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伸張反射が反動を生む!

牧野仁マラソン完走請負人/ランニングトレーナー

|強く伸ばせば、強く縮む「伸張反射」

 ランニングは跳ねるの連続。縄跳びをするときにつま先で着地してジャンプします。踵が地面から離れていると反動がつきやすくなります。一方、ウォーキングでは踵から地面に着くので反動が生れ難くなります。

 跳ねる動作の構造は、踵に着くアキレス腱、その延長線上にある脹脛の筋肉。アキレス腱で強く脹脛を伸ばし、その反動で強く縮みます。このことを「伸張反射」と言います。

|「伸張反射」は諸刃の剣

 伸張反射は、強い反動が生まれるのでストライドが伸びますが、強く引っ張り縮む連続のため、肉離れなど怪我のリスクが生じます。その為、伸張反射に耐えられる身体づくりやウォーミングアップなどトレーニングが欠かせません。

|反動を左右するのがシューズ「ドロップ」

 陸上経験者や既に伸張反射を使ったトレーニングを積んでいる方々であれば、強い反動を使って走れます。しかし「ゆっくり走りたい」「より長く走りたい」という方は反動をつけてしまうと運動強度も高く、怪我のリスクにも繋がります。そこで知っておきたいのがシューズのソールの差「ドロップ」です。

|「ドロップ」とはつま先と踵のソールの高低差

 シューズのクッションにあたるソールの厚みは、概ねつま先が低く、踵が高く出来ています。ドロップが高ければ踵は地面に着き反動を軽減させます。更に傾斜がかかり身体が倒れるとともに脚が前へ出やすくなり「ゆっくり走りたい」「より長く走りたい」ランナーに向いています。逆にドロップが低ければ踵を浮かせやすいので反動がつきスピードに乗りやすくなります。

 お勧めのドロップの高さ
 ・ゆっくり走るor初心者;10~12mmドロップが最適
 ・中級者;7~10mmドロップ
 ・上級者;6mm以下

 反動を使うのか?安全に走るのか?踵の厚みであるドロップの高さも重要です。シューズ選びの一つとして「ドロップ」の高さ気にしては如何ですか?

Written by マラソン完走請負人/牧野仁です
 有限会社スポーツネットワークサービス代表取締役。初心者向け走り方教室「Japanマラソンクラブ」を立ち上げ、様々な方々に走るまでの準備やケガを防ぐ走しり方などを指導。走ることを軸に、旅行(旅RUNの名付け親)や食、健康、美など提供しています。ジョギングインストラクター資格認定講座も開催。
著書;楽して走ろうフルマラソン(ランナーズ)。フルマラソンスタートBOOK(エイ出版)。目からウロコのフルマラソン完走新常識(実業之日本社)など多数。
テレビ;「ラン×スマ(NHK BS)」「ソレダメ(テレビ東京)」など出演。
雑誌;Tarzan(マガジンハウス)ランニングスタイル(エイ出版)MONOQLO(晋遊舎)など、監修
YouTubeチャンネル:ビギナーランニングマガジン / 完走請負人牧野.

マラソン完走請負人/ランニングトレーナー

楽に、楽しくを走るをモットーに、2006年Japanマラソンクラブを立ち上げ、旅RUNなどをプロデュース、NHKBS「ラン×スマ」などテレビ出演や著書「楽して走ろうフルマラソン(ランナーズ)」著書多数

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