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イブに渋谷に行くならここへ①12/24最終日「アール・ブリュット巡回展」【東京都渋谷区】

Luna Subitowriter editor(東京都渋谷区)
松本寛庸 《ブラックホール》2012年、作家蔵©Matsumoto Hirono

国内外で注目のアール・ブリュットの作家7名の作品を紹介する「アール・ブリュット2023巡回展ディア ストーリーズ ものがたり、かたりあう」@渋谷公園通りギャラリーが本日12月24日まで開催されています。

クリスマスイブに渋谷に行くなら、ぜひ覗いてみてください。思わぬアートのギフトが心に降ってきますよ。

渋谷パルコのはす向かいにある渋谷公園通りギャラリー。入場無料なので、気軽に立ち寄ってみて。
渋谷パルコのはす向かいにある渋谷公園通りギャラリー。入場無料なので、気軽に立ち寄ってみて。

今展は、作家たちの「語り」から、他者と共有する「物語」まで、個々の独創的な「ものがたり」にスポットが当てられています。

公園の遊具を思わせる木組みの会場構成は、2023年ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展の日本館にも出展した気鋭の建築家ユニット dot architects(ドットアーキテクツ)が担当。

公園通りギャラリーの展示構成は、企画展毎に雰囲気が異なってとてもユニークです。
公園通りギャラリーの展示構成は、企画展毎に雰囲気が異なってとてもユニークです。

こちらのゴロンとした立体オブジェ群には「ラーメンを食べに行く私とまさとさん」「ウエディングドレスを着た私」などといったシュールなタイトルが。

鎌江一美 の作品群
鎌江一美 の作品群

こちらは「ピクニックで一緒にお弁当を食べているまさとさん」。まさとさん 愛されていますね。

鎌江一美 《ピクニックで一緒にお弁当を食べているまさとさん》
鎌江一美 《ピクニックで一緒にお弁当を食べているまさとさん》

「北仙台駅」と名付けられたこの作品は、リアルと想像がせめぎ合うジオラマのディテールに思わず吸い寄せられます。

hideki 《北仙台駅》2023年
hideki 《北仙台駅》2023年

カラフルな鳥たちを描いたミルカさんの画は、想像上の鳥かと思いきや 実在するよう。

ミルカ 《アオフウチョウ》2017年
ミルカ 《アオフウチョウ》2017年

こちらは「加藤清正と徳川家康の陣取り合戦」と題された日本地図を描いた壮大なスケールの作品の江戸周辺。色鉛筆と水性ペンと鉛筆だけで、清正と家康の陣地?が実に緻密に塗り分けられており、埋め立て前の東京湾も淡く描き分けているという芸の細かさ。

松本寛庸《加藤清正と徳川家康の陣取り合戦》2010~2011
松本寛庸《加藤清正と徳川家康の陣取り合戦》2010~2011

こちらは、ビールの空き缶で作ったお茶目なからくり人形たち。作者はアサヒスーパードライがお好きなんですね。この人形たちを駆使してアニメーションを作ってほしいな。

富永武 《たこ焼太郎》
富永武 《たこ焼太郎》


師走のあわただしい中、この展覧会をみると、ちょっとほっこりした気分になるかもしれません。

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アール・ブリュット2023巡回展
ディア ストーリーズ 
ものがたり、かたりあう

2023年10月21日~ 12月24日
11時00分~19時00分

東京都渋谷公園通りギャラリー展示室1・2
東京都渋谷区神南1-19-8
渋谷区立勤労福祉会館 1F
無料

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writer editor(東京都渋谷区)

奥渋在住20余年。旅、アート、インテリア、ウエルネス、映画、猫など多様なメディアに携わる文筆家。

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