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【京都市】下京区『名勝 渉成園』平安時代にあった源融(光源氏)邸宅・河原院の一部に造営された庭園!

高津商会RICALIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

名勝『渉成園』は東本願寺の飛地境内地にある四季折々変わる景色を見せてくれる庭園です。

江戸幕府3代将軍「徳川家光」が約1万坪の土地を寄進し、石川丈山らとともに作庭した庭園と伝わります。

枳殻邸」の名で知られる「渉成園(名勝)」は、東本願寺歴代門首の隠居所や迎賓施設として使われた別邸。

1936年には国の名勝にも指定されています。

春は梅や桜、夏は菖蒲や睡蓮、秋には紅葉と四季折々の風情を見せてくれる庭園では、京都市・京都市観光協会が主催する「京の冬の旅」で、渉成園(園林堂・閬風亭)の特別公開を実施されています。

庭園にある印月池の小島に建つ「九重の石塔」は、光源氏ゆかりのものだそうです。

平安時代にあった源融の邸宅「六条河原院」の一部に造営された庭園である「渉成園」にある「九重の石塔」。

「源融ゆかりの塔」と呼ばれ、源融の供養塔といわれるもので、鎌倉時代に製作されたものと考えられているそう。

直筆の徳川慶喜の扁額がありました。

非公開文化財特別公開「秘められた京の美をたずねて 2024年1月6日~3月18日開催」

第58回「京の冬の旅」では、2024年の大河ドラマ「光る君へ」にちなんで「紫式部と源氏物語」、「辰年」にちなんで、新年早々縁起の良い瑞獣「龍」に会える「辰年のご利益 京の龍めぐり」、2つのテーマを中心に、普段は見学できない庭園、仏像、襖絵、建築など様々な文化財が期間限定で特別公開されます。

付近に『源氏物語』主人公・光源氏のモデルといわれる源融(みなもとのとおる)の邸があったとされ、源融ゆかりの塔や塩釜の手水鉢が配されている。今回特別公開される持仏堂「園林堂(おんりんどう)」には、板画家・棟方志功(むなかたしこう)の肉筆の襖絵44面が収められている。独特の大胆な構図と繊細な筆致で描かれた「天に伸ぶ杉木(すぎき)」「河畔(かはん)の呼吸」などの襖絵は、公開の機会が少ない作品。明治天皇が休息された「閬風亭(ろうふうてい)」も合わせて拝観できる。

棟方志功の肉筆は写真撮影禁止でしたが、公開されることがほとんどないという襖絵です!

源融(みなもとのとおる)は、嵯峨天皇の第十二皇子。

『源氏物語』に出てくる光源氏のモデルとなった人と言われている源融。

奥州塩釜の景を移して、難波から海水を運ばせた六条河原院苑池の遺蹟にある「渉成園」を歩きながら平安時代へタイムトリップしてみてはいかがでしょう。

渉成園[枳殻邸]
住所 京都市下京区下珠数屋町通間之町東入東玉水町
電話番号075-371-9210(本廟部参拝接待所)
電話受付時間9:00~17:00(年中無休)

LIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都で生まれ育つ。世界各地を周遊、欧米中心に20年ほど滞在し京都に帰還。日本のコアな伝統文化や芸能、神社仏閣や裏歴史、催事らを国内外の旅サイト・雑誌・新聞で執筆。経験に基づく“陰謀説”の電子書籍出版あり。ジャーナリスト、写真映像家、イベントプロデューサー、特殊ツアーガイドから日本庭園庭師までマルチに活躍。京都太秦にある老舗『髙津商会』にて映画・美術装飾・アート&エンタメ、海外事業に携わりつつ伝統文化・芸能などに関わる史実や古美術らについて勉強中。『京愛』や『日本愛』を深める毎日。

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