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【京都市】左京区『下鴨神社』で最も古いスサノオ社殿「比良木社(出雲井於(いずもいのうえ)神社)」!

高津商会RICALIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都には、上賀茂神社は賀茂別雷神(かもわけいかずちのかみ)を、下鴨神社は玉依媛命(たまよりひめのみこと)と賀茂建角身命(かもたけつのみのみこと)を主祭神を祀っています。

『高津商会』の小道具たちも、映画やテレビドラマの撮影などでお世話になっているロケ地としても知られる場所です。

賀茂氏の祖神、賀茂建角身命とその娘にあたる玉依日売命を祀る、京都最古級の神社である『下鴨神社』

その『下鴨神社』の摂社である「比良木社(出雲井於(いずもいのうえ)神社)」をご存知でしょうか?

桜門を抜けると左側にあります。

その手前には『解除所』があります。

天皇・皇族関係の方のお祓いをされる場所だそう。

さらにその奥にいくと「媛小松」があります。

姫小松は、祭神の玉依媛命にちなんで付けられた名で、藤原敏行は、「ちはやぶる 賀茂のやしろの 姫小松 よろづ世ふとも 色はかはらじ」(『古今和歌集』)と詠んだとあります。

姫小松は針状の葉が5本ずつ束生する「五葉松」でとても華やかでかわいい松です!

媛小松を過ぎると「比良木社(出雲井於(いずもいのうえ)神社)」があります。

現在もこの辺りには出雲路の地名が残り、出雲氏が創建した上出雲寺の鎮守社であった「上御霊神社」などがあります。

「比良木社(出雲井於神社)」は、〈柊(ひいらぎ)さん〉とも呼ばれ昔から親しまれています。

山城国愛宕郡出雲郷の総社だった神社で、「井於」(いのへ)とは「ほとり」のことだそうです。

すなわち「出雲郷の鴨川のほとりの神社」という意味を持つそうです。

本宮の御陰祭(御生(みあれ)神事)が行われていた犬柴社と愛宕郡栗田郷藪里総社柊社が同神とあります。

現在の社殿は、1629年(寛永6年)の式年遷宮のときに賀茂御祖神社(下鴨神社)本殿が移築されたもの。

また、『下鴨神社』では最も古い社殿(1561年の造替・重要文化財)。

ご祭神は建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)です。

建速須佐之男命とは、地上を高天原の管理から開放しようと行動する神。 地上の人間に対して自分からは危害を加えようとはしないが、邪魔をしようとする者には容赦がない。

古事記で言う建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)は、日本書紀でいう、スサノオのことです!

出雲大社にお祀りされている素戔嗚尊(スサノオノミコト)

日本神話に登場する神様で、アマテラスオオミカミの弟さんです。

また、この神社の周囲には植えられた木はどのような葉も、柊のようにギザギザになることから、比良木社(柊社)とも呼ばれるようになりました。

運開き、厄除け、茶道上達の信仰があるそうです。

例祭は、10月14日。

今年の例祭には参加してみようと思います♪

出雲井於神社(比良木神社)
京都市左京区下鴨泉川町

LIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都で生まれ育つ。世界各地を周遊、欧米中心に20年ほど滞在し京都に帰還。日本のコアな伝統文化や芸能、神社仏閣や裏歴史、催事らを国内外の旅サイト・雑誌・新聞で執筆。経験に基づく“陰謀説”の電子書籍出版あり。ジャーナリスト、写真映像家、イベントプロデューサー、特殊ツアーガイドから日本庭園庭師までマルチに活躍。京都太秦にある老舗『髙津商会』にて映画・美術装飾・アート&エンタメ、海外事業に携わりつつ伝統文化・芸能などに関わる史実や古美術らについて勉強中。『京愛』や『日本愛』を深める毎日。

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