15日前後で涅槃会が行なわれている所も多くあります。

この特別な機会にぜひ、新しくなった『大涅槃図』を拝見し、文化財を身近に感じられてください♪

東福寺
京都市東山区本町15丁目778番地
JR東福寺駅から徒歩5分

LIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都で生まれ育つ。世界各地を周遊、欧米中心に20年ほど滞在し京都に帰還。日本のコアな伝統文化や芸能、神社仏閣や裏歴史、催事らを国内外の旅サイト・雑誌・新聞で執筆。経験に基づく“陰謀説”の電子書籍出版あり。ジャーナリスト、写真映像家、イベントプロデューサー、特殊ツアーガイドから日本庭園庭師までマルチに活躍。京都太秦にある老舗『髙津商会』にて映画・美術装飾・アート&エンタメ、海外事業に携わりつつ伝統文化・芸能などに関わる史実や古美術らについて勉強中。『京愛』や『日本愛』を深める毎日。

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