島根県沖60kmに浮かぶ隠岐諸島。

独自の文化や歴史を持ち、ユネスコ世界ジオパークにも認定されるほど豊かな自然が広がるこの隠岐諸島の中の最大の島、「隠岐の島町（おきのしまちょう）」。

この島にある、息を呑むほどの絶景ポイント「トカゲ岩」をご存じでしょうか？

実は私は名前は聞いたことある程度で、何がなんなのかよくわかっていませんでした。

トカゲ岩は、隠岐の島町の中心からやや右上の場所に位置しており、港から車で45分程度で着きます。

私自身、トカゲ岩が何か良くわからないまま来てしまったので、まだこの時は大きな岩がある程度にしか考えていませんでした。

良くわからないまま登山道入り口へ。

とりあえず軽いハイキングになることはなんとなくこの時点でわかりました。

気持ちのいい秋晴れの中、涼しい風を浴びで優雅に大自然の中をハイキング。

かなりQOLが高い行動を取っている気がしています。

そうして5分ほど登っていると、「トカゲ岩展望地点」に到着。

そうか、トカゲ岩は遠くで眺めるものなんですね♪

ひとまず展望台に登ります。

前を見ると遠くにある一つだけ飛び出た山に、不思議な形の岩が張り付いているのが見えました。

「これがトカゲ岩なのか」と一人で勝手に納得。

不思議な岩があるんだね〜と話していると、地元の方から一言。

「あそこを登ります。」

「はい、あそこを登ります。」

まさかのがっつり登山。

展望台から見る限り、結構距離がある上に、登るのがかなり大変そうな山なんですよ。できればもっと早く覚悟しておきたかったです。

そしてトカゲ岩と呼称しているのは、トカゲ岩が張り付いている山。

地元の方の言う「トカゲ岩に行こう」は、「トカゲ岩が張り付いている切り立った山に登ろう」という意味だったんですね。

看板のお役立ち情報によると、自然にできた岩がトカゲに見えるためにトカゲ岩と呼ばれているのだそうです。

なにはともあれ登り始めます。

そんなに高くない山とはいえ、傾斜が割とあるので足にきます。普段登り慣れていない人は、結構しんどいかもしれませんね。

休み休みで足を進めます。

道の途中にある看板で勉強しながら進むのも、私としては密かな楽しみでした♪

そしてスタートしてから40分程度経ったくらいで、道の雰囲気がガラッと変わります。

地元の方曰く「椿トンネル」と呼ばれる場所にでました。

全て自生している椿が道の両面を埋め尽くしており、その真ん中が緩やかなアーチ状となっているため、椿トンネルと呼ばれているのだそうです。

細くしなやかなフォルムの椿がトンネルを作る景色が美しく、少し癒されておりました。

群生する椿と、その間から刺す木漏れ日が綺麗ですよね〜♪

ちなみにまだまだ目標の場所まで距離があります。40程度歩いて道のりの半分程度といったところでしょうか。

椿トンネルの中をさらに20分ほど進んだところで、トカゲ岩まで500mの看板を発見。

もう少しですね♪

そこからさらに歩を進めると衝撃の看板が。

この看板で一気にビビります。なにが待ち構えているのでしょうか、、、

この看板を機に、道の斜度が突然上がります。

体感45度くらいの斜度の中を進み、ある程度進むとようやく山頂目前の看板がでてきます。

山頂にいく前にちょっと寄り道。

トカゲ岩を近くで眺めに向かいます。

こちらが近くでみるトカゲ岩。

近くで見ると思ったよりも大きく、壁にへばりついている様がまさにトカゲでした。

トカゲよりも鳥っぽいのでは？と思ってしまったことは内緒です。

一旦分岐まで戻り山頂をめざします。

ここからさらに斜度が上がり、体感で70度近い勾配の中を進みます。

そうしてたどり着いた先の、トカゲ岩の山頂の景色がこちら。

周りに遮るものがなく、島の全体を見渡せるほどの遠い景色が広がり、その先に青々をした綺麗な海が輝いています。

まさにこれぞ秘境の絶景。

ただただ広がる景色ではなく、深い山と青い海が一度に見ることができ、かつて火山島であった隠岐の独特な地形を感じることができる場所は、トカゲ岩をおいて他にないでしょう。

振り返ると、同じ隠岐諸島の島前エリアも遠くに眺めることができます。

大変な道のりでしたが、全て報われるような心地になりました♪

しかし、忘れてはいけないのが、登る前にあった看板。

切り立った山だからこそ、本当に足元が危ないんです。

足場のすぐ横が真っ直ぐに削れています。

山頂は本当に綺麗なのですが、一歩間違えると非常に危険です。

登る方はどうかお気をつけて登ってくださいね！

今回の登山ルートとしては、中谷駐車場から左回りでの登山となりました。

椿トンネルを見てみたい方はおすすめのルートですが、全体的に1時間〜1時間半程度かかります。

短いルートもあるため、トカゲ岩を登るだけであればそちらもいいかもしれないですね♪

いずれにせよ、登られる際は気をつけて、秘境の絶景をご堪能くださいね！