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いい年こいたおっさんがトミカを集める理由。ワンコインで得られる自分のゴキゲン

熊山准

ライター

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アラフィフも極まれりな今日このごろ、齢47にしてトミカをはじめとした1/64スケール前後のミニカーをちょこちょこと買い集めるようになりました。

ミニカーはさておき、トミカを買うなんて何年ぶりでしょう? 物心もおぼつかない2〜3歳のころ、いつのまにかクルマ好きという設定にされており、クリスマスや誕生日のプレゼントは決まってトミカだったとき以来だから…45年ぶり? 自分でお金を出して買ったのは初めてかもしれません。

早々にトミカを卒業したのは、その後チョロQやミニ四駆といったプレイアブルなホビーカーに興味が移ったのもありますが、ダイキャストボディならではのディテールの甘さと、軽自動車も大型バスも全部同じ寸法というめちゃくちゃなスケール感を、子どもながらに嫌がってのことかもしれません。

とはいえ生来のおもちゃ好きですから、トミカはさておき、前述したような1/64スケール前後のミニカーは何かしらの理由でコレクションに加わります。

45年ごしでトミカに戻るまで

ひとつ思い出深いのは、バンダイとマテルが提携した時期に日本で独自に展開されたホットウィールのキャラクター専門ライン「キャラウィール」です。バンダイが得意とする東映特撮ヒーローやアニメ作品、果てはハリウッド映画まで、古今東西の劇中車両を商品化。特に『仮面ライダー』のライダーマシンを中心に買い集めていました。

ホットウィールのモトシャリアン(宇宙刑事シャリバン)とライダーマンマシン。彩色済フィギュアが奇跡的
ホットウィールのモトシャリアン(宇宙刑事シャリバン)とライダーマンマシン。彩色済フィギュアが奇跡的

お値段500円ちょっとで商品化のチョイスが『宇宙刑事シリーズ』や『キカイダー』などおっさん泣かせでニクたらしく、搭乗するヒーローのフィギュアもしっかり塗りこまれているなど、現在では考えられないほどのコスパとクオリティだったのですが、売上げがふるわなかったのか残念ながらシリーズは中断。今にして思えば、2000年代初頭のビンテージイヤーズに生まれた奇跡的なおもちゃのひとつだったのでしょう。

次にあらわれた1/64スケールミニカーの波は映画。

『ダークナイト』シリーズでバットマンが駆るタンブラーに心奪われたおっさんは、各種ミニカーを買い集めます。その中に入っていたのが、こちらもまたホットウィールの大人向けコレクション バットモービル2台セットです。こいつの出来がなかなかよろしくて、途中本家のブラックを何かの拍子で紛失してしまった後も(たぶん枕元のゴミ箱にダイブしたはず)、もう一度買い直したほど。

ホコリまみれで恐縮ですが鬼ディテールの大人向けタンブラー「メタルコレクション バットマン・ビギンズ」(ホットウィール)
ホコリまみれで恐縮ですが鬼ディテールの大人向けタンブラー「メタルコレクション バットマン・ビギンズ」(ホットウィール)

当時買い集めた各社のタンブラー。左からドリームトミカ、通常のホットウィール、メタルコレクション
当時買い集めた各社のタンブラー。左からドリームトミカ、通常のホットウィール、メタルコレクション

さらに映画『トランスフォーマー』シリーズに登場するバンブルビーの、世を忍ぶ仮の姿が欲しいと、鬼ディテールで有名な大人向け旧車ミニカーブランドのJohnny Lightningのシボレー・カマロ(1977年式)を個人輸入。正式な版権モノではないもののカラーリングやウェザリングを見る限り、劇中のバンブルビーを強く意識したもので個人的にはサイコーの出来栄えでした。

左から「バンブルビー カー オート」(DICKIE TOYS)、シボレー・カマロ 1977(Johnny Lightning)
左から「バンブルビー カー オート」(DICKIE TOYS)、シボレー・カマロ 1977(Johnny Lightning)

ちゃんと?映画の劇中車も商品化しているJohnny Lightning。こちらはトム・クルーズ主演『アウトロー』で活躍したシボレー・シェベル SS
ちゃんと?映画の劇中車も商品化しているJohnny Lightning。こちらはトム・クルーズ主演『アウトロー』で活躍したシボレー・シェベル SS

そして、4代目ジムニー(JB64)でミニカー熱は一気に爆発。

実車人気もさることながら、新型ジムニーでは各社からのミニカー化も旺盛で、日本メーカーはもとより気鋭の香港メーカーからも続々とリリースされました。

丁寧に作られた1/64スケールのジムニー。左からスズキ ジムニーシエラ(BM CREATIONS)、同ジムニー(青島文化教材社)
丁寧に作られた1/64スケールのジムニー。左からスズキ ジムニーシエラ(BM CREATIONS)、同ジムニー(青島文化教材社)

大人気!新型スズキジムニーの1/64サイズミニカーを全部集めてみた

このとき、久しぶりにトミカも買い集めてみたのですが、他社製に比べるとちびっ子が遊ぶのを前提にしているせいか、ドアミラーがなくディテールも丸め。またホイールも共通で最低地上高も低く、結果再現度が低かったので「トミカはやっぱりこのていどか」とがっかりしたのでした。

なんかコレジャナイ感満載のトミカのジムニー。キネティックイエロー(通常版)とブリスクブルーメタリック(初回版)とも鮮やかなカラーばっかりなのも残念
なんかコレジャナイ感満載のトミカのジムニー。キネティックイエロー(通常版)とブリスクブルーメタリック(初回版)とも鮮やかなカラーばっかりなのも残念

しかし逆手にとれば、「こまけえことは気にせずガシガシ遊べる」ということでもあります。

さすがにジムニーはディテールが甘く、没入感が低かったのですが、ちょっとお金を出せば大人も納得のゆくトミカプレミアムというラインもありますし、レギュラーアイテムでも探せば再現度の高いモデルがなくもありません。

大人のミニカー購入ルール

そんなこんなで思い直して、今年に入ってからトミカをちょくちょく物色。いくつか買って失敗もしつつ、おっさんのおメガネにかなったのが「トミカプレミアム 32フォルクスワーゲン タイプ1(ビートル)」「トミカプレミアム12 ポルシェ 911 カレラ RS 2.7」「No.2 スバル WRX S4 覆面パトロールカー」「No.50 トヨタ GRヤリス」「No.115 スバル WRX S4 Sti Sports #(初回仕様)」あたりでしょうか。

わりと最近のお気に入りはこちらの2台。同じホワイトでもWRXはややくすんだホワイトですね
わりと最近のお気に入りはこちらの2台。同じホワイトでもWRXはややくすんだホワイトですね

いずれもトミカプレミアムのポルシェ博士セット(勝手に命名)。ビートルは先ほどのバンブルビーよりずいぶんとパステル気味です
いずれもトミカプレミアムのポルシェ博士セット(勝手に命名)。ビートルは先ほどのバンブルビーよりずいぶんとパステル気味です

WRX S4ばっかり。パトカー買った時はまだ右の2台がリリースされてなかったのや!
WRX S4ばっかり。パトカー買った時はまだ右の2台がリリースされてなかったのや!

ついでにホットウィールも気になる車種を買い出し、「ボルボ 850エステート」や「スバル インプレッサ 22B STiバージョン」などをゲット。

ホットウィールはトミカに比べるとタイヤ大きめ、デフォルメ強めですね。それにしてもスバル率高めですが、特に意図はなく完成度が高めのものを選んでたらこうなりました
ホットウィールはトミカに比べるとタイヤ大きめ、デフォルメ強めですね。それにしてもスバル率高めですが、特に意図はなく完成度が高めのものを選んでたらこうなりました

難しいのは、自分が好きな車種と、トミカ化されたモデルの仕様や再現度が異なる、という点。トミカのチョイスはどうしてもちびっ子憧れのスーパーカーやフラッグシップ、ハイエンドモデル、特別仕様が多いのですが、おっさんはスチールホイールや成型色バンパーのボトムグレードや商用車が好きなのです。が、どだい無理な注文ですね。

個人的に期待が大きかっただけに残念だったのは「No.46 マツダ3」。どこか実車の端正さと流麗さが足りないのよねえ。あと、初回仕様でいいからポリメタルグレーがほしかった
個人的に期待が大きかっただけに残念だったのは「No.46 マツダ3」。どこか実車の端正さと流麗さが足りないのよねえ。あと、初回仕様でいいからポリメタルグレーがほしかった

なお、コレクション上で心がけているルールは「なるべく安く買う」「限定版の初回仕様に並ばない」「欲しいものは多少プレ値でも買う」「少しずつ買う(大人買いしない)」「コレクター版でもブリスターパッケージから出して遊ぶ」「コンプは目指さない」「ときめかなくなったら知り合いの子どもにあげる」です。

安く買うのとプレ値でも買うが矛盾している気もしますが、確実に買えるというトミカショップでも、毎月第3土曜日の朝に早起きし、電車賃をかけ店頭で小一時間並ぶことを考えたら、2000円以内ならば手間賃込みで許容範囲かなと思えます。同じように廃番の商品も、自分が興味のなかった時代から誰かが後生大事に保管しておいてくれたと考えたら安いものではありませんか。

ミニカーがもたらすリラックス効果

ともあれ、ミニカーを買うようになってしみじみ感じるのは、これは本当にささやかで可愛らしい趣味だなということです。

人は日々のストレスが溜まると何かしらの欲望で発散させたくなるもの。食欲や性欲に走る人もいますけど、手っ取り早いのが物欲、お買い物です。その点ミニカーならば、ほんのワンコインで心のざわつきが抑えられるというか、おのれの機嫌を取ることができる。手のひらでもてあそび、さまざまな角度で眺め回し、そのクルマがある生活やドラマを妄想して「あっちの世界」に行けば数時間が軽く吹っ飛ぶ。

こんなコスパのいい趣味、いや、リラクゼーションがございましょうか。

なお、お気に入りの1台は常日頃ポッケに入れておくと、手持ちぶさたなときや、極度にストレスがかかったとき、旅先でなんとなく眠れないときなどに意外と役立つことがありますのでお守りがわりにどうぞ。しょせん我々は3歳児なのです。

もちろんミニカーである必要はありません。映画『インセプション』のトーテムのごとく、困ったときにその重みとかたちをしかと実感できるお気に入りのグッズがあると、人生が何かとはかどります。コイン、独楽、駒、サイコロ、キン消し、ペン、ライター等々、なんでもいい。おっさんにこそ、手のひらにおさまるおもちゃが必要かもしれません。

ちなみにいい年こいたおっさんのミニカー遊びとして、次にハマるかもしれないのが「本格的な転がし遊び」です。YouTube上ではミニカーで本格的な実況や編集をくわえたトーナメントレースをおこなったり、本格的なドリフトを実現させようと試行錯誤するおっさんが大勢いらっしゃいます。主に英語ですが眺めていると妙にクセになって視聴がやめられなくなるのでオススメですよ。

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