【京都市】上京区 第58回 京の冬の旅 非公開文化財特別公開『相国寺』日本最古の法堂で「鳴き龍」を!
「第58回 京の冬の旅 非公開文化財特別公開」では今回のテーマは「紫式部と源氏物語」と「辰年のご利益 京の龍めぐり」です。
『相国寺』の法堂・方丈
京都の御所近くにある『相国寺』さん。
~「鳴き龍」天井画のある日本最古の法堂(重要文化財)~が「冬の旅」で6年ぶりに公開されています。
「相国寺」さんは臨済宗相国寺派大本山。
まずは靴を脱いで
スリッパを履いて受付を済ませます。
『相国寺』の法堂へとご案内してもらいます。
中は撮影不可、「鳴き龍」(蟠龍図)天井画のある日本最古の法堂。
「鳴き龍」(蟠龍図)は「八方睨みの龍」とも呼ばれます。
どこから見ても目が合うという龍。
一周してみると確かにずっと目が合います。そして首の長さも変わるといいます。
大迫力の天井画「鳴き龍」は、足のマークのあるところで手を叩く、すると音が響きます。
現存する日本最古の法堂建築として知られ、天井には狩野光信の筆による蟠龍図がある法堂は、初建は明徳2年(1391)「雷音堂」と呼ばれたそう。
龍は平面じゃなく丸いお皿の中に描かれていて、丸い円の縁が盛り上がっているので、音が特殊な反響となり、下にいる人にだけに聞こえます。
それを多重反響現象(フラッターエコー)というらしいです。
『相国寺』は、室町幕府三代将軍・足利義満が創建。
「法堂」の中は正面に高い階段を三方にそなえた須弥檀(しゅみだん)があり、中央には本尊釈迦如来、脇持に阿難尊者・迦葉尊者の像が祀られています。
現在の建物は天文20年(1551)の兵火による焼失後、慶長10年(1605)に徳川家康の命により豊臣秀頼が米1万5千石を寄進し、5度目に再建された建物です。
西の壇には達磨、臨済、百丈、開山夢窓国師、東の壇には、大権修利菩薩、足利義満の像が祀られています。
14世紀末、室町幕府三代将軍足利義満により、夢窓疎石を開山として創建された臨済宗相国派の大本山である「相国寺」の正式寺名は相国承天禅寺。
「京都五山」の第二位に列せられているという説明をうけます。
相国寺 「相国寺裏方丈庭園」
毎年春・秋に特別公開されています。
室町幕府三代目将軍・足利義満が創建した「相国寺」の裏方丈にある江戸時代作庭の庭園です。
京都市指定名勝だけあり、ほっこりさせてもらえます。
室内にある掛け軸の観音様の輪郭が全てお経です。
ありがたい重厚なお姿ですね。
室内の写真は撮影不可です。
素晴らしい障子絵やお籠などが見られます。
「相国寺裏方丈庭園」では、水を使わない枯山水風の庭でありながら流れが大きく掘り込んであるという珍しい庭園の作り方になってます。
方丈南側は砂を敷き詰めただけの簡素な庭。
方丈南側には白砂の平庭、北側には深山幽谷を表した枯山水庭園があり、対照的な2つの庭園が見どころです。
江戸後期の絵師・原在中筆の「中国普陀落山図」や「琴棋書画図(きんきしょがず)」などの障壁画や、方丈の杉戸絵では「白象図」も見られました。
帰りに寄った販売店では、親友がデザインしたお守りが売られていました。
長寿を願ったお守りだそうです。
また、境内にある「相国寺承天閣美術館」。
今、「若冲と応挙」展をされています。
「相国寺」の僧侶と「伊藤若冲」の縁は深く、それを象徴する作品「釈迦三尊像」は有名ですね。
「相国寺承天閣美術館」は、相国寺・金閣寺・銀閣寺・他塔頭寺院に伝わる美術品を受託し、保存及び展示公開、修理、研究調査、禅文化の普及を目的として建設されました。
第二期である現在は、伊藤若冲の傑作、重要文化財の《鹿苑寺大書院障壁画》五十面を一挙公開されています。
貴重な文化財の数々を期間限定で特別公開されている「京の冬の旅」は、いつも必見です!
『高津商会』の小道具たちが活躍する日本映画やドラマのロケ地としても使われることが多い「相国寺」さん、時代劇に使われる例で目立つのは大きな鐘楼「洪音楼」。
脇にあるお稲荷さんや法堂付近も映画やドラマなどでよく見られますよ!
相国寺 法堂・方丈
住所;京都市上京区相国寺門前町701
公開期間;2024年1月6日(土)~3月18日(月)
公開時間;10:00~16:30(受付終了16:00)
料金;800円