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【代々木八幡】初午に「白玉稲荷社・セキセキ稲荷大明神」へ。【東京都渋谷区】

Luna Subitowriter editor(東京都渋谷区)

2022年2月10日は初午(はつうま)の日。初午のに日は全国各地の稲荷神社で開運や商売繁盛を祈願するお祭りが行われます。代々木八幡宮の近くの「白玉稲荷社」でも初午の日には祭礼があるので 参拝に伺いました。

白玉稲荷社に行くには、山手通りから代々木郵便局方面に向かうゆるやかな坂道を上り、代々木郵便局の手前左脇の細道に入ると、神社の朱い鳥居や提灯が見えてきます。御神木である藤の大木に抱かれた社の前には、尻尾がくるんとかわいいお稲荷さんの姿が。

あいにく 東京は雪模様だったため、風情のある地口行灯は飾られていませんでしたが、代々木八幡宮の宮司さんが祝詞を上げに来られた後で、みぞれ雪の降る社には清浄な気配が漂っていました。

古来、稲荷神社では神の使いとして白狐が祀られていますが、ここのお稲荷さんはフォルムがアニメっぽいというか、なにげに愛嬌を感じます。左のお稲荷さんがくわえているのは、「鬼滅の刃」の禰豆子がくわえているような竹…ではなく、知恵の象徴である巻物です。右のお稲荷さんがくわえているのは、稲荷寿司のようにもみえますが…霊徳の象徴である玉です。

代々木八幡宮のHPの説明によると、“”かつて源義家公時代の落武者の祠と伝えられるお社があったところに、 京都・伏見稲荷山中の薬力の滝下にある「白玉大社」と咳に効くとされる「おせき社」から分祀したのが、 この白玉稲荷社の縁起とされます” とのこと。あの伏見稲荷の息のかかった由緒正しい社なのですね。

源頼朝の祖先である源義家が生きていたのは平安時代後期なので かれこれ千年前。社は小さいけれど 随分歴史があるようです。なぜ「おせき社」なのか調べてみると、社が稲荷山の山頂に通じる関所の役割を果たしていたことから、「関」が「せき(咳)」に転じたようです。そのため、白玉稲荷社には「セキセキ稲荷大明神」の異名もあります。私はのどが弱いので、ご利益にあやかれるとありがたいです。

境内の奥には奉納された朱い鳥居が連なっています。

境内はこじんまりしているけれど、古くから地元の人たちに大切に護られてきた白玉稲荷社。代々木八幡宮を参拝した際は、山手通りを渡って歩いて10分ほどで行ける白玉稲荷社にもぜひ足を運んでみてください。
代々木八幡宮と白玉稲荷社の地図はこちら

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白玉稲荷大明神(セキセキ稲荷大明神)
住所:東京都渋谷区西原1丁目43−7

writer editor(東京都渋谷区)

奥渋在住20余年。旅、アート、インテリア、ウエルネス、映画、猫など多様なメディアに携わる文筆家。

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