【京都市伏見区】伏見の名水・御香水が今もいただける 歴史の舞台になってきた伏見の産土神
御香宮神社(ごこうのみやじんじゃ)は、京都・伏見の産土神です。神功皇后を主祭神とし、その夫の仲哀天皇、子の応神天皇のほか、六神をまつります。
神功皇后は、臨月でありながら新羅遠征を果たし、帰国後無事に出産したという伝承があることから、安産・子育ての神さまとして信仰されています。この伝承により、御香宮も安産の神として信仰を集めてきました。
近鉄電車の桃山御陵前駅を出ると、すぐ左手に大鳥居があります。うーん、なかなかの迫力。
豊臣秀吉は、伏見城を築城する際に御香宮神社を城の場内に移し、鬼門除けにしたと伝わります。その後、徳川家康の時代になって元の位置に戻されました。重要文化財である大手門は、伏見城の大手門を移築したものです。
大手門をくぐると、石の鳥居があります。脇には江戸時代の鳥居の礎石が置かれています。
鳥居をくぐってすぐ右手にある桃山天満宮は、独立した神社です。
本殿は重要文化財、拝殿は京都府指定有形文化財に指定されています。
名前の由来にもなった名水「御香水」
御香宮神社はもともと「御諸神社」といいました。
平安時代、境内より香りのよい水が湧き出し、その水を飲むと病気が治ったので、時の清和天皇から「御香宮」の名を賜ったとされます。
その水は「御香水(ごこうすい)」と呼ばれ、「名水百選」にも選ばれており、今も自由にいただくことができます。
そうと聞けば試してみないわけにはいきません。
ペットボトルを持参して、いただいてみましたが…正直、味の違いはよくわかりませんでした…
たくさんボトルを持参してお水を取水していた地元の方と思われる年配の女性に聞いたところ、やはりとてもよいお水で普通のお水とは全然違うそうです。ですので、きっとよいお水なんだと思います。
鳥羽・伏見の戦いの舞台に
1868年(明治元年)におこった鳥羽・伏見の戦いでは、御香宮神社は官軍(薩摩軍)の本営となりました。幕府軍(会津軍・新選組)の本営となった伏見奉行所とは数百メートルほどの距離で、御香宮神社からどんどん大砲が撃ち込まれたといいます。
境内には「伏見の戦跡」の石碑が建てられています。説明板の文章は佐藤栄作によるものです。
産土神として伏見を代表する神社である御香宮神社。訪れた際には、酒造りの町である伏見を支えてきた名水の味をぜひ試してみてください。違いのわかる人にはきっとわかるはず!
御香宮神社
住所/京都市伏見区御香宮門前町174
電話/075-611-0559
参拝時間/9:00~16:00(受付終了15:45)
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