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京都市北区でランチ・凛とした空気感の端正な昭和食堂でいただく正しい焼きめし&中華そば

looseライター(京都市)

なんだかんだいってるうちに2月も早1週間以上が過ぎております。節分だ、立春だって言ってましたら、もうあと3週間もしたら3月、ホントの春がやってきますね、うれしいような、こわいような。とかなんとかいいつつ、季節がどうなろうが、おいしいご飯が食べられればいつでも幸せ、ラララ〜! と、今回訪れましたのは、お仕事で近くまで行ったときに、たまったま見つけたお店。創業何十年ってお店によく行ってますが、こちらもまあよかった! そんなわけで行ってみましょう!

今回のお店は「たつ㐂」さん。ちなみにこの「㐂」は「喜」って字なんですよ。だからお店のお名前はおそらく「たつき」さんでは、と思われます。最寄りの観光スポットといえば、京都府立植物園になるでしょうか、グーグルマップによると徒歩15分ほどってことで、ちょっと距離ありますけど。最寄り駅は地下鉄北大路駅、こちらは北西に徒歩6分ほどのようです。このお写真は食後に撮ったんですが、入るときは時間がちょっとバタついてまして、暖簾をちゃんと見てなかったんですよね。

店内はこんな感じ。もう何ていうんでしょうか、使い込まれた年季がいい感じに入ってて、でも清潔感もめちゃくちゃシャンとしてて、ピシッとした雰囲気、とでも申しましょうか。とにかく「あ、エエ店」とこのファーストインプレッションで感じた次第でございます。

ほら、卓上のこれもシャンとしてるでしょ? 醤油とソース、七味、胡椒、塩、爪楊枝。なんの過不足もございません。何も足さない、何も引かない。

ご主人がお茶を持ってきてくれたのですが、セルフのお水もいただこうと店奥に足を進めますと、このカウンター席よ! 厨房の様子を間近に見ることのできる2席のみのVIP席ですな。常連さんしか座っちゃダメとか、伝説のお客さんのリザーブシートとか、勝手に想像しちゃって「クゥ〜ッ、シブイ、シブすぎるぅぅ」と一人悶絶したりなんかもしておりました。

あんまり一人で悶絶しててもナンですので、メニューいってみましょう。こちらも端正でございましょ。丼物と麺類がこちらになっております。

一品料理とライス類、そして飲み物がこちら。最初の写真で暖簾をちゃんと見てなかったとお伝えしましたが、あのブタさんに「かつ」と書かれた暖簾をちゃんと見てたら、迷わず、とんかつ+ライス+味噌汁にしてたと思うんですよね。でも、このときはそんなこと気づいてませんでしたから、欲望の赴くまま、いつものセットをオーダーしました。

そう! 焼きめし500円と中華そば520円でっす。まあまあまあ、どちらも絵の出る辞書で「焼きめし」、「中華そば」って検索したら、そのまま出てきそうな正統派スタイル。見てるだけで、顔がほころびますわね。

焼きめしに寄ってみました。なんとなく、アタスもスレちゃって、焼きめしってメニューに書いてあるのに、勝手に炒飯を想像してたんですよね。そしたら出てきたのがこちらだったというワケ。

ひと口食べますと「炒飯やないんやで〜、焼きめしなんやで〜」と控えめに主張してくるこのお味。そう、中華テイストは一切感じられず、記憶の底から揺り起こされたかのような懐かしい味わい。「焼きめしって……こうだったわね〜」と思わずしみじみモグモグしてしまいました。個人的には醤油かと思ったのですが、ソースかけてもこれまたドンピシャ。あなた色に染めてOKな味付けなのですよ。あ、付け合せの福神漬けもグー。

そんで中華そばよ。こちらも端正なルックスがたまりまセブンでございます。スープは鶏ガラベースでしょうか、わかりませんが、適度なオイリーさもある醤油味で優しい味わいでございます。

麺は細めで少し柔らか。これがこのスープにまた合うんです。そんでかまぼこ2枚がトッピングされてるのもエエ味出してはりますわ。こちらは胡椒をパッパッとふりかけたら、味の輪郭がぴしっとしまして、これまたおいしゅうございました。

帰り際、ご主人にいつごろからお店をやられているのかお聞きしたところ、昭和40年で現在二代目とのこと。おそらく創業から大きくお店の雰囲気は変わっていないのでは、と思われ。まったくのノーマークでしたが、こんないいお店に出会えるなんて、下調べナシの食べ歩きもいいもんですね、と改めてしみじみ思いました。次回はこの暖簾にありますとんかつ、いただくつもりです!

たつ㐂
住所/京都市北区小山初音町16-4
営業時間/11:00〜17:00
定休日/日曜

ライター(京都市)

京都在住。飲食店やイベントなどを取材して、記事を作っています。食べること、飲むこと、どこかへ行くことが好きです。

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