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【サウナ:駒込ロスコ】寝転がれる120度のサウナ室に飲める天然水の水風呂。50周年を迎えた東京の名店

まこたろサウナと水風呂を求めて旅をしています

JR山手線の駒込駅から歩いて2分、商店街と住宅街のちょうど境目にロスコはあります。

駅への通り道のため、朝夕の通勤通学時間にはたくさんの地元の方が目の前を通り過ぎて行きますが、そんな人々に、

「もし疲れたらいつでも寄っていきなさい」
「会社で嫌なことがあったら、家に帰る前に汗と一緒に流していきなさい」

そう穏やかに微笑み続けてきた半世紀。1973年の創業ですから、今年でちょうど50周年になるんですね。

蔦が這う木の門の印象から、もしかしたらオシャレっぽい雰囲気に見えるかもしれません。でも中に一歩足を踏み入れると、いまどきのキラキラした流行りのサウナとは真逆な「昭和の匂い」が色濃く施設全体を包んでいることに気付くはずです。

とても清潔に保たれてはいるけれど、ロビーもエレベーターも、脱衣所、浴室も、50年という歴史を感じさせる味わい深い空気を醸しています。愛情をかけながら毎日入念に手入れをしてきたことがわかる、味わい深さがそこかしこから感じられるんですね。

休憩室の様子。平日のお昼すぎは賑わいが落ち着くため、穴場の時間です。
休憩室の様子。平日のお昼すぎは賑わいが落ち着くため、穴場の時間です。

ここを利用するお客さんは、皆動作が緩慢になります。

ゆ~ったりの~んびり、のたりのたりとスローな動きになってしまうのです。

「さあ、今日はたっぷりやっちゃうぞー」と鼻息荒く意気込んでいる方を見かけないのは、あのだらしなく寝そべることが出来るサウナ室と、ふわっふわの天然水の水風呂が、心をまろやかにしてくれるからなのかもかもしれません。

一枚目:サウナ室の様子。左側の壁沿いには、寝転がることの出来る座面が用意されています。三枚目:水風呂の吐水口。ここから出る水は、手ですくって飲むことが出来ます。 ©ロスコ
一枚目:サウナ室の様子。左側の壁沿いには、寝転がることの出来る座面が用意されています。三枚目:水風呂の吐水口。ここから出る水は、手ですくって飲むことが出来ます。 ©ロスコ


初めてここに来た方は、サウナ室で寝っ転がることに少し抵抗を感じるかもしれません。僕も最初はそうでした。サ室の照明が割りと明るめなことと、寝転び席の対面に他の利用者さんがだいたい居るからですね。

でもせっかくロスコに来たならば、寝そべりながら蒸される気持ちよさを経験しないわけにはいきません。恥ずかしいかもしれませんが、思い切って「どでーん」とトドの昼寝スタイルで横たわってみてください。

ロスコに行くことを「甘やかされに行く」なんて称する人もいます。その意味のひとつが、寝転ぶことでおわかりになるはず。

タオルで腰を隠しているとはいえ、初めて会った他人の目の前で95%全裸状態で寝っ転がると、「あとはもうどうにでもな~れ」と全開放になってしまうんですね。

とはいえ、ジロジロ見られることはありませんのでご心配なく。寝っ転がる人が特段珍しいわけでも奇異な情景でもないからですね。いつものロスコのサウナ室の景色ですから、誰もあなたのことを気に留めません。

寝転べるサウナの他に、もうひとつここの名物が天然水の水風呂です。

正真正銘のかけ流しで、吐水口からごくごく飲むことも出来ます。もちろん塩素も入っていませんので、水風呂から上がった後に「なんだか肌が消毒液臭いなぁ」と萎えることも皆無。

チラーはないので季節によって水温は変わります。冬場以外だと若干マイルドな水温になりますが、それが逆に「永遠に浸かっていたい」と思わせる水風呂に仕上がっている要因でもあります。

水質はふわっふわで、やわらかさ極振り。サウナ室で寝転んだあとに、この絹みたいな肌当たりの水風呂で体を〆ると、「あぁ、もうどうにでもしてくれ~」とゆるみまくってしまうのです。

2つ目の甘やかされポイントです( ᵕᴗᵕ )

水風呂の後は外気浴です。

露天エリアにはジャグジーが設置されていますが、その横に大の字になれるウッドデッキがあるんですね。ここにタオルを敷いて、仰向けになってみてください。サウナ室で寝転んだ方はもう心のストッパーは外れているので恥ずかしくないはずです。

水風呂で体を〆た後のこの大の字外気浴の気持ちよさといったら、筆舌に尽くしがたいものがあります。地球と空がぐにゃぐにゃと歪んでいく感覚を味わいながら、ウッドデッキのその更に底へゆっくり身体が沈んでいく感覚を楽しんでください。

サウナ室で寝転がりながら蒸され、そのあとはふわっふわの天然水の水風呂に包まれてからの、この大の字外気浴……甘やかされるという表現が、よだれが出るほどに身に沁みてご理解いただけたはずです。

ロスコに行った後の僕は、ささくれだっていた神経の角が取れてまろやかになり、なんだかどんなことにも寛容になれるような心持ちになっています。

そんな状態の自分のことを「ととのった」と表現するよりも、「ゆるんだ」という言葉で表すことがあります。

だらしなくサウナ室で寝っ転がってゴロゴロ蒸され、ふわふわの水風呂に抱きしめられ、ウッドデッキで大の字になって青空をのんびり眺めていると、ちょっと前までやたらイライラ&あくせくしていた自分が馬鹿らしくなるのです。

まるっとゆるんでみたくなった人は、是非ロスコへ。


ここのサウナ室と水風呂が、あなたを甘やかしてくれます。


▼ロスコ
https://rosco.tokyo/
東京都北区中里2-4-8
JR山手線駒込駅「東口」 ・・・徒歩30秒
地下鉄南北線「4番出口」 ・・・徒歩3分


───[料金]───
クイックコース:90分 1,200円
ゆっくりコース:最大4時間 1,500円【女性限定】
のんびりコース:最大12時間 1,800円
たっぷりコース:最大24時間 2,400円

筆者プロフィール

ペンネーム:まこたろ

新宿区在住|執筆業|全国のサウナを月3くらいで旅しています|プロでも玄人でも通でもなく、ただサウナが好きなだけの永遠の初心者です|2022年に巡ったサウナは全国128施設|重複を含めると200件近く|こちらでは主に旅先で訪れたサウナの紹介や、おすすめのサウナなどを紹介していけたらと思っています。

■twitter
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サウナと水風呂を求めて旅をしています

全国のサウナを月3くらいで旅してます|2022年に巡ったサウナは全国128施設|重複を含めると200件近く|プロでも玄人でも通でもなく、ただサウナが好きなだけの永遠の初心者です|こちらでは主に旅先で訪れたサウナの紹介や、おすすめのサウナなどを紹介していけたらと思っています。

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