神戸を、いや日本を代表する"超老舗店"で食べたラーメンが心に沁みました。
職業柄普段あまりラーメンを食べる機会はないのですが、ふとした時に無性に食べたくなるラーメンがあるのです。というよりも会いたくなる味、と表現した方がいいかもしれません。
そのラーメンが食べられるお店というのがこちらの食堂<伊勢屋>。地域の方ですら"お店ということを知らなかった"という声があがるほど、知らなければ通り過ぎてしまうくらい、営業している雰囲気を感じさせないレトロすぎるお店なのです。
伝わりますでしょうかこの前のめり感。ある意味この建物を現状維持できているのって奇跡なのでは?とすらおもえてきます。
営業中の証として掲げられた暖簾。その暖簾の風合いもまた絶妙に渋い。一体勤続何年ほどになるのだろう...。
カレンダーのかかり方といい、椅子の上に置かれたクッションといい、調味料の並べ方といい、もう全てが懐かしい。"昭和っていいな〜"が詰まっています。
ごはんものや麺類などなど、提供されるメニューは幅広く揃います。とはいえ、何度か通っているうちに"今日はそれできへんねん"ということもたびたびあったので、シェフの気まぐれみたいな感覚ですね。そういうところも含めて大好きです。
このご時世に390円で提供してくれる寛容さが嬉しい中華そば。刻んだネギにたっぷりもやし、そしてチャーシュー。構成は至ってシンプルなのだけど、これがまたすごく美味しいのですよ。何だろう、心に沁みる味ってやつですね。
お次は名前だけで聞くと馴染みはない"しのだ"。その正体は、おそらく一度は食べたことがあるであろうきつねうどん。揚げさんから滲む味わいなのか、程よく甘い風味が絶妙。汁ごとごくごく飲んじゃいました。
たまごたっぷりうどん"けいらん"。絶対的にお腹に優しい味がする。真冬に食べたらより美味しさアップするだろうな〜これ。
癒されたな〜と店を後にしたとき気がついた猫の存在。どうやら誰に飼われているというわけではなく、名前もないそう。なんだかんだで訪れるたびに店近くを行ったり来たりしていたので、名物ねこなのだと思う。ああ、更なる癒しを見つけてしまった...。
店名:伊勢屋
住所:兵庫県神戸市兵庫区下祇園町18-6
営業時間:11:30頃~19:00頃
定休日:不定休