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【京都市】右京区 空海ゆかりの『神護寺』で国宝『紫綾金銀泥絵両界曼荼羅図(高雄曼荼羅)』の開眼供養!

高津商会RICALIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

いつも『高津商会』がお世話になっている『神護寺』さん。時代劇のロケの聖地としてもよく知られる場所です。

真言宗の寺院である『神護寺』は、真言宗の開祖である弘法大師・空海が真言密教の礎を築いた場所としても知られています。

『神護寺』は、およそ1200年前に空海が制作に関わったとされる国宝「紫綾金銀泥絵両界曼荼羅図(むらさきあやきんぎんでいえりょうかいまんだらず)」(高雄曼荼羅(たかおまんだら))を所有されています。

平安時代初期に描かれ、空海が制作に関わったとされる現存最古の両界曼荼羅

国宝「紫綾金銀泥絵両界曼荼羅図」は通常は京都国立博物館で保管されていますが、6年に及ぶ大規模な修復を終え、国宝「紫綾金銀泥絵両界曼荼羅図」の開眼法要が5月10日に神護寺の金堂で営まれました。

神護寺の谷内弘照貫主は、「本来あるべき場所に戻り、1200年前に空海もここでご覧になったかと思うと、感慨深い」と話しておられました。

空海が唐で師匠の恵果から授けられた曼荼羅の図様をもとに、淳和天皇の御願により天長年間(824~833年)に描かれたとされています。

空海自身が直接制作に関わったと伝わる現存する唯一の両界曼荼羅

日本仏教絵画史上の最高傑作と称されるほどに、身近で拝見すると圧倒されます。

2016年から始まった高雄曼荼羅の修復事業は、 6 年の歳月を経て 2022年3月に終了。

金剛界、胎蔵界2幅の曼荼羅が同時にそろって「神護寺」でお披露目されるのは、150年ぶり、光格天皇による修理後初めてだそうです。

花と鳳凰を組み合わせた模様を織り出した赤味がかった紫の綾に、金泥と銀泥(金銀の粉を膠でといた顔料)だけで描いた、いわゆる紫綾金銀泥絵両界曼荼羅である。
神護寺が衰運にみまわれた鳥羽法皇の時代に、寺外に持ち出され、仁和寺から蓮華王院(現在の三十三間堂)の宝蔵に移り、寿永年中(1182~1184)に後白河法皇から高野山に贈られた。
しかしながら、元暦元年(1184)、文覚上人の努力で無事に神護寺に返還された。(HPより)

大切な僧侶や高僧はじめ、多くの方々がご来賓されていました。

高雄曼荼羅は、2024年4月13日(土)〜6月9日(日)に奈良国立博物館で行われる、生誕1250年記念特別展「空海 KUKAI -密教のルーツとマンダラ世界」で、修理後初めて一般公開されます。

先立って行われた「金銀泥両界大曼荼羅(高雄曼荼羅 江戸模写本) 特別公開」は5月9日の午前まででした。→『神護寺』で現存最古の「高雄大曼荼羅」特別公開♪宇宙規模の圧巻大曼荼羅にワクワク♪

江戸模写本で予習をしていたからこそ、国宝「紫綾金銀泥絵両界曼荼羅図」の開眼供養の偉大さを感じさせていただけました。

国宝「紫綾金銀泥絵両界曼荼羅図」は、高さ4メートルほどの「金剛界」と「胎蔵界」で構成されていて、慈悲の心などが表現されています。

国宝「紫綾金銀泥絵両界曼荼羅図」が奈良国立博物館で拝見できる日が楽しみですね♪

高雄山「神護寺」
〒616-8292 京都市右京区梅ヶ畑高雄町5番地       
電話 075-861-1769 

LIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都で生まれ育つ。世界各地を周遊、欧米中心に20年ほど滞在し京都に帰還。日本のコアな伝統文化や芸能、神社仏閣や裏歴史、催事らを国内外の旅サイト・雑誌・新聞で執筆。経験に基づく“陰謀説”の電子書籍出版あり。ジャーナリスト、写真映像家、イベントプロデューサー、特殊ツアーガイドから日本庭園庭師までマルチに活躍。京都太秦にある老舗『髙津商会』にて映画・美術装飾・アート&エンタメ、海外事業に携わりつつ伝統文化・芸能などに関わる史実や古美術らについて勉強中。『京愛』や『日本愛』を深める毎日。

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