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【京都市】東山区 「八坂神社」日本最古の和歌と伝わる素戔嗚尊(スサノオ)の和歌の石碑や大黒・恵比寿社

高津商会RICALIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都の祇園エリアにある『八坂神社』。

『八坂神社』の主祭神である素戔嗚尊(すさのをのみこと)は、牛頭天王(ごずてんのう)とも呼ばれ、昔から信仰が深い神社さんです。

斉明天皇2年(656)に高麗より来朝した伊利之(いりし)が新羅国の牛頭山(ごずさん)に座した素戔嗚尊(すさのをのみこと)を当地(山城国愛宕郡八坂郷(やましろのくにおたぎぐんやさかごう)に奉斎したことにはじまる。(HPより)

私が大好きなイラストレーターで文化人のみうらじゅんさんが奈良博物館で行われていた「南山城展」で牛頭天王をモチーフにした「牛頭キャップ」を父の誕生日にプレゼントしたことを思い出します。

日本三大祭りの一つである『祇園祭』は、「八坂神社」のお祭りです。

その「八坂神社」には、ご本殿(国宝)をはじめ、その多くが重要文化財に指定されている、多数の摂社(せっしゃ)末社(まっしゃ)が境内外にあります。

まずはご本殿の北側(裏)に回ります。

「八坂神社」と呼ばれる以前は、薬師如来(やくしにょらい)を本地仏として、人々の疫病除の祈りを聞き届けてくれると、祇園信仰が深まりました。

夏に行われる「千日詣」は、一日のお参りで千日詣でたのと同じご利益が授かるとされ、お守り授与所で「御千度木札」(300円)を授かり、本殿の正面と裏側での参拝を3回繰り返しお参りします。

古来より、疫病除けの神社として信仰されてきた「八坂神社」で千日詣をされることも多いです。

その本殿の北側(裏)には、スサノオノミコトの詠まれた和歌があります。

御神祭である素戔嗚尊(スサノオノミコト)は、『古事記』『日本書紀 』によると、アマテラスオオミカミ(天照大神)の弟。

イザナギノミコト,イザナミノミコトが産んだ三貴子の1神です。

乱暴な行動が多く天上の高天原から追放されましたが、ヤマタノオロチ退治の神話で知られるスサノオノミコトは、最も勇猛果敢な神として不動の人気をもつ英雄神です。

稲田姫との結婚が決まったスサノオノミコトは、新居を出雲の地に定めた際に、詠んだ歌と「古事記」にあります。

「八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣つくる その八重垣を」

こちらが、日本初の和歌だそうですよ!

本殿の西には、八坂神社「十社本殿」があります。

十社は十間社流造(ながれづくり)見世棚造(みせだなづくり)の銅板葺(どうばんぶき)で、1877年(明治10年)に建立されました。

例年10月12日に「十社祭」が行われている『十社本殿』。

右側から右から多賀社(たがしゃ)・熊野社(くまのしゃ)・白山社(はくさんしゃ)・愛宕社(あたごしゃ)・金峰社(きんぶしゃ)・春日社(かすがしゃ)・香取社(かとりしゃ)・諏訪社(すわしゃ)・松尾社(まつおしゃ)・阿蘇社(あそしゃ)が祀られています。

「八坂神社」では、縁結びの神社としてお参りされる方が多いですが、その中でも良縁を結ぶ「大国主社」。

本殿の南西側(社務所の向かい)にあります。

「大国主命(オオクニヌシノミコト)」は、スサノオノミコトの六世の孫といわれ、神話の「因幡の白兎」(いなばのしろうさぎ)で知られる神で、『七福神の大黒天』様とも一緒にされます。

その斜め向かいには、重要文化財に指定されている「蛭子社」があります。

八坂神社の「蛭子社」には、事代主神(ことしろぬしのかみ)が祀られています。

商売繁盛のご利益があり、祇園えびす・十日えびすが行われます。

「祇園のえべっさん」として信仰を集める正月の祭事で、えべっさんが八坂神社に祀られるようになったのは平安時代だそうです。

「八坂神社」にはまだまだ多くの発見がありますね♪

「八坂神社」
京都市東山区祇園町北側
075-561-6155

LIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都で生まれ育つ。世界各地を周遊、欧米中心に20年ほど滞在し京都に帰還。日本のコアな伝統文化や芸能、神社仏閣や裏歴史、催事らを国内外の旅サイト・雑誌・新聞で執筆。経験に基づく“陰謀説”の電子書籍出版あり。ジャーナリスト、写真映像家、イベントプロデューサー、特殊ツアーガイドから日本庭園庭師までマルチに活躍。京都太秦にある老舗『髙津商会』にて映画・美術装飾・アート&エンタメ、海外事業に携わりつつ伝統文化・芸能などに関わる史実や古美術らについて勉強中。『京愛』や『日本愛』を深める毎日。

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