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【京都市】下京区 『大政所御旅所』は秦助正の夢に出てきた「祇園祭」ゆかりの場所!

高津商会RICALIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

日本三大祭りの一つ『祇園祭』は、祇園会(ぎおんえ)と呼ばれてました。

その神輿(みこし)三基のうち、素盞嗚尊(すさのおのみこと)(牛頭(ごず)天王)と八王子との二基を大政所とよび、妃神奇稲田(くしなだ)姫の一基を少将井とよんだそうです。

ここ『大政所御旅所』は、「八坂神社」のかつての御旅所で神輿の渡御があったと伝わります。

江戸時代にはこの大政所の神輿は八坂神社を出て四条通を経て「神泉苑」に入ったそう。

「神泉苑」については、過去記事をご参照ください→

雨乞い祈願や祇園祭発祥地である『神泉苑』で『神泉苑祭』開催♪

この御旅所は円融天皇の時代に秦助正という人が夢に八坂大神の神幸を見、また自宅の庭から八坂神社まで蜘蛛(くも)が糸を引いているのを見て朝廷にこのことを奏上した結果、助正の家が御旅所となり、その後大政所といわれるようになったという。

「汝の家を影向の地とせん速やかに朝廷に奏上せよ」との宣託があったとか。

同時に時の円融天皇も同じ夢を見ておられ、助正の宅を御旅所とし、東洞院方四町を御旅所の敷地として寄付せられ、大政所といって神殿を造られたとか。

なんとも不思議な話ですね。

「八坂大神」を奉祀し、大政所町鎮護の社として毎年7月16日を例祭日と定められました。

烏丸通りの交通量が多い繁華街ではありますが、その中に歴史が潜んでいるのが「京都」歩きの嬉しいところですね。

大政所御旅所

住所・所在地:京都市烏丸仏光寺下る東側大政所町

LIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都で生まれ育つ。世界各地を周遊、欧米中心に20年ほど滞在し京都に帰還。日本のコアな伝統文化や芸能、神社仏閣や裏歴史、催事らを国内外の旅サイト・雑誌・新聞で執筆。経験に基づく“陰謀説”の電子書籍出版あり。ジャーナリスト、写真映像家、イベントプロデューサー、特殊ツアーガイドから日本庭園庭師までマルチに活躍。京都太秦にある老舗『髙津商会』にて映画・美術装飾・アート&エンタメ、海外事業に携わりつつ伝統文化・芸能などに関わる史実や古美術らについて勉強中。『京愛』や『日本愛』を深める毎日。

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