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【江戸前鮨の最高峰】赤酢と白酢のシャリを使い分け。250年前の江戸の味を再現。新宿の新店で実食!

くろにゃんホテルが好きなグルメライター

東京・西新宿の「鮨 赤酢 かなやま」は、熟練の大将が数々の名店を経たのち満を持して昨年末に開店した江戸前寿司店。グルメなお友達に教えてもらい食べに行ったところ、これぞ江戸前!と大満足だったのでご紹介します。

「鮨 赤酢 かなやま」はこんなお店

「鮨 赤酢 かなやま」は、JR新宿駅西口徒歩5分のところに建つビルの2階にあります。

L字型のカウンター8席のみの洗練された空間です。大切な方とのお食事はもちろんのこと、大将は客あしらいがお上手なので一人で伺っても楽しめると思います。

いにしえの江戸料理を組み込んだぜいたくな鮨コース

この日のネタ3人前
この日のネタ3人前

200~250年前の文献からレシピを読み解き、「江戸前鮨」の原点ともいえる「江戸料理」を組みこんだ「おまかせコース」は、大将自らがその日市場で仕入れた季節の厳選食材をふんだんに使用したぜいたくなコースです。22,000円(税込)

沖縄もずく

太くてやわらかい手摘みのもずくを軽い酢のものからスタート。私は酸っぱすぎるのが苦手なので酸味を抑えているのが良かったです。

北海道 増毛(マシケ)、留萌(ルモイ)の塩麹甘海老

余計な水分や臭みは一切なく、ぷるぷるの甘海老。ほんのりとした甘みには蜂蜜を使用とのこと。

千葉 銚子の岩牡蠣

フレッシュな食感と内臓のミルキーさの両方が味わえるよう縦にカットされていました。あたりねぎ、生姜、芽ネギをあしらって。

自家製のガリは2種

スライスは赤酢の甘めで、角切りは辛みが楽しめました。高知の黄金生姜を3回もゆでこぼして作ったそう。

塩釜 中トロ

細かく切り込みを入れた中トロはくちどけが増し、絶品の味わい!手持ちしても崩れない絶妙の握り具合。

店名には「赤酢」とありますが、シャリは赤酢と白酢を、素材に合わせて使い分けていると聞き驚きました。おおむね、脂ののったものや味の濃いものには「赤酢」、さっぱりしたものや繊細な味わいのものには「白酢」なのかなと思いました。

鳥取 白イカ

白イカの上品な味には、奥多摩のわさび、ローズソルト、酢橘がぴったり。

愛知 コハダ

やわらかくて驚き。10月ごろまではおいしくいただけるのだそうです。

金目鯛 炭つけ

七輪からあげた炭を、手に乗せたお鮨にジュッと当てる!

炭の香りとぬくもりに金目鯛がいっそう味わい深いに。

巨大な車海老

水槽で泳いでいる活ものかレアものの75gの大きなゆで海老が選べ、ゆで海老をチョイス。車海老は大きく育っても、調理時間が長くなってもおいしく食べられるのだそうです。

大きいので頭としっぽで2貫堪能。ミソもおいしかった。

九十九里 煮蛤

低温調理でふっくら。三温糖のコクとキレのある甘さでおいしい。

蒸したまご

え?今?高台(鮨を載せる台)のはしっこに2切れ。好きなタイミングでいただけるのもいいですね。ツルンとプリンのような蒸したまご。

気仙沼 カツオの炙り

少しあぶって甘めの醤油でヅケにしてあり、一方はわさび、もう一方はあたりネギとしょうが(合わせるとニンニクのような味わい)で。つやっとしっとりと舌にあたり美味。

北海道 標津(シベツ)のいくらと、浜中のバフンウニ

説明不要の至福の一貫。スプーンでいただきます。おいしくて無言になります(笑)

鮑の冷やし碗

古書を紐解き、醤油のない時代に作られていた手法で煎り酒や梅干しを使って味付けされた冷たいお椀。プルプルの鮑にプチトマト、ズッキーニ、アスパラが彩を添えています。ゼリーのように見えるのは氷です。冷え冷え~!

自家製キャビアの小丼

キャビアの自家製は初めて!すごい!生臭くなくおいしい!半分ほどそのまま食べて、あとは赤酢のシャリにのせていただきました。店名入りの缶もオーダーメイド。

淡路島 アジ

片面だけ昆布押し。プルプルの食感。あたりネギ、はさまれたシソの葉がふわっと香ります。

づけ

赤身。とてもねっとりと良い具合。振り柚子で。

キスの柚庵(ゆうあん)焼き

たれをつけて握って焼いて炭を当て、柚庵焼きを鮨で表現した逸品。青柚子がさりげに香る。大好き。

大トロ

上品で端正な霜降り!たくさん包丁が入っていました。

シジミの赤出汁

温かくてほっとしました。

イシカゲ貝

パンと叩くと動くやつ。

煮穴子

柚子塩は塩ががりっと。甘だれと両方味わえてうれしい。

とろたく 手巻き

燻りがっこを使い、ネギと紫蘇入り。手渡しされます。

夕張メロン

フルーツが選べてこちらを。輪郭が整っているのに甘いのはさすが。

日本酒の秀逸な品ぞろえ

今回はお酒は飲みませんでしたが、日本酒の良いものを数多く取り揃えておられました。

使ったお箸はどうぞお持ち帰りください

箸ふきとケースが用意され、使ったお箸を持ち帰れます。お箸には店名が書かれているので、帰ってからもたびたびこのお店のことを思い出すことでしょう。

おわりに

いかがでしたか?温故知新のすばらしきコース内容。途中からシャリコマ(酢飯を小さめにしてもらうこと)にしていただいたほどボリュームもたっぷり。

どなたをお連れしても喜んでもらえそうなステキなお店でしょう?記念日などにもおすすめです。

鮨 赤酢 かなやま
東京都新宿区西新宿1-4-17 第一宝徳ビル 2F
03-6302-0922
食べログ公式ページ(外部リンク)

ホテルが好きなグルメライター

ラグジュアリーで非日常な空間が好き。関西と東京の2拠点生活。地方や海外へも身軽に出かけます。ホテルステイや食べ歩きを20年以上続けていて、ブログ「くろにゃんの孤高のグルメ旅」を運営。またインスタグラムなどのSNSでも日々の活動を発信しています。ホテルとグルメに関することをメインにさまざまな情報をお伝えします。好みの合う方は、ぜひフォローしてくださいね!

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