Yahoo!ニュース

【京都市東山区】画聖・雪舟の後世への影響にせまる京都限定開催の特別展

くまライター(京都市)
画像はすべて許可を得て撮影しています

長谷川等伯、狩野探幽、尾形光琳、伊藤若冲、曾我蕭白、円山応挙…
その誰もが憧れたのが「画聖」雪舟です。

雪舟は日本の美術史上、もっとも重要な画家の1人とされます。
美術にまったく興味がない人でも、雪舟を知らない人はいないのではないでしょうか。
かくいう自分も美術にうとい1人ですが、子どもの頃に雪舟の伝記本を持っていました。

ではなぜ、雪舟はこれほど高く評価されるようになったのでしょう。

もちろん作品が素晴らしいのは当然ですが、雪舟に対する高い評価がどのように形成されてきたのかにせまる特別展が、京都国立博物館で開催中の「雪舟伝説 ー「画聖」の誕生ー」です。

雪舟の国宝6件が勢ぞろい

雪舟は、6件もの作品が国宝に指定されています。
これは1人の画家としては最も多い件数で、雪舟に対する現在の評価は突出したものがあります。

今回の「雪舟伝説」では、雪舟の国宝6件をすべて公開。教科書で見たあの有名作品を間近に見ることができます。

これだけで雪舟ファンは大満足かと思われますが、ここで注目したいのが今回の特別展は「雪舟展」ではないということ。ただ雪舟の作品を展示しておしまいというわけではない、この特別展ならではの見どころがあるのです。

雪舟のフォロワーたちと比べて鑑賞

桃山時代の雲谷派や長谷川派、江戸時代の狩野派など、これまで多くの画家たちが雪舟を慕い、その作品を学びながら、それぞれの新しい絵画世界を切り開いてきました。

今回の展覧会では、多くの画家たちによる雪舟の画風を規範とした作品の数々が展示されており、いかに雪舟が憧れの対象となり、参考にされてきたのかがわかる内容となっています。

特に伝雪舟筆の「富士三保清見寺図」には多くの後継作品があり、比べて見ると面白いのでした。

特別展「雪舟伝説 ー「画聖」の誕生ー」は京都国立博物館だけの、巡回なしの京都限定開催。期間は5月26日(日)までです。

特別展「雪舟伝説 ー「画聖」の誕生ー」
会場/京都国立博物館
   京都市東山区茶屋町527
   075-525-2473
会期/2024年4月13日(土)〜5月26日(日)
   前期:4月13日(土)〜5月6日(月・休)
   後期:5月8日(水)〜5月26日(日)
開館時間/9:00〜17:30(入館は閉館30分前まで)
休館日/月曜日(4月29日(月・祝)、5月6日(月・休)は開館)、5月7日(火)は休館
Webサイトはこちら

ライター(京都市)

大阪生まれの大阪育ち、京都在住のライター・DTPデザイナー・イラストレーターです。京都の情報誌を経てフリーランスになりました。よろしゅうおたのもうします。

くまの最近の記事